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【レース回顧】ジャパンC

皆さんこんにちは、武田です。
先日行われましたジャパンカップ、私の推奨馬シュヴァルグランは残念ながら9着。まったく見せ場もなく残念な結果でした。

そして勝ったのはスワーヴリチャード。
近走からでは想像もつかない好位での競馬で、終始内ラチを回る経済コースを通過。
最後もインを突いて伸びるという文句無しのエンディングでした。

レースはスタート直後から内枠の馬が有利と見られていましたが、今回も全くその通りに。ただスワーヴリチャードがあれだけ前で競馬するとは全くの想定外でした。

ハナを切ったダイワギャグニー、そこに続くダンビュライト、この展開は想像通り。ただ1000m通過が1:00.3、この馬場にしては早かったですね。

4角明けまでダイワギャグニーとダンビュライトが先頭、ラスト3Fの叩き合い。カレンブーケドールが抜け出す形になった時には、この馬かと思うほどの手応え。
そして予想通り外からワグネリアンが追ってくるのを見たときは、これのワンツーかと。

ただ更にこのカレンブーケドールの内を突いてきたのがスワーヴリチャード。正直これは本当に驚きました。

今回のJC、レースラップも本当に特殊。
昨年は超高速馬場だったのに対し今年は真逆の力の要る馬場。

2019年 12.8 11.3 12.3 12.2 11.7 12.2 12.1 12.0 12.1 12.4 12.2 12.6
2018年 12.9 10.8 12.2 12.3 11.7 11.8 11.7 11.4 11.4 11.0 11.4 12.0

L3のラップなどは1ハロンだけで1.4秒も違うって凄いなと。
上記グラフの赤線(過去5年平均)・オレンジ線(今回)を見るとさらに驚愕の馬場だった事が分かります。

今回のJCにて自分の評価の中でスワーヴリチャードは厳しいと見ていました。もちろん実績馬ではあるものの、天皇賞秋を見る限り後方より最内を突いての7着。インベタで追い上げての上がり3F34.3。当時の勝馬アーモンドアイが33.8、外を回したワグネリアンが34.0。
勝ち負けをしてきた組と比べて上がり3Fで「0.5」遅い評価でした。
このような点を考慮し天皇賞秋の結果から見るスワーヴリチャードの評価、自分は「ヒモ候補」くらいにしか考えられなかった。

そして更に。
レースを終えてまず思った事。
こんなに綺麗にラストの直線でインが開くG1を見るのは何度目なのかと。

天皇賞秋のアーモンドアイ。まあこれは外に出しても勝てる脚色ではありましたが。
続いてエリザベスでのラッキーライラック。こちらもインベタでロス無し競馬からのイン強襲。スミヨンが上手く乗ったのは勿論ですが、なかなかこんなにインが開く事は無い。

そして今回。
スワーヴリチャードの勝利もインベタの最内強襲。
この秋だけで実に三度目の光景。

滅多にないインベタ最内強襲成功。最後インが開かなかったら終わってしまうリスクが高いはずなのに、ここまできれいに決まるものなのか・・・。
不思議と言うよりは違和感ありと言うのが私の正直なところです。

天皇賞秋勝ち馬アーモンドアイ最内強襲。
アエロリット、の内側です。

エリザベス女王杯勝ち馬ラッキーライラック最内強襲。
クロコスミア、ラヴズオンリーユーの内側です。

JC勝ち馬スワーヴリチャード最内強襲。
カレンブーケドールの内側です。


勝った馬、開けた馬。
ここに出てきた馬すべてがノーザンファーム馬。

この流れをどう考えるか。

もちろんこの距離のG1上位馬は常にノーザン馬なのは間違いない。
ただ4角先頭馬は必ず最内を開けているという事実。

普通に考えれば逃げているジョッキーの心理としてインを突かれる怖さがあるのが普通だと思います。芝のいいところを選んだ結果として大きくインを開けることはありますが、必ず馬一頭分のコースを開けて逃げるノーザン馬。これは暗黙のルールなのかなと思っています。

しがらき・天栄問わずNF系馬が4角先頭で来た場合。
必ずインコースが開き始めた今秋。
これが偶然なのか、または必然として行われているのか。

深く感じさせられるジャパンカップ2019でした。

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武田優駿
サラリーマン馬券師の武田優駿。 ラップ分析を基本としてハイレベルのレースで好走した馬を皆さんに伝える事を宿命と考えています。人気薄馬の激走を見抜く事に全身全霊で挑戦しています。