かさこじぞう
東京書籍の二年生の国語の教科書をに載っている「かさこじぞう。」昔話として有名なお話です。たいそう貧乏なじいさまとばあさまが正月を過ごすのに何もない。家にあったすげで5つのかさを作り売りに行くが、売れない。帰りに見つけた6体の地蔵にかさをつけてあげる。最後の一体にはじいさまが自分のつけていた手拭いをつけてあげる。家に帰り、ばあさまにその話をし、ばあさまもその行為を褒める。そして、その夜はお湯と野菜の葉っぱを噛んで床につく。その夜、地蔵が食べ物を持って恩返しをしにきて、じいさまとばあさまは良い正月を迎えることができました。という話です。多少、絵本によって書かれていることは違いますが、展開はこのような感じになっています。
私が気になったのは、大層貧乏なじいさまとばあさま
それと、6体の地蔵
貧乏とはどこまで貧乏なのか
大層貧乏というところは二年生の子どもたちにとってあまりぴんとこないところなのかもしれません。家の中に何もない描写が描かれていたり、売れずに帰ってきた晩(大晦日)はお湯と野菜の葉っぱを噛んで寝たりしている様子から、じいさまとばあさまは極限状態の飢餓だったのではないでしょうか。本当に空腹でありながらも、いろりを叩いてもちをつく真似事をし気分を和ませる爺様、それに応える婆様の性格がここから読み取ることもできます。
6体の地蔵
まず、地蔵とは何かを押さえておきましょう。
次に6体並んでいる意味です。
最後に、六地蔵の種類と役割です。
さて、ではこれを踏まえた上で私の疑問を共有します。
「じいさまが手ぬぐいをつけてあげたのは、どの地蔵なのでしょう。」
もしじいさまが地獄道の檀陀地蔵につけてあげたのなら、今じいさまは最も苦しみの激しい世界におり、案にそこからの解放を示唆しているのではないでしょうか。ですが、私にはそうは思いませんでした。じいさまとばあさまは二人で幸せそうに暮らしているのです。大層貧乏ではあるけれでも、二人は仲良く幸せに暮らしているのです。そこからの解放というのは少し違うのかなと感じました。
逆に、天道の日光菩薩であれば、悩みや苦労がない世界ではあるが極楽浄土ではない世界からの解放となります。これは、すこしピンとくるのではないでしょうか。じいさまやばあさまにとって悩みや苦労あるにはありそうですが、とにかく二人は幸せに暮らしているのです。ですが、極楽ではない。そして、恩返しとして正月の食べ物を恩返しとして贈られる・・・
ちゃんと教科書には、どの地蔵につけてあげているのか挿絵があります。そしてそこからまた考えが深まることと思います。そんなこと子どもに教えることはない!ですが、大人の教材研究として知っておくと面白いのかもしれませんね。
以上、今日はここまで!
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