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【3】アイスランド旅行記~ペーパードライバーは無事故で国を一周できるのか~

5月22日(水)

この日は何も観光をせず寄り道せず最短で今夜の宿まで行っても4時間半、走行距離363kmの耐久ドライブデーだったので、覚悟を固めていた。
早めに寝たらなんと2時半に目が覚めて、そこから寝られず。4時半に散歩に出て羊を眺めてアイスランド馬を眺めてたら、なんと虹が生え始めた(根っこのとこからでき始めたからほんと生え始めたって感じ)。ぐんぐんアーチになっていって、虹になった。大自然が大自然すぎる。

虹が目の前でできていった

朝ごはんは質素め。ドイツ人多め。チェックアウトする時に宿のお兄さんとお姉さんかと少し話して、飛行機の残骸(※)までは駐車場から1時間くらいかかるということが発覚したので、飛行機はパスすることにした。
(※)1973年にアイスランドの海岸にDC-3機が墜落(奇跡的に死者は無し)。そのまま放置された墜落機があって、B級観光スポットになっている。

質素めの朝ごはん

Walter Mitty Bridge

出発してまずWalter Mitty Bridgeへ。車で10分弱の距離だった。
今回のテーマの一つが、映画『ライフ』(2017)のロケ地をぬるっと巡るというのなので、ここは外せない。
もちろん運転のBGMはホセ・ゴンザレスの「Step Out」。
この歌詞好きなんだよね…新しいことに踏み出そうとしてる時、でも少し怖気づいている時に背中を押してくれる歌詞だなと思う。
"Time to step outside, house on fire, leave it all behind you
Living life, feeding appetites.
Stayed through every hard stop every go
Being bland. Breathing half the time
House on fire, leave it all behind you
Dark as night, let the lightning guide you…
Broke tooth Monday. Something’s not the same
Blank head, crossed eyes sweep the floor
Feel your presence in your absence shut the door"

Walter Mitty Bridge

セリャランズフォス(Seljalandfoss)

次はSeljalandfossへ。
「foss」ということは?そう、滝!
近くにパフィンの木彫りが設置されてる無料の駐車場あるけど、「滝へ行く人のための駐車場じゃないからね!滝に行くなら正規の駐車場に停めてね!」って注意書きがあるので、私は大人しく正規の駐車場に駐車しました。

びしょ濡れになる

ここの滝のすごいとこは、裏に回れるところ!
あと、『北北西に雲と往け』にも出てきたから絶対に行きたかった!
防水ズボンとか防水ジャケットとか防水なエブリシングが必要ってくらい、濡れる。ちゃんと持っていってよかった。
ああ濡れた、楽しかったと思いながら滝の裏から出てきたら、雨が降っててなんかいろいろ関係なかった。

滝の裏側

スコーガフォス(Skogafoss)

次はSkogafoss!この滝は、『ライフ』のロケ地でもある滝。
滝つぼがすぐそこにあって、迫力がすごかった。
積み上げた石。滝の側で巣を作るカモメ。
小さい子がかなづちで川原の石を割ろうとしていた。なんで。

遠近感と望遠レンズを利用すると、滝が巨大に見える写真撮れると思う
右上のほうに登ることもできるよ

ディルホウラウェイ(Dyrholaey)

次に寄ったのはディルホウラウェイ(Dyrholaey)。
パフィンが海岸に巣を作っていることで有名だそうで、なんとしてでもパフィンを見たかったけど昼間だったからか、カモメしかいなかった。パフィン待ちの愛鳥家はたくさんいた。トイレもある(なぜか岬に面している部分がガラス張りになっていた)。

パフィンはいなかったけど美しい

Vikの町で休憩

さすがにお腹すいたので、Vikの町で温かいご飯を食べることにした。
寄ったのはThe Soup Company。

食べたのはもちろんスープ。
Hot lava soupはパンの器に入って出てくる。あからさまに溶岩とマグマをイメージしているビジュアル。こういうあからさまな食べ物、嫌いじゃないぜ…というか好き。ちなみにスープはおかわりできる。まあお腹いっぱいだったから出来なかったけど!
男性の店員さんが天使というか神様みたいな見た目だった…白い陶磁器みたいな肌、金髪碧眼。碧眼は碧眼でも、明るい水色で、炭治郎の心象風景かよ…と思った。
濃い目のコーヒーと、夜ご飯用のサラダをテイクアウトして、再び出発!

あったかいスープで生き返った

カトラ(Katla)

道路を走ってると、ちょくちょく休憩できるような場所がある。
Katlaというところで停まって休憩したけど、なんかめちゃくちゃ好きだった。
寄る価値あり。

青い!
この地域にはKatlaという魔女の伝説があるらしい。「履いたらどこまででも超スピードで走っていける」という乗馬用ズボンを持っていたらしい。なんじゃそら。
ここもそういう休憩所のひとつ

私ってガソリン入れたことなくない?

ガソリンが半分以下になったから入れとこうと思ってガソリンスタンドに入るも、この29年間の人生において一度もガソリンを入れたことが無いということに気づく。

立ちはだかる巨壁

人に甘えて生きてきたツケが回ってきたぜ…と思いつつ、まずはアイスランドのガソリンスタンドの仕組みを店員さんに聞く。
いの一番にクレジットカードを読み取る。次にガソリンの種類を選ぶ。次に量を選ぶ。次に(複数ある場合は)、何番スタンドで給油をするか選ぶ。あとは入れるだけ!なんだ、簡単じゃん!と思ったのも束の間で、ガソリン入れるって、何をどうするの?このホースをつっこめばいいだけ?レバー的なものも引くのか?満タンになったら勝手に止まる?溢れない?いちいち恐る恐るやって、どうにかこうにかガソリンが流れる音がし始めたので一安心。
ガコンっと給油が止まる音がしたので満タンを確信した私はホースを抜き、給油口を閉め、走り出した…は良いのだけれど、なぜかガソリン残量の目盛りが増えない。
焦って調べてみたら、「すぐには反映されないこともあるから焦らないで大丈夫」ということが書いてあって、そういうものか、そうに違いない!(完全に正常性バイアス)と思って走り続けるも、一向に増えない。やっぱり入ってなかったんだ。鱗滝さんも呆れて物が言えないレベルの判断の遅さ。
もうガソリンスタンドから結構離れちゃったし、次のガソリンスタンドは…63km先!?ガッデム!!もう途中の滝とか見てる余裕ないわバイバイ!と思いながら無心で車を走らせる。
途中でガソリンの目盛りが残り1個になった時は、口から謎のうめき声を発しながら走った。
やっとOrkan(ガソリンスタンド)の看板が見えた時は安心して全身脱力タイムズ。ほんと怖かった。
ガソリンスタンドに感謝の意を示すためにリンク貼っておこう。

今度はしっかり満タンになっていることを確かめてGO!燃料の余裕は心の余裕ゥ!とばかりに来た道を戻って滝にたどり着いた。
万事「喉元過ぎれば」人間であるけれどそれが私であるからにして、仕方がない。

Skaftafellsjokull

ここの駐車場はお金かかるので注意!ちゃんと払おう!

駐車場にはカーナンバー認識カメラがあって、ばっちり認識されている。
料金を支払う時にナンバーを入力する。

Svartifossという滝を見たかったのだけど、周辺案内図を見ると、なんと駐車場から1時間のハイキングとな。
この時点で18:00、体力と気力は残り1目盛り。ここで判断を間違えるわけにはいかないので、Svartifossは断念して、かわりにSkaftafellsjokullへ。
これは氷河!片道30分強の風吹きすさぶ道をとぼとぼ歩いて氷河のもとに着いた。さすがに寒かった(主に風が)。
氷河は、近くで見ると「氷の河」とは言い得て妙だなと納得する代物だった。
でも、そこの説明書きに書いてあったけど、氷河って実は水が凍ったものじゃなくて大半は雪なんだって。冬に雪が降り積もる→夏に少し溶ける→冬に降り積もる→夏に少し解ける…というふうに蓄積してできているらしい。へえ。

氷河。寒い。

体がすっかり凍えたところで、宿に向かう。ここから宿までは1時間くらい。体力が限界に近づき、どう考えても寝そうだったので、宿に着くまでずーっと一人で録画をしながら話してた(死んだ時のドラレコ代わりになるかもとも思って)。
そのせいでiPhoneの容量がいっぱいになった。ケチって64GBとかにするから…。
何はともあれ無事着いて、サラダ(おいしかった!)食べて、23時半くらいに寝たと思う。

旅行中こそ栄養を摂るべし

走行距離:約380km

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