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U.S. and European Markets Topics  

マーケット概況 7月22日

各市場動向

米国株式市場
下落、スナップ決算冴えず関連株に売り
ダウ:31899.29(前日比-137.61、+0.43%)
NASDAQ:11834.11(前日比-225.50、-1.87%)
S&P500:3961.63(前日比-37.32、-0.93%)

米国債券市場
10年債利回り8週ぶり低水準、軟調な指標受け
米国10年債利回り2.7540%、米国2年債利回り3.0950%

NY原油先物
WTI先物95ドル割れ、4月以降で初 EUの対ロ制裁調整受け
北海ブレント終値 前営業日比0.66ドル安の103.20ドル
WTI終値 前営業日比1.65ドル安の94.70ドル
週間では、WTIが3週連続で下落、一方、北海ブレントは6週間ぶりの上昇

NY金先物市場
続伸
8月限の終値は前営業日比14.0ドル高の1トロイオンス=1727.4ドル

NY外国為替市場
ドル上昇、米PMI急低下でリスクオフ
DXY106.73、ドル円136.05、ユーロドル1.0210

VIX 
VIX指数上昇、23.25と前営業日の清算値23.11から0.14ポイント高い水準

経済指標

※()内は前回発表値、改は改定値
英 6月小売売上高・自動車燃料含む(前月比) ▲0.1%(▲0.8%改)
英 6月小売売上高・自動車燃料含む(前年比) ▲5.8%(▲4.7%改)
英 6月小売売上高・自動車燃料除く(前月比) ▲0.4%(▲1.0%改)
英 6月小売売上高・自動車燃料除く(前年比) ▲5.9%(▲5.5%改)
独 7月製造業PMI速報値 49.2(52.0)
独 7月サービス部門PMI速報値 49.2(52.0)
EU   7月製造業PMI速報値  49.6(52.1)
EU   7月サービス部門PMI速報値 53.3(54.3)
英 7月製造業PMI速報値 52.2(52.8)
英 7月サービス部門PMI速報値 53.3(54.3)
米 7月製造業PMI速報値 52.3(52.7)
米 7月サービス部門PMI速報値 47.0(52.7)
米 7月米総合PMI速報値 47.5(52.3)

要人発言

22日09:57 鈴木財務相
「6月の消費者物価指数の上昇は、 原油はじめとする世界的な原材料価格高騰が背景」
「消費者物価指数の上昇で、景気の下振れリスクを十分注意する必要がある」

22日16:12 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「トランスミッション・プロテクション・インスツルメント(TPI)を活用する場合、あらかじめ決まった制限はない」
「利上げを前倒ししても、最終的な金利が高くなるわけではない」

22日16:12 ミュラー・エストニア中銀総裁
「利上げがインフレを押し下げるには時間がかかる」
「利上げは成長率の鈍化を意味する可能性が高い」

22日18:08 カジミール・スロバキア中銀総裁
「9月会合の利上げ幅は0.25%か0.50%となる可能性」

22日19:34 ロシア中銀声明
「下期に追加利上げを検討」
「短期的なディスインフレリスクが高まっている」

22日20:37 レーン・フィンランド中銀総裁
「賃金価格スパイラルの兆候は今のところない」
「政策がエネルギー価格に与える影響はほとんどない」
「金利の決定はデータ次第」

22日23:18 エルドアン・トルコ大統領
「ウクライナ産穀物輸送船の運航を数日以内に開始する」

23日01:16 ナーゲル独連銀総裁
「トランスミッション・プロテクション・インスツルメント(TPI)は法的な問題を乗り切ることができると確信」
「今後の利上げはデータ次第」
「2022年、23年も引き続き好調な成長が見込まれる」

23日03:07 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「物価抑制のために必要なだけ利上げを実施する」
「過去最高のインフレは目標の2%に戻るだろう」

ニュースヘッドライン

米企業活動が約2年ぶりに縮小、総合PMIは2020年5月以来の低水準-BBG
債務危機に揺らぐ中国恒大、夏海鈞CEOと最高財務責任者が辞任-BBG
FRB、今月0.75ポイント利上げ後はペース落とす-エコノミスト予想-BBG
ユーロ圏経済活動は7月に予想外の縮小、コロナ禍のロックダウン以来-BBG
ユーロ圏インフレ率、長期にわたり中銀目標上回る見込み-ECB調査-BBG
英総合PMI、7月は17カ月ぶり低水準 インフレ圧力緩和-Reuters
ECB総裁、利上げ継続と表明 インフレ2%回帰まで=独紙-Reuters
米経済、まだら模様の回復から安定的な成長に移行=NEC委員長-Reuters
英小売売上高、6月は前月比-0.1% インフレで消費低迷-Reuters
英消費者信頼感、7月はマイナス41 統計開始以来で最低続く-Reuters
日本コアCPI6月は+2.2%、15年3月以来の伸び 食料品が押し上げ-Reuters

概況

ソーシャルメディア企業の期待外れの決算報告と弱い経済指標が景気後退懸念を煽り、下落しました。米国株価は下落しました。
市場がFRBの100bp利上げ期待を後退させ、米国債利回りは低下し、ドルは序盤は下落し、後半はやや反発して終えています。

スナップが前日発表した決算が失望を誘ったほか、ツイッターの売上高が市場予想に届かなかったため、オンライン広告支出への懸念が強まり、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズやグーグルの親会社アルファベットの株価を圧迫しました。
シーゲイト・テクノロジーPLCの業績不振と弱い見通しを受け、マイクロン・テクノロジーやウェスタン・デジタルなどのハードウエア・ストレージ企業も下落しています。

昨日の下落にも関わらず、株式市場はここ1ヶ月で最高の週となり、今年の市場の暴落率は約17%に減少しました。
この動きの一因は、弱気相場の最悪期を脱したとの思惑もあります。しかし、来週のFRBの100bp利上げという積極姿勢への期待が後退したとはいえ、インフレの影響、金利の急上昇、景気後退への懸念は依然として残っています。

景気懸念が高まる中、Snapの決算は広告費のバロメーターとなっています。
ハイテク企業は景気後退に備え、採用を控えるところもあるとの見方が強まっており、メタは期待はずれの収益予測により今年に入ってから価値の約半分を失っています。
来週は、メタとアルファベットの決算発表が予定されています。

国債利回りは景気後退懸念を背景にさらに上昇し、10年物国債利回りは2.7540%前後まで低下しました。
7月のS&Pグローバル総合PMI・速報値では、米国の企業活動は7月に約2年ぶりに縮小しました。
総合PMI・速報値は、47.5と、6月改定値の52.3から低下し、ブレイクイーブンの50を割り込み、高インフレや金利上昇、消費者信頼感の悪化などを背景に経済 が停滞している状況を示唆しています。

その結果、市場はFRBの利上げに対する期待を後退させ、9月の利上げ幅を75bpより50bpの方が可能性が高いと判断しています。
来週のFOMCに向けたスワップ取引では、75bpの引き上げが確実でなく、50bpの可能性との見方が一時的に広がりました。

一方欧州では、ドイツの短期債は、欧州のPMIが予想を下回り、景気後退への懸念が高まったことを受けて、投資家が欧州中央銀行の利上げへの賭けを減らしたことから上昇しています。

為替市場では、7月のS&Pグローバル総合PMI・速報値が約2年ぶりに50を下回ったことから、リスク資産の選好度が低下し、ドルは序盤の下げから回復しています。
DXYは0.1%高の106.73、週間では1.2%安となり、 EUR/USDは0.4%安の1.0196ドル、GBP/USDは0.2%安の1.1979ドルとなり、 リスクに敏感な豪ドルは0.26%安の0.6911ドルとなっています。

原油先物は、世界的な景気減速懸念やリビアの供給再開などを背景に売られ、続落しました。WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.65ドル(1.71%)安の1バレル=94.70ドルとなり、中心限月の清算値ベースでの95ドル割れは4月上旬以来約3カ月ぶりとなります。


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