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新学期を迎える高校の裏側
現役高校教員でありながら、社会福祉士の目線で教育界のリアルを綴っていきたいと思います。また、新米教師たちが通る苦労や現実も少しずつ記事にしていきたいと思います。
第2回目の投稿は、「新学期を迎える高校の裏側」についてです。
入学式に向けて
高校1年生の担任に任命されると、すっっっごい大変!
どんな子供たちが来るのか?その保護者たちはどんな人なのか?提出してもらわなければいけない書類はちゃんとそろうのか?入学式の日の学級開きでは何を話そうか?そんないろんなワクワクや不安を抱えながら迎える入学式当日…
まずは、3月の時点でクラス編成をしなければいけません。入学試験のデータや中学校の先生から提供された生徒情報をもとに、よく分からないままクラス編成をしていきます。
誰がどこのクラスを持つの!?初めての担任だと、大変なクラスは心配!そんなことが起こりますが、もうこれは運です。どんなクラスになるかは担任次第。頑張ろう!1年生担任!
クラス編成について
ちょっとだけ、クラス編成に触れましたが、実は2・3年生のクラス替えはしっかり考えこまれているのです!
生徒や保護者の中には、ランダムに生徒の配置をしていると思われる方もいいるのかな?実は、様々な条件を組み合わせてクラスを編成していきます。
優先順位①は、「選択科目」による編成です。
文系・理系・〇〇コース・自由選択など、選択している科目を優先しながら生徒を配置していく学校が多い気がします。
たまーに、総合学科の学校では、選択科目なんか一切気にせずごちゃ混ぜでクラス編成をするところもありますが、「総合学科」については、今後ゆっくりと記事を書いていきたいと思います。
優先順位②は、「成績の平均値」による編成です。
全クラスの成績平均になるべく差が出ないように生徒を配置していきます。
ただ、特進クラスのように進学特化クラスのようなものは学校によって設置されています。
優先順位③は、「人間関係」による編成です。
これは、重要視する学校とそうでない学校がありそうですね。義務教育でない高校は、学校に来て授業に出席しなければ卒業することができません。できる限り、途中で退学の道を選ぶことがないように、生徒同士が「安全」に「安心」して学校生活を送ることができるように配慮をする必要があります。
仲のいい友達と新年度が始まった瞬間に離れ離れになり、学校に来れなくなってしまう生徒もいます。また、1人では行動ができず、周りの友達が面倒を見てくれていたのに、クラス替えにより離れ離れになると、宿題も出せない、移動教室もどこに行ったらいいかわからないなんていう生徒もいます。さらに、やんちゃな生徒同士を離して落ち着かせ、周りに迷惑をかけないようにするなどもあります。
クラス編成というのは、実はすごく重要な仕事です。
多様な生徒の特性をしっかり把握しながら決めていかなければ、その生徒の一生に関わる出来事を引き起こしかねないのです。
新年度の事故には気を付けよう!
新年度を迎えて、5月頃を過ぎた辺りは、様々な事故が多発する時期です。
初めは、新しい環境や新しいクラスで程よい緊張感があるので、みんな気を付けながら学校生活を送っています。しかし、初めての考査が終了し、すこーし気が緩んできたころ、事故が起こります。。。
例えば「人間関係のトラブル」「SNSの不適切利用」「飲酒・喫煙」などです。
もう、ほんっっっとうに多い!勘弁してくれ!!!
「人間関係のトラブル」だと、少し仲良くなり上下関係が発生し、上に立ったと勘違いした生徒が傍若無人にふるまい始めます。そこからイジメに発展する場合と、総スカンをくらい立場が逆転してしまう場合があります。
「SNSの不適切利用」では、匿名での誹謗中傷や無断で個人の顔写真を上げてしまい、生徒もしくは保護者から教員に相談が来て発覚するなどです。
「飲酒・喫煙」は、近隣住民からの通報や、粋がってSNSに投稿した写真に写っていたりと様々です。(あのさ、気付かれないようにやれよ。バカすぎるよ。粋がるなって…)
高校生といっても、幼い生徒から大人な生徒まで幅広いので、どのレベルの生徒が学校に通っているのかにもよって当然トラブルの質は変わってきます。
その他業務
その他にも、保護者面談や各種行事、各教科で割り振られた仕事、教育課程編成会議など事務仕事もたんまりあります。
これは、また後程詳しく書いていくので、別の機会に
とにかく、新学期はとっても大変。。。
3月の段階で、4月の準備をある程度進めておかないと太刀打ちできません。