効率化の「こ」の字も知らなかったダメ教員が、朝5時生活を始めたことで生活が一変し、最年少主任を任された話
教員の仕事は超・超・超多忙!です。
なかなか人員の補充もなく、一人で二役も三役もこなしている先生が大勢。
いつ自分も倒れてしまうのか・・・。
本当にこのまま仕事を続けていけるのか・・・。
そんな不安が大きいですよね。
そんな悩み解決の一歩として、仕事の効率化を求める先生は多いです。
かくいう私も、スキマ時間の効率化ができないか試行錯誤の毎日です。
ただ、これまで仕事効率化について考えてきましたが
「それを実行する土台、つまり体と心こそが大切だなあ」
そんなことを思うのです。
なぜかというと、どれだけスキルがあっても体力や気持ちが万全でないと、効率よく働くことができないからです。
心も体もボロボロだった初任者時代
数年前、僕はいわゆる
「THE・ダメな若手教員」
でした。
「まだこの仕事終わってないの?」
「また保護者から連絡来てたぞ。」
自分なりに精一杯やっているつもりだけど、全部空回り。
ぜんぜん上手くいきませんでした。
初任者のときの教頭には
「校長試験で『仕事のできない若手対応に困る中堅教員への指導について』なんて問題が出たから簡単に答えられたよ。学校に実例があるんだもん。」
なんて、職員室での笑い話にされたこともありました。
そんな現状が嫌で、仕事効率化の教育書や、ビジネス書を読み漁りました。
見返してやりたくて、いつも放課後は最後まで残って仕事をしていました。
ふらふらで10時ごろ家に帰り、栄養バランスも何も考えず、途中のコンビニで買ったカップ焼きそばをかきこんで、シャワーも浴びずに寝る毎日。
でも、そんな生活を続けても、一向に仕事は上手になりませんでした。
胃に10個以上も穴が開き、人間ドッグでは医者から
「君は若いけど、毎年胃カメラは飲んだ方が良いよ。来年も来てね。」
と言われる始末。心も体もボロボロでした。
「辞めたいなあ・・・」
と何度思ったか分かりません。
周りから頼られ、認められるように
そんな自分が、あるときを境に、大変革したのです。
ボロボロの状態だった自分があることを始めて1年、2年すると、
「先生の授業、素敵だねえ。今度初任者に見せてもいいかな?」
「先生はいずれ県でも有数の国語教員になるよ!」
「先生は若手だけど、主任を任せたい。若手を育ててほしい。」
「この大規模校で先生の年で主任をするのは歴代最年少だね。」
「卒業した子たちが、中学校でも先生の授業の話をしていますよ。」
「今度の研究授業について、アドバイスいただけませんか?」
こんな言葉をいただけるようになったのです。
(なんだか書いてて、進研ゼミの漫画みたいになってしまった・・・)
大変革のきっかけは「朝型生活」へのシフト
こんなふうに大変革をした僕。
さぞかし大きな転換点があったのだろうと思われる方もいるでしょう。
・・・すみません、大したことはしていないんです。
僕が変われたきっかけ、それは、
「放課後生活から、朝型生活へとシフトしたこと」
たったこれだけ、です。
「・・・え?それだけ?」
と思いますよね。僕も思います。
でも、これを変えただけで、
「本当にこれは同じ仕事か!?」
と思えるほど、自分を取り巻く環境が一変したのです。
ボロボロ時代のスケジュール
皆さんは、朝何時に起きて、どのような行動を経て出勤をしますか?
以前の僕は、こんなスケジュールの生活でした。
6:30
起床、スマホチェック
6:45
朝食、洗顔、歯磨き
7:00
「行きたくないなあ・・・」と思いつつ、スーツに着替える
7:30
出勤
こんな感じです。
さあ、このようなスケジュールの朝を過ごした僕のこのあとの学校生活は、どんな感じだったと思いますか?
こんな感じになりました。
【家を出てから・・・】
車で学校に到着。職員室へ。
もうすでに早い子は登校してきている。
職員室でのあいさつもそこそこに教室へ行き、勤務開始。
「今日の授業何だっけ!?」と時間割を確認。
前日の夜に作った資料を引っ張り出し、どたばたと朝の準備をする。
その間も子どもたちは続々と登校。
宿題や保護者からのプリントの提出が行われる。
もちろん、丸つけや提出チェックは後回し。
(そして、放課後に未提出に気づく。)
今度はインターホンで職員室から連絡。保護者から電話とのこと。
近くの電話に走り、保護者からの連絡を受ける。
昨日の友だちとのトラブルで学校に行きたくないとのこと。
電話口で事情を確認していると、授業開始のチャイムが鳴り・・・。
考えただけでも、へんな汗が出ます。
思い返すと、このときは出勤してから帰るまで、絶えず焦っていました。
仕事に追いかけられている。そんなイメージです。
朝型生活のスケジュール
では、朝型生活に変えた今のスケジュールはというと、こんな感じです。
5:00
起床
5:10
熱いシャワーで目を覚ます
5:20
歯磨き、着替え
5:30
朝読書、Twitterやnoteの更新など、やりたいこと
5:45
子どもと妻の朝ごはん準備、夜の食器の片づけ
6:00
朝散歩 兼 出勤
6:10
出勤 今日のTO‐DOの確認
6:30
教室の片づけ、授業準備の確認、学級通信の下書き
7:00
読書(余裕があるとき)
このあとの学校生活は、どんな感じだと思いますか?
こんな感じで過ごしています。
【家を出てから・・・】
散歩がてら歩いて出勤。
この時に授業のアイディアや仕事効率化の方法が浮かぶことも。
学校に到着。職員室へ。
出勤している先生もほとんどいない。もちろん子どもも登校していない。
机の片づけをして、今日のTO‐DO確認。
その場で済ませられるものは即効で片付ける。
教室へ向かい、窓を開けたり整理をしたりして準備。
その日の授業の確認、準備をする。
学級通信の下書きをする。何割か書いておくことで、当日発行ができる。
溜まっている仕事がなければ読書。
まだ30分あるので、このときに通知表の所見や成績処理をすることも。
子どもたちが登校してくる。
来た子から呼び、雑談をしながら宿題や提出物の丸つけ、確認、返却。
朝の段階で追い立てられる仕事が終わっているので、保護者からの連絡や突発的な出来事にも余裕をもって対応できる・・・
はい、ごめんなさい。だいぶ美化しました。
こんなに余裕のある日がいつもなワケではありません。
当たり前ですよね・・・(^^;
でも、行事が立て込んでいたり、大きな生徒指導案件があるとき以外は、
基本的にこんな感じの朝を過ごしています。そして、授業と授業の合間などのスキマ時間にも、効率的に仕事をこなすことができています。
「放課後生活」を続けると、仕事に追いかけられる負のループから逃れられない。
なぜ朝型生活にするだけで、こんなにもゆとりのある生活になったのか。
それは、朝型生活が、
これまでの「仕事に追われるスタイル」から
「仕事を追いかけるスタイル」へと変えてくれるから
だと思っています。
放課後は誰だって疲れています。
6時間授業をして、子どもと関わって、時には生徒指導もして・・・。
へとへとです。そんな放課後がスタートの「放課後型生活」。
どうしたって効率は悪くなります。必要以上に仕事に時間がかかります。
保護者からの連絡もあるし、同僚から話しかけられることも多いです。
さらに、気力・体力がないので、面倒な仕事を後回しにしがちです。
結果、
・テストの丸つけ
・通知表の所見
・大きな行事の計画
・研究授業の指導案
などの重要な仕事が積み重なることになり、常に仕事に追いかけられるイメージから逃れられません。以前の僕です。
そして、そんな状態で夜遅くに帰るのですから、睡眠時間だって十分に取れません。ヘロヘロの状態で
「もう朝・・・!?」
なんて思いになりながらまた出勤・・・という負のループに陥るのです。
「朝型生活」は、主体的に仕事を追いかける生のループを生み出す。
一方、「朝型生活」はその逆です。
十分に睡眠を取った後の頭がすっきりしている時間帯に仕事を始めるため、効率が段違いです。
電話もかかってきません。同僚からも声を掛けられません。
自分のリズムで仕事をさばけるのです。
しかも、「放課後生活」と違って締め切りがあります。
そう、子どもが登校してくる時間です。
だから、そこに合わせて仕事を調整できるのです。
さらに、朝型生活では、朝のうちにその日一日の見通しを持つことができます。だから、日中ずっとゆとりを持って過ごすことができるのです。
その結果、スキマ時間に慌てることなく仕事をさばけるのです。
テストの丸つけもその日の終わり、返却までできます。
通知表の所見も一か月前には終わっています。
「何か仕事ないかな~」
と、仕事を追いかけるモードに入れるのです。
さらにさらに、こうしてスキマ時間に仕事をこなし、翌日の朝にまた仕事をするというリズムがあることによって、
「定時退勤」
が可能になるのです。結果として、9時半には寝ることができます。
5時起きなんて楽勝です。
「朝型生活」素敵でしょう?
ここまで読んでくださった方に伝えたいこと
長々と自分語りに付き合ってくださってありがとうございます。
以前の僕と同じように、
・仕事ができない
・周りの先生に迷惑をかけている
・自分はこの仕事に向いていないのかも
と思っている若手(特に初任者)の先生は、多いのではないかと思います。
でも、「放課後型生活」から「朝型生活」に変えただけで、僕も状況が一変しました。
今では研究主任を5年連続やっていますし、今年は学年主任も兼任です。
あんなボロボロの状況だった僕がです。
生活のスタイルを変えるだけで、もしかしたら皆さんの状況も一変するかもしれません。
諦めず、一緒に頑張りましょうね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?