ロボゲーが遊びたくて(メックウォーリア5を遊んだ)
AC6、遊びましたか。
私は夢中になって遊んで、夢中になったまま実績コンプしちゃって、数回のアップデートの後も遊び続けて、さすがに燃え尽きました。
でもまだ体はロボゲーを遊びたくて仕方なくて、ちょうどSteamが秋のセールを始めていたので、以前から気になっていたゲームをいくつか買いました。そのうちの一つ。
メックウォーリア5
プレイ状況
キャンペーンシナリオのクリアまで。あと途中でDLCキャンペーンの「ケストレルランサーズ」も遊んでた。
当テキスト執筆時点でのプレイ時間は58時間。
大まかな印象
・足の生えた戦車、もとい重くてデカいロボ「メック」を操縦するゲーム
・アクションゲームっぽくはあるが実態は戦車シミュレータ+αという印象
・傭兵稼業シミュレータ
どこのレビューを読んでも似たようなことが書いてあるが、実際に自分が抱いた印象も似たような感じ。
敵の攻撃に反応して回避行動を取るのではなく、被弾を最低限に抑えるために速攻撃破を目指す。そのためにはより多くの火力を積載できるよう大型の機体を求め、少しずつインフレしていく火力の応酬の中に身を投じる。
敵も味方も移動は早くなく、しかも後半に登場する機体=でかい=脚が遅いので、ゲームが進むにつれて操作に慣れる以上に「敵機体の特定部位を狙って攻撃を当てる」という技術が要求される。
徹底的に「戦車」だなあ。良くも悪くもロボ"アクション"って感じじゃないなあ。直前に遊んでいたAC6との差が激しいので余計に。
ガンダムでもなく、アーマードコアでもない、「メック」だ。
ボトムズでもなく、ヴァンツァーでもなく、ガングリフォンでもない、「メック」だ。
「そこには腕が付くんじゃないのかい?!」と思う場所から直接銃が生えていたり、戦闘機やヘリの胴体部分に下半身(脚)だけ生やしたような独特なビジュアルのメリケンロボ、「メック」だ。すごい見た目してるよねコレ。不思議なことに遊んでるうちにどんどんカッコよく見えてくるだよコレが。
https://www.google.com/search?sca_esv=572890011&rlz=1C1ASUM_enJP876JP899&sxsrf=AM9HkKnMQQUHniRXAeIAXtLu6vvU32XOeQ:1697124052576&q=%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AF&tbm=isch&source=lnms&sa=X&ved=2ahUKEwjuo6zi5_CBAxXXcPUHHb0ZAT4Q0pQJegQIFhAB&biw=1920&bih=963&dpr=1
良かった点
・加速と減速、砲塔と車体の独立した旋回。しかしただの戦車ではない様々な要素。という独特な操作感。
・被弾すれば修理費がかかり、パーツが壊れるまでいけばもっとかかり、修理にも移動にも仕事をするにも時間が経過し、となれば当然雇った味方には給料が発生し、機体を保有している限り定期的なメンテナンス費用もかかる。なので収支を意識しつつ黒字を維持できるように仕事を受け続ける。という「傭兵稼業やってる」感。
・傭兵稼業シミュレータ感を後押しする自動生成ミッション。やることは代わり映えしないのだけれど、逆に言えば似たような内容でよければ無限に遊び続けられるという話でもある。
いやー、暇な学生時代にこのゲームが無くてよかった。もし中学~高校時代にこのゲームに出会っていたら学生生活が終わってた。モンハンにウン百時間溶かしたレベルじゃ済まなかったと思う。
・部位破壊の存在。武器を装備している箇所が潰れたら攻撃能力が下がるし、脚が潰れたらまともに動けないくらい移動速度が落ちる。そういう状態変化を狙って起こせるし、慣れてくると敵のコックピットに火力を直撃させて敵を即殺できるようにもなる。
・どれだけデカい機体でもコックピットを撃ち抜かれたら終わり。というのはゲームプレイを単調にする要素でもあるのだけれど、どれだけデカい敵が出てきてもコックピットを潰しきれる火力を載せた機体で敵機体のコックピットを潰せば一瞬なので、狙えるようになってくると気持ちいい。
(なので逆に「やったぞ最重量級メックだ!!」と思って大金はたいて購入したメックが実戦では一瞬で沈んだりするのだけれど。いや、ほんま、キングクラブ高かったんだぞ……)
・ミッション中のBGM。ゴリゴリにギターが鳴っている中をデカくて重いロボがノシノシ歩く(しかもコックピット視点もある)というのは、さすがにテンションが上がってしまう。
目的地に向けて方向を定めつつスロットルレバーを上げたら、操縦桿から手を離し移動完了を待つ。という経験ができたのはね、いいですね……
・戦闘中、ひっきりなしに飛び交う無線。敵も味方も喋りまくるのは賑やかで良い。
・格納庫
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……いやー、この光景は最高でしょうよ……
悪かった点
・機体の歩行モーション。パペットアニメーションのような歩行モーションは正直チープに見える。「味がある」とか「重厚感がある」で受け入れるのもさすがになあ…… という印象は最後まで拭いきれなかった。
「狙ってやってるんだろうな」ってのはわかってる。
・CPU機の動き。基本的に射撃精度が異様に良くビシバシ当ててくるのを、射撃頻度の低さでバランス取ってくる感。古臭いシューター系のCPUまんまでいわゆる「おもてなし」に欠けるというか、やっぱり"アクションゲーム"じゃないんだよなという印象になる。
・ステージの構成。自分の部隊は最大4機編成で変わらず、相手は大小様々な敵がその何倍もの数で攻めてくるのが基本パターン。
上述の通り敵は確実に攻撃を当ててきて、戦闘時間が長引くほどこちらの耐久力は削られるので、プレイヤーとしては速攻撃破を徹底する以外の選択肢を選ぶ理由が極端に薄い。
対人戦メインのシステムをそのまま流用して今作(一人プレイ用のゲーム)を作ったようなので、こういう作りにもなるか…… と理解はできる。
・キャンペーン後半ミッションの作り。獲得できるメックは中盤あたりで最重量級に届き始めるので、「戦力が整ってくる」のが楽しいのは序盤~中盤まで。後半は揃いきった戦力のまま、戦闘の、もとい攻撃の精度を上げるしか変化が無い。
(正直作業感がキツくてラスト数ミッションは難易度下げてストーリー見るためだけに遊んだ。話は悪くなかったと思う。)
・せっかくメックの種類は豊富なのに、脚の早い軽量級や中量級が「重量級以上を獲得するまでの足掛かり」にしかならない。
また、たとえば40t級×4機で合計160tを組むより、80t級×2機で合計160tを組む方が強いのも嬉しくない。「重いほうが強い!」というのはシンプルで良いかもしれないが、それがありがたいのは最初だけで、遊び慣れてくる頃には編成に凝る理由が"こだわり"とか"雰囲気重視のロールプレイ"しか残らない。
ざっくり遊び終えて
購入代金分(DLC込版セール価格の2,165円)は間違いなく楽しんだので満足している。が、キャンペーン後半のだるさを考えると、定価フルプライスだったらDLC買うまでは行かなかっただろうなと思う。
メックウォーリア/バトルテック作品のファン向けゲームなら90点くらい付けられそうだけど、ただ「ロボの出てくるアクションゲーム」として評価するならせいぜい50~60点で人には勧めないけど、傭兵稼業シミュレータとしての楽しさを含めると70~80点狙えるかなって感じ。
メックウォーリア/バトルテックという名前はずっと昔から名前を知っていたし、実は「ミニチュアゲームを嗜む身としてはそのうちバトルテック遊ぶ機会はありそうだから、予備知識を頭に入れるためにも遊ぶか」という思いが今作に手を出した理由の半分くらいを占めていたので、目的は120%果たしている。
おかげで様々なメックのビジュアルや性能が頭に入ったし、世界観や設定周りの理解も進んだ。というかそっちが気になってゲームプレイの途中でしばらく物読みタイムが始まったし、年表を軽く追ってからキャンペーンシナリオの中盤以降を進めたおかげでメインストーリーはかなり楽しめた。
はーん、ケレンスキー、クラン(氏族)、なるほどねぇ……
作中用語がちょっとだけ頭に入ってきた頃に読むこちらの年表、おすすめです。大変お世話になりました。
総じて、自分の趣味(ロボ系全般だいたい好き)的に遊んでおいてよかったなーとは思う。メリケンロボもとい「メック」系への耐性もついた。
DLC込み版を買ったので気が向いたらキャリアモードも遊んでみようか。