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適切な目標設定の条件とは?〜成長につながる問いかけコーチング#47

目標設定の5つの条件

前回お話しした目標に関する3つの要素の中から、今日は「目標設定」についてお話しします。目標設定については、いろいろな方々がその大切さや、適切な設定方法を発信しています。私自身も以前から「目標達成」ではなく「目標設定」することに拘って、メソッドを共有してきました。チームボックスのトレーニングの中でも必ず伝えています。数ある目標設定メソッドのうちの一つとして、参考にしていただければと思います。

なかでも、SMARTゴールと呼ばれる要素は欧米でも定番です。

S = Specific(具体性)
M = Measurable(測定可能)
A = Achievable(達成可能)
R = Relevant(関連性)
T = Time-bound(期限)

いろいろな定義があるようですが、詳しくは調べてもらえると良いかなと思います。

これと非常に近いですが、私が紹介する目標設定の要素も5つあり、目標設定にあたっては、この要素をチェックすることをオススメしています。

1. ワクワク感があるか
2. チャレンジングか
3. 具体的か
4. 主語が明確か
5. 期限が明確か

まず「ワクワク感があるかどうか」です。掲げた目標の聞こえは良いものの、では本人やその関係者が実際にそれを聞いて心がワクワクするか。かなり主観的になりますが、この主観的であることが実は大事です。そもそもワクワクしていない目標にやる気を出すのは難しいです。

次に「チャレンジング」「具体的」とありますが、簡単すぎる目標もまた適切だとは言えません。逆にやる気を削がれてしまう場合があります。簡単すぎる、難しすぎるなど目標が実際とかけ離れているとモチベーションにも影響します。ちょっと手を伸ばすと届きそうな目標、それにワクワクできるかどうか。さらに、その目標を達成した状態が具体的にイメージできるか。この「ワクワク感」「チャレンジング」「具体的」の3つが、まずが非常に大事だと思います。

よく企業でありがちなのが、「今年の売上は一億目指そう!」などと目標を掲げたものの、「実際今年は無理そうだな」と、目標の数値だけが一人歩きしてしまって、自分ごととして捉えられていないケースです。目標を掲げて、それが本当に自分の働き方や生活に変化を起こすのか、この結びつきをイメージできないとなかなかワクワクはできません。そういう意味で主観的なワクワク感は重要です。

だいたい、人は目標を目指して頑張っていても、うまくいかない時にはやる気がなくなってしまいます。何か壁にぶち当たって、「もう無理かもしれない」と思ったり、第三者に邪魔をされて「こんな状況では達成できない」とか、モチベーションが下がる時もあるわけです。そんなときにも、改めて目標を見たときに「よし!もう一度頑張ろう!」と思えるような目標であるかどうか。

スポーツでいうと、きつい練習を毎日重ねていて、もうダメだと思う瞬間は何度でも訪れます。でもそれでも毎朝「優勝しよう!」と目標を改めて確認したときに、やっぱりこれのためにがんばる!と思える目標になっているか。

万人に共通してワクワクする目標はなかなかありません。そういう意味では、自分なりに目標をカスタマイズするというのも良い方法です。企業で上から降ってきた目標にワクワクしないという状態はよくあります。そのときに、その目標に沿って自分がワクワクする目標をカスタマイズしていく、それができれば最高です。

ここまで3つの要素について話しましたが、最後の2つは「主語が明確か」「期限が明確か」です。日本語の特徴として、主語を消して話すというコンテキストの高いコミュニケーションの文化がありますが、目標については主語を明確にしましょう。これが自分の目標なのか、チームの目標なのか。それともチーム外の他の人の目標なのか。
また、期限のない目標も多くあります。しかし、これがここ1ヶ月の目標なのか、それとも中長期的な目標なのか、一生続く目標なのか。期限によってもチャレンジングかどうかは変わってきます。ここも改めて意識してみましょう。

この5つの要素、ぜひ今自分で掲げている目標に当てはめてみてください。今あなたの掲げている目標を改めて思い浮かべたとき、直感的にワクワクしていますか?ワクワクしていなければブラッシュアップしてみましょう。

朝起きて、自分の今日1日の目標はこれだ、とリストを並べてみたときに、「これ嫌だなー」と思ったら、実はそれは目標ではありません。ただのタスクリストです。以前もお話ししましたが、目標は自分を刺激する、背中を押してくれるものです。TO DO=やらなくちゃいけない、ではなくて、あなたがやりたい!と思えるもの、自分をモチベートできる、そんな目標をつくってみてください。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。

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