見出し画像

Vketプレイングチュートリアルができるまで

こんにちは~!ふららんです!

突然ですが、Vket Mall Proto Fair1/Fair2会場の入り口付近にありました「Vketプレイングチュートリアル」には行ったことがありますか?

画像1

このVketプレイングチュートリアルは「初めてVketに訪れた方でも一通り見て回る事でVketを楽しむ為に必要な事を学べる」といった場所となっています。

実は筆者がこちらの設計の責任者でした!

そこで今回はVketプレイングチュートリアルがどのような経緯で生まれたのか、どのような工夫をしたのかなどなど紹介しようと思います。

生まれたきっかけ

このプロジェクトが動き始めたのは2021年4月末。
「VketMallの空きスペースに初心者をサポートするエリアを作りたい」
というアイデアからスタートしました。

有難い事にVketの規模が広がる中で初めてVRChatをプレイする、もしくはご新規のユーザーを案内するようなシーンも増えてきました。
しかしそういった時に使えるちょうどいい場所がVketにはありませんでした。
このVketプレイングチュートリアルは当初そのような想いから生まれた場所でした。

そしてこの場所では次の目標を達成する事を目指すことにしました。

・一人で来てもVRChatの操作や簡単な設定がマスターできる
・Vket(VRChat)を楽しむ為に必要な情報を得られる
・一通りの体験が良い思い出になるような体験づくり

ではその内部についてみていきましょう!

内部の大まかな紹介

まず目標達成のためにVketプレイングチュートリアルは大きく分けて以下の4つのエリアを用意しました!

①Vket/mallの紹介と操作方法について学ぶエリア
②Vket/mallを楽しむうえで最低限理解しておきたい事について学ぶエリア
③ワールドに設置されているギミックを学ぶエリア
④Vket&VRChatお役立ち情報エリア

初心者ゾーン見取り図_01

※こちらは開発当初の5月中旬ごろの様子。現在のVketプレイングチュートリアルも導線はほぼ同じ。
以後それぞれのエリアを①、②、③、④と表現します。

前半は「遊ぶ上で必要最小限かつ必須情報」、そして後半になるにつれ「+αで知っていると更に楽しめる情報」をできる範囲で詰め込みました。

後半に「+αで知っていると更に楽しめる情報」を入れた理由はVketやVRChatの面白さを実感するためにその存在と利用方法を流れの中で学ぶべきだと考えたからです。
(こちらについては記事の後半で触れます)

またエリア内に説明画像をずらっと並べるだけでは良くないと思いました。理由は「体験的に楽しくない」、「情報が多くて疲れる」からです。
しかし最低限説明するべき内容だけでもかなり多いので、画像を極端に減らすことは困難でした。
そこでギミックを作成して解決する事にしました。

実装したギミックについて

本エリア内では2つのギミックを実装する事で「説明している事は多いが、ストレスなく回りやすいエリア」を目指しました。

・画像を通り抜けると通り抜けた画像の内容に合う説明が表示するギミック
・画像の上に移動するだけで画像の内容に合う説明を表示するギミック

多くの説明画像はこれらのギミックを使って表示非表示できるようにしてあります。
ローカルで管理しているため、不特定多数のユーザーとも一緒に周りやすくなっています。

画像7

画像4

※画像を通り抜けると通り抜けた画像の内容に合う説明が表示するギミック1枚のDesktopの画像を通り抜けるとデスクトップモードの説明が表示される。
目の前に表示される白いオブジェクトは左クリック(もしくはトリガー)でオブジェクトのアニメーションを動かしたり、持つ事ができる。

画像6

画像9

※画像の上に移動するだけで画像の内容に合う説明を表示するギミック(通称「踏むパネル」)
例えば「アバター変更方法」の画像の上に移動すると各種アバターの変更方法をまとめた説明とペデスタル(実際に変更する体験ができる)、ミラー(変わった様子をはっきり確認できる)がある。

そしてこれらのギミックの作動条件を「アバターで移動する」だけにしました。なぜなら「トリガーを引いて画像を表示させる」はハードルが高いからです。

つまりこの場所は"移動方法"さえ分かっていればどうにかなります!

そして①、②のエリアを通り抜ければようやくワールドギミックを紹介するエリアに入ります。
①や②で学んだ事を活かせばここで紹介するワールドギミックもなんとなく使用方法が理解できるものとなっているはずです。

画像8

画像9

画像10

こちらのエリアでも同様画像パネルの上に乗ると、オブジェクトが出現しテレポートやペンなどワールドギミックを体験する事ができます。

またこのエリアでは実際にVketの会場の様々な場所で見るものやVRChatを遊んでいると必ず使う機会のあるものだけを揃えました。
これらの存在についてもこのエリアを通して触れる事で、よりVketの世界を楽しめるはずです。

これらによりVketプレイングチュートリアルの①~③のエリアは

「説明している事は多いが、ストレスなく回りやすいエリア」

になっていれば幸いです。

「+αで知っていると更に楽しめる情報」について

お待たせしました!
先ほど触れました「+αで知っていると更に楽しめる情報」についてお話します。

まず①~③のエリアを通してユーザーがこれらの事について学ぶことができたと仮定します。

①で必要最小限の操作
②でメニュー設定やワールド移動など最低限抑えておきたい事
③で覚えておきたいギミック

しかしVketやVRChatを楽しむうえで一点たりないものがあると思います。

「VRChatに関する情報元について」です。

例えばアバターを買いたいとしても「どこで買えるのか」が分からない方もいると思います。
また「VRChatの日本コミュニティはどのような活動をしているのか?」についてはVRChatに親しい友人がいる場合はラッキー、そうでもない限りはその情報を見つけ出すだけのスキルが必要になってきます。
これらを考えると情報を探し当てる事はハードルが低いとは言えないと思います。

だからこそこのエリアではそれを少しでも解決すべく最低限必要な情報を絞って説明することに挑戦してみました。

まずは3Dモデルを購入する場所、またVketのカタログ機能でお世話になる「VketStore」を紹介です。

画像11

本当に初めの導入の部分だけですが、これだけでも「こういう風にモデルを買う事ができるんだな」という理解が進むのかなと思います。

そして個人的に推したいのがバーチャルライフマガジンの紹介です。
このバーチャルライフマガジンにはVketも含めたあらゆるVRChatの情報が集まっています。
少しサイトをのぞくだけでVRChatの世界をより楽しめるようになるかもしれませんし、そういった"ちょっとしたきっかけ"が大事だと思うのでVketプレイングチュートリアル内で紹介してみました。

画像12

またVketプレイングチュートリアルの出口付近にはVRChat内に設置できる形でバーチャルライフマガジンが実際に置かれています。

これを見る事でブラウザを開かずともリアルタイムに情報を得る事も可能です。

画像13

その他小ネタなど

VketプレイングチュートリアルはVR酔いしづらい......かも?

Vketプレイングチュートリアルは室内が基本的に暗いです。
これには訳があって、「真っ暗闇にすることでベクションを少なくして酔いづらくする」といった効果を狙ってみました。

といっても効果は人それぞれだと思うので、「酔いづらいよ!」とは言い切る事はできませんが、もし少しでも酔いづらくなっていればなによりです。

画像14

②、③エリアにある踏むパネルは乗ると音が出る

「音が出た方が乗っている事が分かりやすそうだし、音が出ると楽しい」といった理由で音を出すようにしました。
これは個人的に気に入っている仕様の一つだったりします。

画像15


④エリアの最後は「Vketプレイングチュートリアルお疲れ様でした!」ボードがある

フォトスポットとして活用してもらえたら嬉しいですね~

画像7

最後に

このエリアのデザインを考えるうえでOculusQuest2のチュートリアルや過去のVRChatのワールドを参考にしたり、実際に初心者案内に参加してみて活かせることがないか調べてみたり......色々やってました。

VketMallProto期間中はVketプレイングチュートリアルに対して嬉しい反応も多く、個人的にも嬉しかったのを覚えています。

しかしまだまだ詰めれる部分はありますし、不親切な仕様もあったりするのかなと思います。

今後定期的にアップデートを重ねてより使いやすく愛着の持てる場所にできるようにメンテナンスしていきたいですね。

そして実はVket6閉幕後の現在も「Vket Mall Entrance」に設置してあります。
ですので今すぐVketプレイングチュートリアルを訪れる事も可能です!!

気になる方は是非訪れてみてはいかがでしょうか?

最後まで読んで頂きありがとうございました!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?