指導に関する記録+α

 教員以外の方、指導要録、知ってますか?
 学校で鍵付きの鉄庫に厳重に保管されている、児童生徒の学籍や指導についての記録を残すものです。「学籍に関する記録」と「指導に関する記録」があり、「指導に関する記録」には、教科の成績や行動の記録、総合所見などが載っています。進学や転出の際には、指導要録の写しを進学先や転出先の学校へ送ることになっています。

 ほんの15~20年ぐらい前までは、指導要録はすべて手書きとハンコでした。私はぎりぎり何年か手書きを経験した世代です。3月の終わり、時間に追われ、手を痛めながら要録を書くのは大変でした・・・。

 そんな指導要録も電子化されて、入力したものを印刷するだけになりました。(紙で残すのは結局変わらない・・・。)
 さて、そんな指導要録についてのアイディアです。

 せっかく電子化してるんだから、児童生徒本人の自己PR動画もつけちゃえばいいじゃん。

 指導要録の「指導についての記録」の観点別評価について、文科省から
「〇学習評価には,児童生徒の学習状況を検証し,結果の面から教育水準の維持向上を保障する機能。
○ 各教科においては,学習指導要領等の目標に照らして設定した観点ごとに学習状況の評価と評定を行う 「目標に準拠した評価」として実施。 ⇒きめの細かい学習指導の充実と児童生徒一人一人の学習内容の確実な定着を目指す。」
との考え方が示されています。
が、学習評価って、自己評価も大事じゃないですか。

 それに、指導要録って、児童生徒の様子を進学先や転出先に伝えるという役割もあるのです。
 指導者側からの客観的な視点も大事ですが、やはり、本人が語る以上に雄弁にその人となりが分かることってありません。
 正直なところ、指導要録を見ても、ざっくり「この子は勉強できそうだな」「積極的な子っぽいな」「お休みが多かったんだ」ぐらいしか分からないのです。
 本人が自身について語る動画があると、本当にありがたい伝達資料になりそうです。

 作成は任意で。授業時間を割いて作るのも、指導に教員の手間が割かれるのももったいないです。以下の必要内容だけ決めて、冬休みの任意の課題とかにしましょう。
・時間は3分間
・各教科の自己評価
・外国語・道徳・総合の評価について
・特別活動への取り組みについて
・その他学校生活全般と自分の強みと課題について

 学校ホームページの、個人用端末と紐づいた鍵付きページから提出できるようにして、毎年1月の一定期間だけ更新できるようにするとか。
 作らなくてもいいやって子はそれでいいと思うんです。作っても作らなくても、要録自体の評価は変わらないということで。ただ、作ってる子は、それを見た教員から、より本人のことを理解してもらえてる状態でスタートしますよってだけの話で。

 進級時、転出時、進学時、新しい担任の先生は、児童生徒がどんな子かより分かる資料があると絶対助かると思うんですよ。少なくとも私はあるとうれしい。

 まあ、要録は超重要文書になるので、それに絡むデータとなると、流出も怖いからなかなか実現するアイディアではないとは思いますが。面白いと思うんです。どうでしょう?



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