Vtuberニコ生ギフトオーディションの勝者は、なにを審査されているのか?

2021年末から、ニコニコ生放送でも始まったギフト系のオーディション企画。

ニコニコにおいて、Vtuberが参加できるオーディションは、これまでに3回開催されてきた。

・出ようぜ!VtuberFesステージ出演オーディション2022
・Vtuberのあそびばチャレンジオーディション
・超パーティー2022Vtuberステージ出演オーディション

そして、これからVtuberFes2023に向けてのステージ出演オーディションが開催されようとしている。
(Vtuberでないニコ生主向けのものもあったが、ここでは触れない。)

その3つ全てを見てきて、オーディションではどんな人が勝ち上がっていくのか?何が評価されているのか?を語ってみる。

オーディション勝者に求められるものは?

これまでのオーディション優勝者の傾向を見て
勝つために求められているのは
「応援したいと思わせられるか」
だと思う。

注意されたいのは「応援したいと思わせられるか」は、
必ずしもチャンネル登録者数の多さとは一致しない。

実際に、VFes2022オーディションでは
オーディション中にVtuberデビューして
上位にくい込んだ参加者もいた。

逆に、登録者が一万人もいたにも関わらず
YouTubeからニコニコにうまくリスナーを誘導できずに
オーディション序盤で諦めてしまう参加者もいた。

登録者数が多い方が、その分すでに応援しているファンも多いので、有利であることは間違いないが
それだけでオーディションを語ることはできない。

またもう一つの注意点として
オーディション勝者のパフォーマンスが低いという訳でも無い。

パフォーマンスが一定以上なければ
そもそも応援しようという気持ちは起きない。

実際、パフォーマンスの高さを武器にして
ファンを獲得しているVtuberも多い。

なので、パフォーマンスの高さも大事な要素である。

ただ「応援したいと思わせる」ことは、パフォーマンスの高さだけではない

例えば、可愛らしさやカッコ良さであったり、
視聴者と楽しい時間を作れるか?
といったことも関係してくる。

一言で言えば、アイドル性と言えるかもしれない。

いかに、視聴者に配信を見続けてもらえるか?
いかに、そのステージに立ちたい気持ちを伝えられるか?
いかに、視聴者に応援してもらう雰囲気を作れるのか?

これらのことが投げられるギフト数に関わってくるため
ファンや視聴者を楽しませ、巻き込んで、共にオーディションを勝ち上がろう!という一体感を作れるアイドル的なVtuberがオーディションでは強い。

なので、純粋にパフォーマンスや歌唱力を評価してほしいと考えるなら、あまりオーディションの参加はオススメしない。

ニコニコのイベントで言うと
歌ってみたコレクションなどの方が
まだパフォーマンスで競われている傾向があると思う。

ただこれも、マイリストやいいね!といった
視聴者からの反応によって競われているので
パフォーマンスの高さだけでなく
応援してくれるファンの多さも少なからず影響してくる。

オーディション審査にギフトポイントは適しているか?

ステージ出演オーディションなら
パフォーマンスの高さを評価すべきだ
という意見は、真っ当な考えだと私も思う。

パフォーマンスが一番高いものが
ステージには立ってほしいし
そういうライブを見たいと思う。

ただ仮にこのオーディションを、
ステージで高いパフォーマンスができるVtuber
を選ぶオーディションではなく

次世代のスターになるVtuber
を選ぶオーディションであるとしたら
どうだろうか?

今のVtuber界で最も目立っているスター級のVtuberは
パフォーマンスの高さだけで評価されているのだろうか?

雑談が面白いVtuber
個性的なキャラクター性を持つVtuber
声や言動が可愛い・面白いVtuber

むしろ、歌やダンス以外の活動で評価されている
Vtuberの方が多い。

そういった、雑談などの普段の活動をしつつも
時折、パフォーマンスをしていることの方が多い。

パフォーマンスの高さで評価されているVtuberがいないわけではないが、やはりそれは一部でしかない。

つまり、Vtuberは多様な切り口で評価を受けている。

また、Vtuberの評価軸として度々語られるのは
・チャンネル登録者数
・生配信の同接数
・スパチャ合計額
の3つである。

世知辛いが、そういった個人に対する数字が見られてしまいがちだ。

このような、Vtuberの状況をみると

どんな形であれ視聴者を楽しませることができる
配信者としての総合力と
ファンを多く獲得できるアイドル性

この両方をもったVtuberが
次世代のスターとして選ばれるべきだ。

となれば、ギフト数でそれらを計り評価することは
あながち間違っていないようにも見えてくるのである。

それでも、ギフトオーディションを好きになれない自分

とは言っても、私の気持ちとしては、ギフトオーディションはそんなに好きじゃない。

ギフトという名のお金が飛び交う生々しさも、好きになれないし

ギフトオーディションはやるにしても
純粋な面白さや歌唱力で評価されるオーディションや大会が他にあってほしいと思ってしまう。

だからこそ、Vtuberには動画投稿祭が必要なのではないか?と思ってきたが

最近では、動画投稿祭でもファンの数が少なからず影響することもわかってきて、難しさを感じる。

そして、数字で見てしまいがちな世の中や自分に嫌気がさしてくる。

そんなことも考えながら
明日13時より、またオーディションがニコ生で始まる。

今日も、今まで名前も知らなかったようなVtuberさんの
配信のコメント欄にお邪魔して
ニコニコの仕様を説明するお節介を焼いてきた。

どんなオーディションであろうと
頑張ろうとしている人を応援する気持ちは
忘れないでいたい。

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