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米国 7月CB消費者信頼感指数

7月の消費者信頼感指数は95.7と3ヶ月連続で低下し、現状判断指数は過去12ヶ月で最も低下し、期待指数は2013年以来最低となるなど、細部にわたってやや不穏な動きが見られました。

消費者信頼感指数(コンファレンスボード)

高いインフレ率、金利上昇、不安定な金融市場の中、7月の消費者信頼感は3ヶ月連続で低下しました。
この悪化は続いており、今回の報告では、現状判断指数の月間低下幅は1年ぶりの大きさとなりました。

消費者は、パンデミックという最悪の状況下でも、将来に対して鋭気を養っていました。しかし、現在の消費者に影響を与える様々な要因に対して、前向きなセンチメントは好転しておらず、期待指数は2013年以来の低水準に落ち込んでいます。

現在の状況と将来の期待

つい最近まで、消費者は不思議なほどの持続力を見せていましたが、5月の個人所得・支出統計で、2022年になってから初めて、実質個人消費が毎月減少していることが明らかになりました。
金曜日には、6月の消費に関するデータが開示される予定です。
物価が上昇しているため、名目消費額の増加は見込めそうですが、インフレ調整後の消費額の増加は難しいかもしれません。

楽観主義が失速するにつれ、消費者の労働市場に対する評価も低下しています。 仕事が「たくさんある」と答えた人から「なかなかない」と答えた人を引いた、いわゆる労働力格差は、37.8%と1年以上ぶりの低水準に落ち込みました。

労働分配率

この減少は、6月までの堅調な雇用ペースや、経済全体で依然として記録的な数の求人が報告されていることと相容れません。
しかし、労働力格差のロールオーバーは、労働市場が冷え込む初期の兆候を示している、あるいは少なくとも逼迫していないことを示す最近のデータにさらに拍車をかけています。
7月も消費者の50.1%が仕事を「豊富」と回答するなど、労働市場の堅調さを示すデータとなっていますが、こうしたデータは急変し、労働市場が勢いを失っていることを強調することもあり得ます。

7月の消費者信頼感指数のほとんどのデータは、悪い方向に動きました。
信頼感の低下が必ずしも消費の低下を招くわけではありませんが、最近の勢いの衰えは消費にとって良い兆候とは言えません。
消費者信頼感指数は、3ヶ月前の水準から12.9ポイント低下しており、この急激な低下は、消費にさらなる逆風となる可能性があります。


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