シュレーディンガーの猫

てぃーあつです

ぽかぽかな朝

毎日のように自転車で15分の古着屋へ
出勤した

道中


1人のおばさんにママチャリで抜かされた


道幅もあったので特に危険な行為では無かった

抜かれるその瞬間、おばさんは


「あ〜るこ〜♪あ〜る〜こ〜♪わたしは〜♪」

ってそこそこ元気な声で歌ってた

天気も良いし花粉も落ち着いて気分が上がるのはよくわかるが

ここで一つ

"一人で歌うには声量が大きすぎる"

と思った


ママチャリ…

フロント部分のカゴに
赤子か犬が入ってるに違いないと思った


この日常に生じるバグをどうしても確かめたくなった

私は自転車のギアを緩めて脚に負荷をかけた


((待て‼︎‼︎‼︎))




追いつかない


距離はどんどん離されていく

どうしても確かめたい真実がそこにあるのに


あっという間におばさんの背中は見えなくなった





電動ママチャリ


技術の進歩に負けたのだ


2年間配達員してたのも相まって
すごく悔しい想いをした


今日がまた始まろうとしていた

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