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命令とは?〜成長につながる問いかけコーチング#101
今日は「命令とは?」というテーマについて考えていきたいと思います。
あなたは「命令」という言葉を聞いて、何を連想しますか?どんな感情が浮かびますか?
今の時代のコミュニケーションを考えると、上の人から下の人に「命令」するのは、すごくネガティブなイメージがありますよね。私自身も、命令はしないようにと無意識のうちに意識している気がします。
先日、YeLL の篠田真貴子さんと対談をさせていただきましたが、非常に学びの多い時間でした。組織文化について色々な話をする中で航空自衛隊にまつわる印象的なエピソードを聞きました。
航空自衛隊では上の人から下の人へ発信するメッセージが「号令」「命令」「訓令」の三つの定義に分けられていると。この三つは、「行動」と「意図」の組み合わせで分けられていて、一つ目の「号令」は行動のみ。例えば「右向け右」のように行動を指示するだけのこと。二つ目の「命令」は行動プラス意図。三つ目の「訓令」は意図のみ。この三種類を使い分けてコミュニケーションをはかっているそうです。
さらに聞くと、そこには「意図取り」という意図の確認もセットで行われており、上の人が命令を発したときには、その裏側にある意図をしっかり汲み取れたか確認し合うことも日常的に行われているそうです。これはすごいことですよね。受け取る側は指示された内容だけでなく、その意図までしっかり受け取った上で行動に移すと。この命令に込められた意図がお互いで共有し合えているのであれば、「命令」も一方的で押しつけ感のあるメッセージではなくなるのだと気付かされました。
さらに興味深いのは訓令ですね。意図だけを伝える。意図が共有しあえていれば、行動は任せられる。いわゆる「Why」の共有ということでしょう。Why を理解していれば How や What は部下が考える。
この話を聞いて、組織のなかで、航空自衛隊でいう「号令」「命令」「訓令」のように指示の定義がしっかり整理され、意図を共有し合うことができれば、実は命令も悪いことではないんじゃないかなと思いました。
最近では「命令は良くない」という雰囲気があり、命令ばかりする古いマネジメント法は否定されがちです。しかし、相互の関係において意図を確認しあえる命令が行われる組織なら、もしかすると良いのかもしれないと捉え方を変えてみることができました。
改めて、あなたにとって「命令」とはどういうものでしょうか?命令をされたときに嫌だと感じるのか、そこにある意図を汲み取れたときも同じように感じるでしょうか?もしあなたが命令する側だとしたら、行動の指示と同時にそこにある意図も伝えてみたらどうでしょうか。そうして命令の位置付けを変えてみてはいかがでしょうか。
※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。