deafhevenは最高にshoegazerでBlack metalで DreamサウンドなLiveでした7/9クアトロライブ
ライブの後、書き始めたんだけど、熱狂のままに書き過ぎたので、少し間をおいたら起き過ぎた。修正したりした。
端的に言うと、今デフヘブンのライブのサウンドがこうあったら良いなぁという個人の願望と寸分違わぬ、最高なライブでした。こんな多幸感に満ちたshoegazerのライブは復活のフジロックマイブラ以来です。最高でした。
開演時間30分前に到着すると、マーチャンのTはほぼ売り切れ。唯一Lサイズのみ残っていた。最近はお腹出てるのを誤魔化すためにXLを買ってる僕だが、デフヘブンなのだから、ちょいタイト目やろ、と意を決してL購入。
会場はもうほぼ満杯。数枚のレベルで当日券出てたみたいだけど、充分パンパンだ。コークハイを胃に入れ、登場を待つ。
待ってる間のSEつか音楽が、ポーティスヘッドだったり、ゆるゆるの感じがデフヘブンに求めてるものを体現してる感じで、この時点で期待が高まる。
メンバーが出てくる。なんか、そーいえば客に外国人多い。下手したら3割ぐらい外国人では?と思っていたら、ボーカルジョージの登場だ。前回エンペラーの来日に伴った、オープニングアクト時にはロン毛だったが、今回はプチロン毛ぐらいな感じ。アルバム「インフィニティグレイド」のアー写の坊主からだいぶ伸びてる。イケメンだ。やはりロックにイケメンは重要だ。
不穏なSE。
1曲目は「Brought to the Water」ブラストビート全開からのごわんごんとしたギターサウンドからの、ジョージの首振り。首、壊れんで君、と言いたくなるが、もう無茶苦茶かっこええ。客はもう完全にポルテージ振り切れ。この曲の途中のギターソロっつか、ギター短音パート、ほんとドリームポップ味があっていいよなぁ。この時点からもう、僕は脳汁出まくり。
2曲目は「Sunbather」おお、いきなりキラーソング!この曲のギターのノントレモロbut超揺らぎサウンドは至高。ライブでも至高。途中のブレイクの静寂も本当に良い。静寂時の薄ーいディレイのかかったギターがまた良い。
3曲目は「Gifts for the Earth」デスボイスにweezerばりのギターポップ感で始まる特異なこの曲。たが、サビ?部のギターの炸裂具合は凶暴だった。ギター炸裂した瞬間に客モッシュ。欧米人が主にモッシュ。
4曲目は「In Blur」ライブの流れは激情から静寂へ、という流れのようだ。今のデフヘブンに相応しい流れだと思う。「Infinite Granite」の何かのインタビューで、デペッシュモードなどを参考にした、と言っていたが、確かにデイブガーン味も感じる声質だが、デフヘブンのギターサウンドと混じると、その音像が例え歪んでいなくとも、デスボイス時の彼もこのボイス時の彼も同一で、表現の幅の違いというか、どれもジョージなのだと思える。サビ部分の末尾「Solitude and falling into respites now」のnowだけをシャウトした時、会場の多幸感とポルテージがめちゃくちゃ上がったのが感じられた。
5曲目は「Great Mass of Color」全体的に伸びやかなハイトーンボイスに、ライブで聴くと音源よりも明らかにパキッとした演奏が、バキバキのスロウダイブ、という感じです、狭いライブハウスのライティングと相まって、シューゲーザー的な幸福感を降り注ぐ。
6曲目は「Canary Yellow」。アルバム「Ordinary Corrupt Human Love」を聴いた時から、よりUK的なシューゲーザーに寄って行ってるのが明白で、次のアルバムはブラック味が薄れるのでは?という予感はファンならしていたはずで、実際そうなった。静寂からはじまり、ブラストゲイズとデスボイスが交錯し、中盤はクリーントーンが炸裂し、そして最後のバースでは、クイーンばりのシンガロングのアウトロに繋がるこの曲。今のデフヘブンの心理トーンに近いのだろうこの曲のシューゲーズ感に、観客が一様に多幸感を感じ、ステージを凝視しているのが伝わる。僕もそうだ。音の洪水が脳を支配してるなか、一旦ライブは終わる。
アンコールは万感のコールと拍手を客は行い、それに応えるように、メンバーが出てきた。
アンコール1曲目は「Black Brick」だ。僕はこの曲初めて聴いた時は、初期のメタリカかよ、って思ったのを覚えてる。コテコテ王道のスラッシュメタル。だがそこにジョージの声が乗っかり、ラーズより手数が4倍ぐらいのドラムが重なると、デフヘブンになる。客は歓喜とともにモッシュ。欧米人多いと、クアトロでもモッシュ起きるんだなぁ、って思いました。超絶グルーブの渦に僕もニヤニヤとステージを見てしまいましたね。
そしてラストは「Dream House」初めて僕がこの曲を聴いたのが、2013年のピッチフォークのランキングで、ジャケが綺麗だと思って聴いて痛い目にあったのがはじまりだったから、もう10年も経ったんだなぁ。としみじみ。
ただ、僕が想像していたこの曲よりもはじまりのSEは物悲しく鳴り響いていて、その後のノントレモロのトレモロサウンドギターが鳴り響き、ブラストビートが鳴り響いた。客が全員、待っていたし、同時に今日のライブが終わってしまうであろう予感に悲しさと激情があい混じった反応をしている。混ざる音とデスボイスが会場を包み込み、まさにドリームハウスを作り出していた。その音像には優しさしかなく、多幸感が会場を包んだ。
ライブは70分ほどで終わったが、不満は無かった。台風のように訪れ、洪水のように満たされて、ライブは終わった。
最後に、ライブで使われていた機材を撮影したので、貼っておく。
弘法筆を選ばず。素晴らしいシューゲーズライブでした。