宮崎県のある公立高校が導入している「全国枠」という入試制度について
ようやくブログを書くという一歩を踏み出せました。絵をかくオタクの「きり」と申します。こんな黒歴史にならなそうなHNを使うことがないので慣れませんね。(未だに様々な黒歴史がネット上に残っています)
今回は私の生まれ故郷宮崎のある公立高校が導入している「全国枠」という入試制度について書いていきます。文章を書くのは不得手なのでうまく伝えられるか不安ですが、最後までお付き合いいただけたらと思います。
▷「全国枠」という入試制度
皆さんは「全国枠」という入試制度をご存知でしょうか。私はFBでシェアされた記事で初めて知りました。
全国枠入試とは、都道府県関係なく全国からの受検が可能な入試制度です。野球等の部活動が盛んな私立高校では、全国からその部活動に入りたいと集まることがありますが、あれの公立高校版ですかね。
導入している公立高校は全国で200校程です。日本の高校数は4,897校で、そのうち公立高校は3,559校ですから、導入している高校は全国の約6%とかなりマイナーな入試制度であることがわかります。(学校数の推移/2018-8-2一般財団法人私学教育研究所より)また、実際にこの制度を利用して進学する人数は約350人とまだまだ小規模なようです。
▷宮崎県の公立高校における現状
こちらは平成31年度宮崎県立高等学校入学者選抜実施要綱です。このデータによると、宮崎県の公立高校(全日制)全体での入試倍率は0.97とあります。また、倍率が1を切る高校は34校中21校でした。県内でレベルが高いと言われる大宮高校文化情報学科で2.38、宮崎西高校理数学科で1.81です。もう少し高かった気がしたのですが…。
宮崎県では学区制は撤廃されているものの、通学手段の問題から選択肢にあがる高校自体が限られてしまうという印象があります。たとえば、地元の公立高校よりレベルが高い高校に進学したいものの交通手段がないため、比較的通学しやすかったり寮が整備されたりしている私立高校に進学する人がいました。
となると、むしろ下宿や寮で生活することを前提にした県外の生徒を呼び込むほうがいいのかもしれませんね。しかし、先程ちらっと述べた通り不便な土地です。どうやってPRしていくのでしょうか。
▷全国に向けて何をどうPRをするのか
全国枠という入試制度を導入したのはわかりましたが、何もPRしなければ導入していないのと変わりないように思えます。宮崎県のことを何も知らない人、それもまだ社会に出たことがない中学生やその保護者に何を伝えるのでしょう。
今回全国枠制度を県内で初めて導入したのはえびの市立飯野高校です。飯野高校は宮崎空港(2~3時間)より鹿児島空港(30分)のほうが近い場所にあります。かなり不便です。しかしこの飯野高校様々な取り組みをしています。日本国内や海外の大学・高校との遠隔交流学習やWYSH教育、えびの市内4中学校3年生を対象にした出前授業、中国視察研修etc…。宮崎でこんなことをしているとは知らず、正直びっくりしました。今回は宮崎県外の高校の取り組みについては調べられていませんが、この高校結構楽しそうです。
また、今月は全国4都市(東京・大阪・名古屋・福岡)で行われるPRイベントに参加されているそうです。昨日は福岡での開催日だったものの都合が合わず、直接聞きに行くことはできませんでした…。
この入試制度にはある程度の制約があるそうで、3項目に関しては行政側での財政支援を進めているとのこと。
○ これまで県外からの志願者については、宮崎県教育委員会が志願を許可 した場合(原則として一家転住)にのみ受検が認められていたが、「全国 からの出願を認める学校・学科」を志願する場合も認めることとした。
○ 「全国からの出願を認める学校・学科」は、以下の要件に基づき教育長 が指定する。
1 4学級以下の学校で、導入に向けて積極的な受入態勢があること。 ただし、入学を許可し得る数は、実施する各学科の募集定員の20% 以内とする。
2 特色ある学校づくり、特徴ある教育活動等が行われていること。
3 県外からの志願者の住居、県内の身元引受人について、学校・地域
等で対応できる環境が整備されていること。
(https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kokokyoiku/kurashi/kyoiku/documents/37829_20180719142218-1.pdf より引用)
▷おわりに
実はこの入試制度、昨年度夏から導入されていたそうです。しかし、年度途中の決定ということで予算も時間もなくPR不足だったせいか志願者はゼロ。今年度仕切り直しているのだそうです。地元の少子化にどれほど影響があるのかはわかりませんが、進路に悩む全国の中学生の新たな選択肢の1つになればと思います。しかし公立高校である以上3~7年程度で異動があるはずなので、いくらえびの市が関わっているとは言っても今後どう継続していくのでしょう…。
余談ですが、朝日新聞さんのネット記事中( https://www.asahi.com/articles/ASM6P4F8WM6PTNAB00W.html )で地元を離れて進学することを「国内留学」とかいてありました。私は初めて目にした表現なのですが、特殊な目的を達成するために地元から出ることに対してあえてこの表現をするそうです。そういった意味では私も国内留学になるのかもしれません。自分で理由と目的をもって地元から出ることを決めたので、様々な学びを得る機会をみすみす逃してしまわないように気をつけようと改めて考えました。
ここまでよんでいただいてありがとうございます。今後さらに読みやすく書けるように試行錯誤していきます。この記事だけにならないようにまたかきます。
飯野高校FB▶︎ https://www.facebook.com/iinohighschool/
飯野高校HP▶︎ https://iino-hs.ed.jp/
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