皐月2020 レース展望
皆さんこんにちは、武田優駿です。
先週の桜花賞はいかがだったでしょうか。
私は予定通り「デアリングタクト」から買いましたが、ヒモ荒れ狙いすぎました^^;
ただデアリングタクトを推奨出来た事は良かったと思っておりますが、まさかあんなに人気になるとは思って無くて予想外!笑
それでもキチッとした時計理論から考えればデアリングタクトの勝ちは当然だと感じています。
そして今回の皐月賞。やはり前回の桜花賞と同じだと思います。
レースレベルの高いところで好走出来た馬、それは強さの証明だと強く感じています。それでは早速斬って行きたいと思います。
まずは皐月賞の各前哨戦のラップタイム波形。
過去の皐月賞の特徴・結果を考えると最も重視すべきは「スピードの維持」だと思います。コーナー4つのスピード競馬、これが古馬であれば普通の事ですが、明け3歳となると話は変わるんです。
それはなぜか。
皐月賞の「前」に経験してきた1800~2000のレース、大半はスローペース。
いや「ドスロー」と言ってもいいかもしれません。
これが今回G1で中山内回りの2000m、スローなんてのは皆無です。
スローペースしか経験のない馬が大半の中で、何を基準に各馬の能力判断をしていくのかが最大のポイントとなります。
この表は先ほどのグラフの内容。
左の数値(RL)、これは「RL=レースレベル」となります。
このレースレベルが高い順に上からずらりと並べてみました。
レースレベルとは各レースで勝った馬のスピード指数、この順に並んでいる訳ですが、111で東スポ杯2歳Sがトップ。そこから順に若葉S、すみれS、ディープ記念、朝日杯、サウジRCなどと続いて行きます。
そしてこれと同時にそのレースでのラップタイムが右に。
平均=走破時計をハロン数で割った物
前=前半の2.3.4Fでの3Fの平均値
後=ラスト4ハロンの平均値
ペース=ラスト4F-前3F
*ペースに関しては武田個人の考えに基づいてこのやり方で出しています。
東スポ杯(勝馬はコントレイル)は優秀ですね。ほぼ平均ペースながらF平均11.61。東京1800で1ターン競馬もあり「スピードの持続」の競馬、中段から楽に4角を進出して直線を余裕で抜け出す形。その後のホープフルでもやはり同じように中段から外を進出。3コーナー外を回しての4コーナー明けで先頭。そのまま押し切る横綱競馬、この強さは認めるに値します。
しかし皐月賞本番にてこのような位置から前を差し切れるのか。
今までの道中のポジション、どうしても他馬を前に行かせての競馬。
とてつもない脚を持っているのは分かるが皐月でこの競馬が本当に出来るのかはちょっと疑問もある。
なぜなら3角から徐々に進出してのホープフルSのような競馬、この時の自身の上がりは「35.8」。確かにこのレースは見事勝ち切りましたが、実際完全同一コースの中山での皐月賞では35.8では前には届きません。
かといって序盤から前々につけての競馬が出来るのかは、やってみないと何とも言えず。
明らかに能力が高いのは認めるものの、早い流れの「G1皐月賞」となると、好位から34秒台の脚を使えないと厳しい。
つぎに若葉S。アドマイヤビルゴが3番手からものすごい脚を使ってかっあレース。この若葉Sからは今回キメラヴェリテ(2着)が出走。逃げて2着となったが、最後の脚色は勝ち馬と比較すると雲泥の差。逃げてロス0での競馬で力は出し切っている。レースレベルは高いと言えど、アドマイヤビルゴの破格な勝利だけが心に残るそんなレースだった事は言うまでもない。
では今回皐月賞に向けて、その前哨戦と考える上で最もレースレベルが高いと感じるのはどのレースか。
私は「朝日杯」だと思います。
朝日杯のレース平均ラップ「11.63」です。もちろんマイルなので4角2000m競馬に比べれば時計が速いのは当たり前。しかし評価したいのは2歳時にこのラップと時計で勝ったという事。
その勝ち馬こそ「サリオス」です。
戦半4Fが「12.2 - 10.5 - 11.1 - 11.6」、後半4Fが「11.8 - 11.8 - 11.6 - 12.4」。
この速い流れの中で好位外の3番手。かなり早いペースでレースが流れたが、それを先頭まですぐ2.3馬身しかない3番手で進む。
4コーナーを出るときは3コースと外回し、これを「35.4」で突き抜けた同馬。2歳時にこの競馬を出来るとなれば現時点では34秒台で突き抜ける事も可能かもしれない。
これだけ早いペースを前々で競馬し、最後に35.4を使えるとなれば相当の実力であることは間違いない。朝日杯は中山外回り1600mだがこのレースでの勝ち方を見る限り、明け3歳になるこの時期の皐月賞が最も期待できる馬と考えて居ます。
またその前のサウジRCも朝日杯同様に凄かった。好位3番手で直線を向き使った脚は3F33.1となる。
2歳時にこれほどまでにマイル特性が高いと、皐月賞を好位置で競馬できる可能性が最も近いはず。2歳時に府中では33.1を繰り出した同馬、瞬発力勝負になっても引けは取らない。
先頭付近の好位で競馬できる可能性が高く、なおかつ上がりの脚もしっかりしたものを常に持ち合わせるサリオス。勝つ可能性と軸馬として狙えるのは私は間違いなくサリオスだと感じます。
サウジRC、そして朝日杯を見た時から。私の頭の中ではこの馬が皐月賞馬だという確信を抱いています。
前半後半で0.8以上差のあるハイペース気味な2歳戦、本来なら後ろの組有利な展開。しかしそれを前々での競馬で33.1の脚で抜け出した。この時点で完全な横綱競馬を出来るとなれば、更に4歳春は期待しかない。
そしてまたディープ記念を勝ったサトノフラッグ、こちらも強いですよ。
ディープ記念で4角抜け出した脚色はモノが違う性能を発揮。
特に圧巻は3コーナー前から仕掛け出し、最も不利な大外で追い上げてきた性能は破格。
しかし問題は本番皐月賞でこの競馬では厳しい。前々で競馬してスピードの持続を重視されるレース、果たしてそれに対応できるのかどうか。
但しこの馬のコーナーリングを見る限り、右回りは間違いなく強いです。
あの3.4コーナーのコーナーリングは完全なる右回り巧者。
今回鞍上ルメール、果たしてどんな競馬をするのか。ディープ記念と同様の競馬で3角からまくって勝てるメンバーではないのは、ルメールが一番よく分かってるはず。であれば後方イン待機で4角出口まで我慢、そこから前が開くかどうかになるでしょうかね。そういう意味では「前壁ドン」もありえるかもと、不安は少し残りますが、有力な一頭には間違いないです。
その他この3強以外で気になる数頭居るんですが、どの馬も基本はスローでの競馬が多い。なので評価としてはM~Hのペースで力を発揮できるのかが未知すぎるんです。なのでもしかしたら結果早いペースの方が力を発揮できるタイプの馬が居る可能性もありますが、現時点での過去走からは「自信をもってこれだ!」と思う馬が居ないと感じます。
この「未知の部分」がクラッシック初戦の皐月賞を予想する上では一番の不確定要素であり、楽しみでもあるんですけれども。
今のところ私の中での最有力候補は、
◎サリオス
▲サトノフラッグ
△コントレイル
となります。あえて「〇」を設けなかった理由はそれだけサリオスが勝つ確率が高いと見ているからです。もちろん相手候補として外せないのがサトノフラッグ・コントレイル。この2頭は能力としては破格ですからね。
この3頭はどう見ても人気の3強、手広く行ったんじゃ妙が無い。
となればサリオスの単が勝負馬券になると感じています。