#001 2022.7.2 朝の電車で(ばたち美人日記)
今日49歳になった。
そして、私の美人として過ごす1年がはじまった。
半年くらい前から、49歳の1年間は『美人』と思い込んで過ごすと決めていた。
「何言ってんだ?コイツ」
と思われそうなので、ちゃんと説明がしたいと思う。
私は物心ついた時から容姿コンプレックスを抱えている。常に太っている自分を否定しながら生きてきた。
といっても、私の自己肯定感は結構高いほうだと思っている。
周りの人も私が太っているのは分かっているけど、こんなにも容姿コンプレックスを抱えているようには見えなかっただろう。
今思えば、私は常に太っていたわけでもないし、太っているから美人じゃないとも思わない、過去の私を可愛いとさえ思える。
でも、私の中で容姿コンプレックスが消えたことはない。小さくなっても忘れていても消えることはなかった。
「痩せたら絶対美人になるタイプだよね。」
とよく言われた。
おそらく、褒め言葉で言ってくれたのだろう。
でも、私は『痩せなければ美人になれない』と言われているような気がしていた。
痩せてはリバウンドするを繰り返す私に、私自身が失望し、私は痩せられない女として自分の容姿をあきらめた。
だから美人になることもあきらめた。
半年前、ふと過去を思い返していると、本当に私には美人な時はなかったのだろうか?と疑問に思った。
私は容姿で人を美人だと判断しないのに、私は自分のことを容姿が整っていないと美人になれないと思い込んでいる。
自分の中の矛盾に気付くと、今まで相当もったいないことをしたなと思った。
私を本当に美しいと思ってくれた人の言葉も信じず、美人だと感じてくれた人のことを疑い生きてきた時がいっぱいいっぱいあったんだと、振り返れば振り返るほど、『美人』を感じることをしていなかったことばかり思い返された。
私はお得大好き人間だから、今まで感じていいはずだった『美人』の私を取り戻せないかな?と考えた。
ある方法が思いついた。
私が美人だと受け取れなかったその時の『美人』をポイントとして貯めていたと考えることはできないか、と。
今まで使わなかった『美人ポイント』をポイントカードとして貯めていたとしたら、私は1年間分くらい使えるポイントカードを貯めているのではないか。
そのポイントカードを49歳の1年間で全部使いきったら、私に何がおきるのだろうか?
もしかすると、自分の中にある『真の美人』に気付き、容姿コンプレックスは消滅していくのではないか。
私は実験してみたくなった。
やってみてコンプレックスが消えるのかは正直わからない。
これは、私が勝手に考えた仮説であり、私が勝手に検証する実験なのだ。
この実験結果によっては、私のような思いをした人に何かの希望になれたら嬉しいけれど、それはオマケくらいに思うようにしよう。
今日から365日間、私を美人だと思い込んで生きて生きていく。
美人だと思えずにいることで、見てこなかったことや感じなかったことを全部味わおうと思う。
1年後に美人ポイントカードは使い切り無くなる。
そして、50代から真の美人として生きていきていくための実験をやりきろうと思っている。
そんな私の美人日記を、どうか見届けていただきたい。
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