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◆14,-南の良い魔女グリンダ
{◎オズの魔法使いの続編…あらすじメモ}
※これから読む方でネタバレしたくない方は、読まないでください…。
※すみません…13巻と14巻を逆に読んでました。また14巻のみボーム氏の前書きがありません。出版社様が前書きを書いてくださってます。
■■■ある日、オズマ姫とドロシー姫は、南の魔女グリンダの元を訪ねる。グリンダは、統治者であるオズマ姫のサポートをしているオズ国の最強の魔女で、オズマ姫とグリンダは「オズ国民がいつも幸せで満足でいられるためには、どうしたらよいか」と話し合っていた。ドロシーはその間、オズ国の出来事が細かく記される「魔法の本」を読んでいると、北のギリキン国の端にある「フラットヘッド族」と「スキーザー族」が、近いうちに戦争しようとしてる記述を見つける。オズ国の統治者であるオズマ姫はこの部族同士の戦争を止めようと旅に出る決意をする。お供に、だれを連れて行くかの話となった時、オズマ姫よりも力を持った者はいないので1人で行こうとするオズマ姫にドロシーは付き添いを申し出る。グリンダは引き留める理由を思いつかないので、代わりに自分の指輪をお守りとしてドロシーに持たせるのだった…◆途中まではノコギリ馬に乗って行き、茂みがある場所まで来ると歩いて更に進んで行った。濃い霧が立ち込める谷にやって来た2人はどうやって越えるか考える。すると、オズマ姫が妖精同士にしか分からない、ふしぎな声で霧の乙女たちに呼びかけると、2人は霧の乙女に抱き上げられ空を飛んで谷を越える。ジャングルで大きなクモの王に出会い、2人はクモの巣に閉じ込められてしまう。クモの糸は簡単に切れないほど頑丈で、どうしようか考えてると池のほとりにカニがいる。彼は「白いカニになりたい」と望むのでオズマ姫の魔法で目以外を白くする。喜んだカニは、ハサミでクモの糸を切ったので2人は脱出する。フラットヘッド山が目の前に見えるが着く前に日が暮れてしまう。オズマ姫は魔法でテント、美味しいごちそう、ふかふかベッドを出して野原に泊まる◆次の日、フラットヘッド山の前まで来るが階段を見つけても透明な壁に阻まれ登れない。オズマ姫が透明な壁を手で撫でると壁に隙間を見つけそこから入る。山の中は階段が上下して、なかなか頂上に着かない。オズマ姫の杖は遠くの音も聞く事ができて上の階で警鐘が鳴らされているとドロシーに教える。頂上に着くと山の内側が広い町になっていて、ここの統治者「サイクン王」の前に連れ出される。サイクンは頭が平らで薄い硬貨を重ね合わせた鎧のような服を着ている。元々、脳みそがなかったが昔、ここへ来た3人の魔法使いたちから「脳みそ缶詰」を与えられたことで知恵が持てるようになった。オズマ姫はフラットヘッドとスキーザーの戦争を止めるために来たと言い、彼にスキーザー族を攻撃する理由を訪ねる◆山の向こうにヤシの木に囲まれた湖があり、そこの岸辺からはなれた「水晶島」がスキーザー族の島だった。ある時、スキーザー族が湖の魚を捕ることを禁じたため、魚が好物のサイクンの妻「ローラ妃」は怒って毒薬を流そうとする。それを見たスキーザー族「クーイーオー女王」はローラを金の豚に変身させてしまったのだった…。怒りにかられてるサイクンとは話し合いができないと判断したオズマ姫はドロシーと共に透明人間になって山を降りる。サイクンも魔法使いなので2人を捕まえようとするが彼女たちは既に逃げた後だった◆次はスキーザー族に会いに行く。オズマ姫が魔法の杖で合図を送ると島から橋が伸びてくる。2人が乗ると橋は縮んで戻り、島に招き入れられる。女王は、やせて地味で高慢ちきな少女だった。戦争を止めるためにやってきたオズマ姫をバカにしたように笑い、自分は絶対サイクンに勝てると信じて疑わない。サイクンのスパイと疑われ2人は決着がつくまで島に閉じ込められる。侍女「オーレックス嬢」に話しかけても怯えるので、オズマ姫は彼女の自宅に魔法の円を描いて女王の盗み聞きから守る。するとスキーザー族のこれまでの経緯を話し始める◆元々、両種族は「3人の良い魔法名手」の統治で友好的に上手く行っていた。ところがクーイーオーは魔法を盗んでやろうと目論む。魔法使いを招待したパーティ料理に魔法の薬を盛ったので3人は金、銀、青銅の魚になってしまう。しかし魔法使いから「我々の1匹でも死ぬと盗んだ魔法は全て消える」と聞かされた女王は湖に3匹を投げ込む。魚が死ぬと魔法が使えなくなるので女王は漁業を禁止した。女王が漁業を禁止した理由を「脳みそ缶詰」を持つサイクンとローラだけが気づく。女王の力を奪い、3人の魔法名手も亡き者にすれば自分たちが両部族の統治者になれると考え、魚を殺そうとしたのだった。しかしローラの目論見は失敗し、魚になった魔法使いたちもそれ以来を姿を見せないのだった…◆翌日、オズマ姫とドロシーは地震のような振動で目を覚ます。オーレックス嬢が「女王が島を湖に沈めてる音です」と教えてくれる。しばらくすると水晶島は湖の底に沈む。島は水族館のようになって海面近くでフラットヘッド族の兵士たちが泳いでいるのが見える(彼らは舟を作る知恵がないので船を持たない)すると島のどこからか1台の潜水艇が海面へ向かう。潜水艇の天井が開いて女王が姿を現し「魔法の銀の縄」で岸辺のサイクンを捕らえようとする。しかし一瞬早くサイクンは用意していた魔法の薬を女王に浴びせ女王は「ダイヤの白鳥」となってしまう◆自分の姿にうぬぼれ、魔法も忘れてた「白鳥女王」は湖の向こうへ行ってしまう。女王と共に潜水艇に乗ってきた4人の兵士のリーダー「アーヴィック」は、サイクンに「帰る方法がないので一緒に連れて行って欲しい」とお願いするが、彼らのことなどお構いなしで高笑いしフラットヘッド族たちは山へ帰ってしまうのだった…。この様子を見ていたスキーザー族の人々は、唯一島を動かすことができた女王がいなくなり、自分たちが島に閉じ込められ困り果ててしまう。オーレックス嬢は、オズマ姫に島を浮かび上がらせて欲しいとお願いするが女王は「盗んだ魔法」で妖精魔法と仕組みが違うため解くことができない。ドロシーは水族館で眺めるように魚になった魔法名手を探してみるが、それは島を浮かび上がらせるくらい、むずかしいことだった…◆一方…ここはクワドリング。ある時、グリンダの城の鐘が鳴り響く。ドロシーに渡した「お守り指輪」の魔法が発動し彼女とオズマ姫の危機を知るとコウノトリの馬車でエメラルドの都へ飛んでいく。国王代理「かかし」に緊急会議を開くようお願いし、その夜2人を救出するため重役たちが集う。だれが助けに向かうかとなった時、ドロシーとオズマ姫の危機に留守番をしたがる者は1人もおらず、グリンダは自分の馬車は城へ戻し全員歩いてギリキン国へ向かう。北の湖への近道なので森を通過する一行。森に詳しいライオンを先頭に進むがボタンが迷子になり猛獣に食べられそうになる。だれもがあきらめかけるがグリンダが魔法で助ける…しかし皆を心配させたボタンをグリンダは叱るのだった◆同じ夜…スキーザー族の兵士「アーヴィック」は部下3人を休ませ自分は湖を見張ってると水面から声が聞こえる。キレイな3匹の魚に「岸辺に連れて行く代わりに指示に従って欲しい」とお願いされる。3匹は捨てられた鍋を洗って陸の「隠れた紫の小屋」に行くよう指示し、「どんな事があってもおどろかないで赤リーラの魔法を観察して欲しい」とお願いされる。そこには自分のためだけに魔法を使う「ユークーフー族の赤リーラ」と言う魔女がいた。灰色猿の彼女はアーヴィックに何度も出て行けと言い、ワニ、大きなクモ、するどい歯のネズミ、派手色トカゲを見せて怖がらせる。しかし彼は、ひるまない。追い出す事に飽きたリーラは赤毛の美しい娘に変身する。アーヴィックは、おどろくフリをして「あなた様のスゴイ魔法で僕のペットを美しい娘に…とりわけ「魔法名手」に変身させるのだけは、お止めください。僕が彼女たちに、こき使われてしまいます」と言うと、ひねくれリーラは困ってるアーヴィックを面白がり魚たちを、美しい魔法名手たちに変身させるのだった。こうして元の姿に戻れた魔法名手たちは赤リーラにお礼を言い、人から頼まれ事を持ち込まれたくないリーラは、自分が魔法を解いたことを内緒にする事、2度と小屋に来ないよう約束し別れるのだった◆翌朝、岸辺でグリンダ一行は、アーヴィックを探すスキーザー兵士3人と会う。自分たちが起きると全く動かなかった潜水艇が陸に着いていてリーダーが姿を消したので心配していた。しかし陸からアーヴィックと魔法名手たちがやって来る。方法は明かせないが魔法名手たちを元に戻せたことを知らせる。グリンダは女王の魔法が名手たちから盗んだものであると聞いていたので、自分、オズの魔法使いと5人で島を浮かび上がらせる方法を探す◆潜水艇を操り水中の様子を見ても、大理石の壁を開く方法は分からない。やはり島の中まで行かないと解く方法が分からない。どうやって入るか考えてる時、グリンダはベッツィ、トロット、ハギレのおしゃべりを耳にする「湖を干上がらせてしまえ」「魚をオタマジャクシにしてしまえ」と言う、そんな事をしたら魚たちが可哀想だとオズの魔法使い。この会話をヒントにグリンダは思いつく◆まず5人の魔法で少しだけ湖の水かさを減らし、水晶島の天井があらわになったら一部を開ける。そこからロープで中に入ると言うものだった。島の内部に5人の魔法使いがやって来たのでスキーザー族から歓声がわく。オズマ姫の案内で島の中を見て回る。女王は魔法だけでなく機械にも通じていて5人も知らない方法で魔法を編み出していたようだった。最上階は女王の部屋で、真ん中に水晶島を貫く中心軸の頂上がみえる。魔法の皿になっていてここに魔法をかけて動かしているようだった。この軸を動かす方法を探すとドロシーは壁に秘密の粉が隠されてるのを見つける。あとは呪文…ドロシーは女王が大がかりな魔法を3種類しか使ってないと気づき、うぬぼれ屋の彼女が「自分の名前」を呪文にしたのではないかと提案する。そこでグリンダが試すと「クー」で潜水艇を出し入れ、「イー」で橋の伸縮、「オー」で島が動いて、スキーザー族を見事に解放したのだった◆こうしてスキーザー族はクーイーオーから開放されオズマ姫は統治者になる事を宣言し平和と幸せを約束する。また一族の新しい女王にオーレックス嬢、勇気があり賢いアーヴィックを総理大臣に任命してオズマ姫一行はエメラルドの都へ帰る◆最後に…フラットヘッド族については、サイクンはオズマ姫たちを捕まえるよう命令したが、魔法名手たちの復活を知ったフラットヘッド族の民は、サイクンにこき使われるのは、うんざりだと言い、魔法名手たちに助けを求め寝返ってしまったのだった。魔法名手たちは、罰の代わりにサイクンとローラの魔法を忘れさせる。民全員には今度こそきちんと「脳みそ缶詰」を与えて、もう取られないように頭の中に包んでしまった。サイクンとローラ(人間に戻してもらえた)も必要な分だけ脳みそを与えられ、以後誠実な君主となりスキーザー族とも仲良くなったのだった。
オズマ姫は言いました「大変だったけどやって良かったわ。自分の務めはいつでも果たした方が良いのね」
(オズの魔法使いシリーズ〜おわり)
ここまでおつきあいくださり
ありがとうございました。
■■■{◎※私の読んだ順が逆でした、すみません。これが最終巻です。登場人物がオールスターで登場して「可動式の橋」「潜水艇」「毒薬」など出て来る…ちょっとSF風の物語。
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