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【LIVE REPORT】TOMOO one-man live "Anchor" @パシフィコ横浜 国立大ホール
長らくライブレポートを残せていないので、雑感を思いのままに綴りたいと思います。
TOMOOを聴き込むようになった7月以降、9月15日(日)開催『MTV Unplugged Presents: TOMOO Acoustic Tour 2024 "Mirrors" @大阪城音楽堂』に続き 早速2度目のライブ参加となりました(11月24日には同公演のTheater Viewingにも訪れました)。すっかり #TOMOOのトリコ です。
機材席開放につき確保した前回のライブと比べ 今回は運よく前から7列目、肉眼でTOMOOの表情が確認できるほどの神席で観させていただきました。仕事の定時上がりで開演ギリギリに駆け付けながらも、結局19:15まで一息ついて その後 暗転とともに 紫の魔法使いが現れます。
ポスターデザインの伏線を回収するかのように始まったエンドレス(エンドレスのジャケ写とポスターデザイン両者のモノトーンに併せ)。弾き語りが始まったと同時にまさかの照明明転ミスがありながらも、表情を変えずに気丈に演奏し続けるTOMOOを 着席のまま温かく見守る観客、という構図。ここでの照明ミスは恐らく一番やってはいけないミス(笑)で、そこからライブを通して良くも悪くもふわっとした空気が流れてしまったものの、人間が創り出す人間のライブ、という生々しさすらも感じ取れるライブとなりました。
その流れで敢えて言及すると、機材トラブルにつきライブ中盤にスピーカーのノイズが発生してしまったところは率直に残念でした。最初は音量バランスの問題なのかなと思いつつ、恐らく最終的には部分的にスピーカーを潰して解決させたのかなと。少なからず観客には影響を与えかねないレベルの音飛びだったので、集中できなかった箇所があったのは少し勿体なかったなと感じてしまいました。席が近かったのでより実感してしまったのかもです。
本当は完璧なライブを届けたいのかもしれないTOMOO自身も、時折MCなどを挟みつつ ぶっ続けで演奏し続けた影響か、上手く調子が乗らないところもあるように窺えました。ただ 自分も含めて、観客のみなさんにはそういうTOMOOの"人間味"を垣間見ることができて 心地よい感情を抱いた方も多かったんじゃないかなという印象です。アンコール前最後の『高台』では 繰り返しミスを重ねてしまう中で、自身の“脆さ”に言及しつつ 「しかと見るがいい」と発するシーンがありました。その瞬間に、互いを強く受け止めあうTOMOOとファンとの信頼関係を見ることができたように思います(3度目の正直で 照明演出を変えて、冒頭からピアノの手元にスポットを当てた 照明さんの粋な計らいにも拍手!)。TOMOO自身は落ち込んでしまっていたかもしれないけれど、そのような人間味のある部分も含めて これからもファンが温かく見守り続ける関係性でありたいなと感じました。なにより、そのようなTOMOOの"完璧じゃなくたっていい"という身の丈に合わせたスタンスは 多くのファンを救っているのではないかと思います。同じ人間であるということを感じさせてくれた素敵な瞬間でした。
流れ的にすでにライブの終盤の話になってしまったので、もう少しセトリの詳細を辿るべく 話題をライブ序盤に戻したいと思います。静かめな『エンドレス』→ クールめな『Super Ball』という流れは予想通りで、緩急のつけ方がTOMOOらしいなと(Super Ballの入り直後の ブラスが入る間奏のタイミングで 観客が立ち上がるのが理想形でしたね… 立ち上がるタイミングを失ってしまった観客の構図がそこにありました(笑) )。そのあとは『HONEY BOY』かなあなんて予想していたのですが(横浜ドライブみたいな印象があって!)、『酔ひもせす』でしたね。ただ 両者ともにサビのキーや曲調が同じなので この流れは納得(解釈一致)でした。TOMOOの意図が見えるライブの入りだったと思います。
少し余談で、TOMOOのトップソングというと世間的には『Super Ball』になると思うのですが、ファンの中でそういう括りはない印象で。そこにTOMOOの良さが表れているのですが、とはいえ『Super Ball』は聴き込むほど味が出る曲だなと最近になって感じていてですね。良い意味でTOMOOらしくない、自身にとっても"挑戦"のような曲なんじゃないかなと踏んでいるのですが、いやはや、曲の終盤に向けて転調しながらブラス、管弦と歌声のボルテージが上がっていく 畳みかけるようなあの楽曲構成はすごいなあと実感しつつある今日この頃です。転調後の落ちサビ→ラスサビでのKey.によるずしっとしたベース音には やられた 方も多かったのでは!
相変わらず序盤から休憩なしで駆け抜けていくセトリにもまたTOMOOらしさを感じつつ、想像以上に早く『Friday』がきたので個人的にテンションが上がりましたね。ライブが金曜開催だったこともあり、この曲はやるだろうと睨んでいたファンも少なからずいたでしょう。コーラス廚な自分にとって、『Friday』は 編成に男声コーラスがあってとても好きです。曲のリズム感も堪らんのですよね。明るい曲調の中にどこか哀愁も感じるあたりにも、「明」と「暗」を楽曲に織り交ぜられるTOMOOの良さが滲み出ているなと感じます。だからこそ、ファンの中でも好きな曲がさまざまで、それぞれの傍にTOMOOの楽曲があるのだよなあと 勝手ながら思っています。
『Friday』にMCを挟み披露された『レモン』を皮切りに、『ロマンスをこえよう』、『Cinderella』、『Grapefruit Moon』、『夢はさめても』と、5人組バンド・BREIMENが制作に関わった楽曲がセトリに散りばめられていました。両者は11月29日(金)にツーマンライブを繰り広げており、TOMOO自身その直前のYouTubeライブでも言及、演奏していたことから、TOMOOにとっても"旬"なのかなと読み取れたりもしますね。
力強いメッセージ性のある歌詞をもって織りなす『スーパースター』→『Should be』の流れも圧巻で、音楽人として長く苦楽を経験してきたからこそ、今でもこうして地に足つけて音楽活動を続けているのだろうと実感。歌にピアノに想いがずしっと乗っかるあたりに、TOMOOの生き様や努力の賜物をみた感じがしました(ここでも余談ですが、ここに『Should be』が入ったことで、キーが被る『Friday』が序盤にきたのも納得でした)。
"Mirrors"公演を含めてずっと座りっぱなしだったので、終盤に差し掛かったタイミングでようやくスタンディングの合図が出て、遠慮なしに全身で揺れながら音楽を浴びることができたので 純粋に楽しかったなというありきたりな感想も持ちあわせ。TOMOOのライブセトリには緩急というか 段落があるような気がして、さまざまな楽しみ方、感じ方ができていいなと思います。
アンコール終了後に前に映し出された映像でのTOMOOの語りを聴いて、もしかしたら(その他のことへの挑戦という意味で)一時的に音楽から距離を置こうとしているのではないか、と一抹の不安を覚えたのも束の間、告げられた 日本武道館公演。まず自分の誕生日前夜であったことで2つの意味で鳥肌がぶわっとたちましたが、新参者ながらこの瞬間に立ちあえたことに純粋な喜びを感じました。きっと古参のファンの中には 遠くに行ってしまうのではないか という少なからずの寂しさを感じている方もいると思います。ただ、新参者の自分から見ても、ここまで古参のファンを大切にしているアーティストはなかなかいないように思うし、なにより映像投影後にTOMOO自身が真ん中で 力強い表情で伝えていた想いにすべてが詰まっていると思います。これからも変わりなく、傍にあり続けてくれることでしょう。TOMOOの人生初ライブ観覧がNHKホールであるように、自分は約14年前・小3時代のエレカシ武道館なので、個人的にも思い入れの深い聖地でもあります。これまでさまざまなアーティストのライブを武道館で観てきましたが、やはり武道館はなにか雰囲気が違うのですよね。チケット当選の確証こそないけれども、自分にとっての23歳最後の日を楽しみに待ちたいと思います。
ここまで、TOMOOを聴き始めて半年足らずの新参者によるライブレポートを綴ってきました。出逢って間もない中で 複数のライブの機会に恵まれたことは この上なく幸せで、めったにアーティストにハマることのない(極度の狭く深くタイプである)自分にとって 決して当たり前でないこの巡りあわせの連続に尊さを感じています。新参者がおこがましいようですが、ファンが増え続けても、環境が変わっても、ファンみんなでTOMOOを、TOMOOの音楽を温かく見守り支え続けていけたらななんて思います。いいライブ納めとなりました。それでは、ぼんにゅい!
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