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真夏のタイムトラベル【プロローグ】

プロローグ

 8月某日。スリザリン🐍、リンゴ🍎、ヌバタマ🌙は、かねてから計画していた史跡巡りに向け、駅で集合することになっていました。

スリザリンは、ホームのベンチで本を読みながら二人が来るのを待っていました。しばらくして、予定の列車が向こうからやって来ましたが、リンゴとヌバタマは見当たりません。中で落ち合えばいいか、とひとまずそれに乗り込みました。
 乗り込んだ車内には、誰もいませんでした。「みんな乗っている?」メッセージを送信しましたが、矢印が渦巻いてなかなか送信されません。ふと画面を見ると、「圏外」の文字が。こんなときにどうしてと思いながら、目的地に着くまで本を読みながら過ごすことにしました。

 そのころリンゴは、キャリーケースを引きながら足早に歩いていました。熱中症対策にと飲み物を三人分購入したのですが、お店が予想以上に混んでいたため、発車時刻ぎりぎりになってしまったのです。階段を駆け上がりましたが、遠くにはだんだん小さくなっていく列車が見えるばかり。周りに二人の姿もありません。「別便で追いかける!」とメッセージを送り、ひとまず反対側に停車していた別の列車へ飛び乗りました。

 そのころヌバタマは、列車の中でぼんやりと外の景色を眺めていました。リンゴは後で追いかけるとのこと。スリザリンは、同じ列車に乗っているはずですが、姿が見えず連絡もつきません。
 発車してまだ5分ほどのこと。ふと顔を上げて窓の外を見ると、そこには何やら砂っぽい景色が広がっていました。そしてしばらく眺めていると「間もなくコダイです」とアナウンスがありました。ところが路線図を見ても、この辺りに「コダイ」という駅はありません。「違う車両に乗ってしまったのかもしれない。引き返さないと」ヌバタマは、コダイで引き返すことに決め、到着すると慌ててホームに駆け出して行きました。

 本を読みながらうとうとしていたスリザリンも、車内アナウンスで目を覚ましました。「間もなくチュウセイです」慌てて時計を見ると、出発してから大分時間がたっていました。聞き慣れない駅名に戸惑いつつも、ひとまずその駅で降りてみることにしました。

 同じころ、別便で音楽を聴いていたリンゴは、ふとさっきからずっとトンネルの中を走っていることに気が付きました。すると「次はキンダイです」とアナウンスが。スマホで調べてもそのような駅はありません。みんなどこまで行っているのかと不安に駆られたリンゴも、ひとまず「キンダイ」で下車することにしました。

 こうして、未知の地に降り立ったそれぞれを待ち受けているものとは一体―(つづく)

ご挨拶

読者の皆さん、こんにちは!

これまでのnoteでは、お中元や料理、植物など様々な分野で、歴史にまつわるトピックを調べてきました。そして今回はズバリ👀初の試みとして、短編小説形式で過去の時代にタイムトラベルしてみよう!という斬新な企画となっています。

まず「時代」と現代から一つだけ持って行ける「魔法(文明の利器)」🪄をくじでバラバラに選出。そして、それぞれのメンバーは、割り当てられた時代にタイムトラベルし、現代のアイテムという魔法🪄を使って、当時の問題を解決する、というテーマでストーリーを考えます。
まさにそのアイテムが物語の展開を決めるカギ🔑となりそうな予感。

それでは早速、時代とアイテムの選出から始めましょう🎯

タイムトラベルの設定

時代の選出

まずは、各時代区分(古代、中世、近世、近代、現代)の中からくじで選出しました。
結果は・・・?

🔹古代⇒ぬばたま🌙
🔹中世⇒スリザリン🐍
🔹近代⇒可愛やリンゴ🍎

いい具合に分散。
ちなみに今回は、時代区分の制約以外はどの国や地域を舞台にしてもOK!となりました。日本史🇯🇵or世界史🌍どちらで書き進めるか、考え所ですね💭

アイテムの選出

さあ続いて、魔法アイテムの選出です。
文明の利器は数多ありますが、タイムトラベルに持って行けるのはひとつだけ。
話し合いにより候補となる5品目(スマートフォン、パソコン、ラジオ、電子辞書、炊飯器)をブレインストーミングで選出し、くじを決行。
結果は・・・?

🔹スマートフォン⇒可愛やリンゴ🍎
🔹電子辞書⇒ぬばたま🌙
🔹炊飯器⇒スリザリン🐍

なんと、ダークホース「炊飯器」を引き当てたメンバーも🍚
これらのアイテムをどのように各時代へ持ち込むのかについては、本編でのお楽しみに取っておきましょう。
ちなみに、「その時代にWi-Fi🛜や電気💡はあるの?」と我々も一瞬頭をよぎりましたが、そこはご愛嬌ということに。

まとめ

それでは、改めて担当を整理してみると、次のようになりました。

【担当する時代×魔法】
ぬばたま🌙⇒古代×電子辞書
スリザリン🐍⇒中世×炊飯器
可愛やリンゴ🍎⇒近代×スマートフォン

今回は下記のような条件でストーリーを考えていきます。
・およそ800文字以内で読み切れるものであること
・タイムトラベル先で魔法(文明の利器)を使い当時の何らかの課題を解決してみること
・時代の制約以外は、どの国や地域を舞台にしてもOK!

また、各エピソードの執筆に際して、当時の人々の様子をイメージするためには、まずは史実📖という切り口から覗き込む🔍のがいちばん!ということで、タイムトリップした先の国や地域について、時代背景や主な出来事を簡単におさらいし、当時の歴史に絡めて展開できればと考えています。

本編の公開・更新予定

今回の企画では、まず本稿にてタイムトラベルの前段となるプロローグを公開。筆者たちがタイムトラベルする前段となる経緯を簡単に執筆させていただきました。次回から、いよいよ本編として各人のエピソードを一つずつ公開・更新していきます。そして最後に、タイムトラベルの顛末となるエピローグを公開します。
読者の皆さんもぜひ一服気分で追いかけてみてくださいね☕️


最後まで目を通していただいた皆さん、どうもありがとうございました。皆無事に時空🪐のゆがみから帰還できるのでしょうか…?それでは本編の公開もお楽しみに!

2024.8.4
ぬばたま🌙

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