見出し画像

デュエルマスターズ 戦国編の思ひ出 その2

その1の続き。

殿堂入り発表

デュエルマスターズにおいてメタゲームが大きく変化するのは新規カードの登場による場合が多いが、もう一つ勢力図が変動するイベントがある。それが殿堂入り発表だ。

戦国編期にも2度の殿堂レギュレーション改定が行われた。

2008年10月15日
殿堂入り
《凶星王ダーク・ヒドラ》
《バジュラズ・ソウル》
プレミアム殿堂昇格
《スケルトン・バイス》
2009年4月15日
殿堂入り
《母なる紋章》
《ソウル・アドバンテージ》
《雷鳴の守護者ミスト・リエス》
《英知と追撃の宝剣》
プレミアム殿堂昇格
《母なる大地》
《凶星王ダーク・ヒドラ》

前者はDM-29とDM-30の間、後者はDM-31~DM-32。
時期によって各デッキの構成が大きく変わるのだが、この一連の記事では2度目の殿堂入り発表前、DM-31発売後の環境を前提として書いていく(ただし期間としては1ヶ月未満なので戦国編環境と呼べるかは怪しい部分がある)。

文明の強さ

当時は強力なテーマデッキが少なく、環境に影響を及ぼしたものはナイト程度。
《ダーク・ヒドラ》殿堂入りによって種族統一デッキが弱体化したこともあり、コントロールデッキはよりグッドスタッフ的な側面を重視し、フィニッシャー以外の枠には「とにかく強いカードを積む」志向が強かった。
当然、文明ごとの強さにも差があるため、採用されやすい色・されにくい色は存在する。

戦国編の序列は実にシンプル。

自然>光=水>火

順に解説していく。

闇文明

画像1

《ソルアド》・《キング》・《ハンゾウ》・確定除去・《オルゼキア》・《ガジラ》・リアニ系統などなどパワーカードが集中した文句無しの最強文明。この傾向は神化編にも引き継がれることとなる。
パワーカードの対策にも闇文明が必要なので無いと構築の幅が狭まっていた(シノビ対策のハンデス、《キング》対策の確定除去、《ギャラクシー》・城対策の《ガジラ》等)。
そのためにドルゲーザはサブカラーに黒を積み、マルコビートは赤を捨てアナカラーへと変容した。

特筆すべきは《ソウル・アドバンテージ》(通称ソルアド、ソウルアド、ソアド、アドバン等)の存在。ブースト2回から4ターン目に放たれる5ハンデスは対コントロールのゲームを終わらせるのに十分な威力を持つ。
優秀な軽量ハンデスが不在だったこともあり対抗手段は非常に限られた。
先に打ったもの勝ちとも環境の癌とも言われ、このカードで局面を勝勢にしてから他に積まれたフィニッシャーで勝利を盤石にするプランを取るデッキは多かった。

自然文明

画像2

ついで強かったのが自然文明で、《ソルアド》や大型フィニッシャーなどの主力高コストカードは早期キャストこそ肝だったため緑のブーストは半ば必須だった。
相手のそれを防ぐための《ジェニー》《パクリオ》もやはりマナブーストと好相性。
《大地》+《紋章》を最大5枚積めたのも強力で、ドロースペルを詠唱しなくとも中盤のハンドキープを容易なものにしていた。

不死鳥編までは出せば勝ちというレベルの高コストフィニッシャーが《ボルバル》・《サファイア》・《デルフィン》くらいしかいなかったが、極神編以降大型クリーチャーの性能が飛躍的に向上したこと、ブーストを軽量ハンデスで妨害されにくくなったことで文明自体が相対的に強くなっている。

光文明

画像3

《キング》・《デルフィン》・《ギャラクシー》といった強力なフィニッシャーの他、積むだけでビート耐性の付く《ハヤブサ》、そして《大地》・《エタガ》・《裁》の規制で場持ちが格段に強化されていた定番置きドロソの《ミスト・リエス》。

《クローン・バイス》殿堂入り、《スケルトン・バイス》プレミアム殿堂でハンデスの主役は大型の《ソルアド》という時代。ハンデスのリカバリーという観点で見た場合、ハンドアドバンテージの損失を取り返すのではなくハンド0から形勢を立て直す必要があり、今引きで解決せねばならないドロースペルより先出しで対策できるコスト5の置きドロソのほうが有用だった。

水文明

画像4

軽量ハンデスを連打してイニシアチブを取っていた頃の除去コンではサブカラーとしての需要があったが《ジェニー》《パクリオ》より軽くて強い軽量ハンデスがいなくなり、即座にハンドを増やすスペルは採用率を落とした。
どちらかというと優先されたのは序盤のブーストと噛み合わない《エナジー・ライト》ではなく、大型ハンデスからの巻き返しで強い《トリプル・ブレイン》。

主要な除去呪文が殿堂入りでどんどん使用不可能になる中で暴力的なボードアドバンテージを稼ぎ出せる《英知と追撃の宝剣》、《ソルアド》への回答となる《バキューム》や《バイケン》を擁しており採用頻度は高かった。

火文明

画像5

火文明は元々文明として強いわけではなかったが無条件パワーダウンやマナ進化がばらまかれ、文明の特色である火力やSAの価値が更に落ち込んだ。
ブロッカー破壊もシノビの台頭によって需要が減少、速攻のパワーライン向上によって割り振り火力も弱体化。
《裁》や《サファイア》といったかつての強力カードは規制で積めなくなっており追い打ちをかけるように《バジュラズ・ソウル》までが殿堂入り。

HMや《ロマネスク》・《キリュー》など一部のカードを使いたいが為に採用される文明だった。


その3へ続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?