③-(2)「先生」からの転職、「先生」の転職が難しい理由3選
こんにちは、高校の先生です。
高校の先生として10年働いてきて、今年度転職を決意し、実際に行動を開始しています。
転職を決意した理由は前回の記事で書かせていただきました。
今回は、「なぜ先生からの転職は難しい(と言われている)のかについて」私の考えを書いていきたいと思います。
◯「先生」の転職が難しい理由
理由①転職のタイミングが限られている
「教師には社会経験がない」
多くの人はそのように考えており、実際に学校現場で働いている私としてもそれは強く感じます。
実際に、学校で利益を追求することってないですからね。
耳にタコができるほど聞かされてきたこのフレーズですが、先生の転職が難しい理由はこれ以上に「タイミング」だと私は考えます。
学校の先生の仕事は4月に始まり、翌年3月に終わります。
当たり前ですよね。
なので基本的に年度途中で仕事を辞めることや、転職することって難しいんです。
(もちろんできなくはないですが、責任感の強い「先生」たちは基本的に3月末まで責務を全うしようとします。)
そうなると、転職のタイミングとしてはどうしても4月1日にならざるを得ません。
ちなみに、「来年度どうしますか?今の学校に残りますか?それとも異動しますか?」といったことを自治体に申し出る「意向調書」は10月頃までに管理職へ提出することが一般的です。
その一方で、転職市場の中途採用は基本的に2〜3ヶ月後に向けて人員を補充するための求人がほとんどです。
私も昨年2023年の夏に転職エージェントに登録し、「再来年(2025年)4月採用に向けて準備したい」と相談したところ
「今できることはないので、また来年(2024年)12月頃に来てください。」
と言われました。
つまり、先生から民間へ転職したい場合は
【内定が出る前に退職することを管理職へ伝えなければならない】
ことがほとんどなんですよね。
安定を求める公務員にとってこれがどれほど難しいことか!!!笑
【先生→民間】が【民間→民間】よりも難しい理由は、この「タイミング」にあると私は考えています。
理由②周りに転職経験者がいない
これは言うまでもありませんが、
【民間→先生】
の先生は学校にいますが、
【先生→民間】
に行った元先生は学校にいません。
当たり前ですよね。(2回目)
自分から情報を取りに行かない限り、先生から民間企業へ転職した元先生の話を聞くことはできません。
かつ、生徒がいる手前、先生の仕事が辛くてもなかなか周りに言い出せませんからね。
理由③安定を手放せない
私が思う最後の理由はこれです。
「仕事つらいなー。」と思っても、毎月一定の(かつそこそこの)給料が手元に入ってきます。
6月と12月には(これもそこそこの)ボーナスが入ってきます。
基本的に給料が下がることはありません。(再任用になる場合を除く)
ローンはめちゃめちゃ組みやすいです。基本的に審査は大体通ります。
福利厚生もとても充実しています。
定年退職まで勤め上げれば、それなりの(これまたそこそこの)退職金が約束されています。
こういった様々な面で「安定」している点も、いざ転職を考えた時に先生からの転職を躊躇してしまう理由の一つなのではないかと私は考えます。
◯まとめ
①転職タイミングが難しく、内定が出る前に退職の意向を伝えなければならない
②転職の情報が少なすぎる
③やっぱり安定は手放したくない
転職を決意してみて、具体的に色々なことを調べていくうちに私が「先生からの転職が難しい」と思った理由は上記3つです。
いかがでしょうか。
「教師には社会経験がない」
もちろんそれもありますが、人間的に素晴らしい先生もたくさんいます。
他の仕事でも活躍できるだろうなあと思える先生もたくさんいます。
転職を決意した私の立場から思うのは、「もっと先生たちの価値が民間企業で評価されて欲しい」ということです。
では、自分はどのように転職活動を進めていくのか?(進めているのか?)といったことについてはまた次回以降記事にしていきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。