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アルベル解任、ピーター就任。FC東京に適合するチームメソッドとは

2023年5月12日(金)、新国立競技場にて川崎フロンターレ相手に5年ぶりの金星。“ホーム”で勝負強さを見せつけ、激闘を制した。サポーター歴10数年を数える私にとって、現地観戦してきた中で1番の試合だったかもしれないと言わしめるほどのゲームだった。試合後の選手とサポーターとのユルネバでは 感動のあまり号泣したのだった。

あの試合から1ヶ月間、リーグ戦4試合では1分3敗と苦戦。前半の早い時間帯で先制点を献上する試合が続き、アルベル解任に踏み切る直近3試合はいずれも3失点を喫していた。目に見える守備崩壊に、チームの分裂をどことなく感じていたが、道半ばどころかまだ旅すら始まっていないところで アルベルは首を切られた。

6月14日のアルベル解任からわずか2日後、ピーター・クラモフスキー氏の監督就任を発表。クラブの方向性や目指すフィロソフィーに大きな方向転換はないものの、フットボールスタイルとしては和式に戻しつつ“東京らしさ”とポジショナルサッカーの融合を図る。ピーターは20日より合流し、練習やミーティングではモチベーターの素質を遺憾無く発揮。週末のホーム・名古屋戦では、名古屋相手にほぼ何もさせず2-0と完勝した。無失点での勝利は開幕節浦和戦以来だという。攻撃は最大の防御、という言葉があるように、試合を通して常にアグレッシブな攻撃を見せ続け、サポーターの心をがっちりと掴んだ。わずかな準備期間で勝利に値するサッカーに結びつけたピーターの手腕は実力か、それとも“解任ブースト”によるものか。

マッシモ・フィッカデンティ(2014-2015)氏、長谷川健太(2018-2021.11)氏によって構築された堅守速攻スタイルを生かしつつ、攻撃で魅せるフットボールスタイルを標榜するピーター・クラモフスキー氏との融合が、チームにどのような化学反応を生み出すか。結果を求められやってきたピーターの新たな改革が始まる。

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