見出し画像

英国 4月月次GDP

4月の英国のGDPが、ある程度の減速をすることは想定されていました。
前月に新型コロナウィルスの無料検査が中止され、イギリス国家統計局(ONS)によれば、ウィルス検査と感染者の追跡に関する活動が70%減少しており、パンデミック関連の医療費は、4月のGDP成長率を0.5%も押し下げました。
それを差し引けば、4月の月次GDPの0.3%減という結果は、実際にはわずかに成長領域に入っていたと想定されます。

つまり、昨年、健康関連支出が人為的にGDPを押し上げ、ウイルス感染前の水準に実際よりも早く回復したように見せたように、現在、これらのカテゴリーが表面的な状況を悪化させていることになります。

その他の項目では、新車登録台数の増加が、製造業と建設業の減少に相殺され、製造業は3ヵ月連続の減少となるなど、状況はまちまちです。

第2四半期全体の成長率はマイナス0.5%程度となる見込みで、これはイングランド銀行(BOE)の第2四半期予想をかなり下回る数字ですが、この下落が人為的であることを考えると、政策当局が実際にどの程度動揺するかは疑問です。
それよりも、BOEにとって大きな懸念は、消費者心理が年内にどの程度悪化するかということだと思われます。

消費者信頼感は過去最低の水準にあり、小売の数字にも影響が出始めています。また、雇用市場は依然としてひっ迫しており、労働力不足が蔓延していることから、需要の減少に直面した企業が大規模な人員削減を行うハードルは通常より高いと思われます。
雇用が堅調に推移し、政府の支援策も考慮すれば、消費者主導の景気後退は避けられると思われますが、最終的にはこの秋にエネルギー卸売価格が再び上昇するかどうかに大きく依存します。

政府による追加財政支援の実施により、BOEは今週のMPCで利上げを決定すると思われますが、委員会全体としては50bpの利上げよりも25bpの再利上げに賛成すると想定されます。

TEAM MAGICIANS FINANCEはFXに限らず、幅広い投資に対応することを目的とし、マクロ経済を中心に、米国、英国、欧州、アジア主要国の経済動向を配信し、ファンダメンタルズ分析の基礎を学べるコミュニティです。
まずは、どの様な活動を行っているのか気軽に除いてみてください。
▼参加は以下のバナーから▼

Twitterもフォローをお願いします。

<注意事項>
このレポートにて提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。したがって銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、投資家ご自身の判断でなさるようにお願いします。
また、レポート内にて提供される情報は信頼できると判断した情報源をもとに作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性については保証せず、また、いかなる責任を持つものではありません。

いいなと思ったら応援しよう!