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「仲間とともに:教員生活を支える人間関係の大切さ」

仲間をつくる

私が教員になりたての頃は、同世代の仲間がたくさんいました。その頃は、とにかく仲間と集うことが楽しかったのを覚えています。同世代の仲間とは、ほとんどがワイワイ騒ぐだけの関係でした。一緒に遊んだり、どこかへ出掛けたりすることがほとんどで、職場の悩みや授業の悩みを話すことは、1割にも満たなかったと思います。しかし、だからこそ、心を病むことがなかったのだと思います。仲間と遊んでいるときは、悩みを忘れられました。子どものことも、学校社会のことも、一時的に頭から離れるのです。それが精神的に非常に良い効果をもたらしました。初任者の頃に築いたその仲間たちは、10年後以降の私の教員生活にとって大きな価値を持つ存在となりました。教員生活の礎には、このような仲間づくりがとても大切なのです。

職場の先輩は、ちょっといい仲間

職場の先輩は、同世代の仲間とは一味違う存在です。頼りがいのある「ちょっといい仲間」といったところでしょうか。一方で、大先輩は仲間というよりも別の存在です。大先輩に気に入られることで、活躍の場を与えられることが多いのです。正直に言えば、私は目立つことが嫌いで、きつい仕事も避けたいタイプでした。できるだけ楽に生きたい、苦労したくない、という思いが強かったのです。だからこそ、大先輩の存在は私にとって必要不可欠でした。自ら進んで求めるタイプではない私は、半ば強制されるような立場に追いやられることで、新たな経験を積むことができたのです。
大先輩からの要望を受ける際には、まずは頼れる先輩に指導を仰ぎました。その過程で自分の実力をさらけ出し、助けを求める勇気が必要でした。こういった経験を通じて、素直さ、謙虚さ、そして感謝の気持ちの重要性を学ぶことができたのです。

職場でのコミュニケーションづくり

職場で、いかに先輩や同僚と良好な関係を築けるか。それが教員生活を送るうえで極めて重要です。小さな学校では、同世代の教員がいない場合もありますが、必ず先輩はいます。その先輩方と仲良くなるためには、素直さや謙虚さが欠かせません。また、学校という教員社会を構造的に捉える視点も必要です。
学校のトップは校長であり、教頭、教務主任、学年主任といったピラミッド型の組織が形成されています。私が特にお手本にしてきたのは、学年主任クラスの先輩です。その先輩が誰と繋がりを持ち、どの大先輩を頼りにしているのかを観察しながら、職場の人間関係を学びました。学校には「お局」的な大御所も存在します。お手本としたい先輩が誰を頼り、誰に一目置いているのかを見極めることが、教員社会を生き抜く上で役立つのです。


幸いなことに、私は決して病むことはありませんでした。その理由を私なりに分析し、次回に述べたいと思います。


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