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Stay with me(真夜中のドア)が泣けた話

自転車関係のFacebookグループを管理運営しています。

海外の人が日本を自転車で走る際の情報交換のグループで、世界で15,000人弱の人が参加しています。

旅の模様を動画で投稿してくれる方も結構います。

今日見た動画は、他と違って編集が凄くいい訳ではないのですが、何か惹きつけられて、最後まで一気に見ました。
 
出会ったばかりの若いフランス人の二人のうち一人が、突然「日本を自転車で一緒に走ろう」と言ったらしいのです。

ユーチューブで字幕を選択すると、自動生成の日本語訳が出てくるので、それを頼りに見ました。

少し謎な訳ですが、意味を想像する楽しさもあります。

 ◇ ◇ ◇

彼らは、自転車やツーリング用のバッグなどを買って、東京から京都に向けて、日本アルプスを越えるルートを選び走り始めます。

ルートも、その日その日で選んでいるようで、時にとんでもないルートになったり、自然の中で危険に出会ったりします。

しかし、二人の走っている表情や後ろ姿、何とも言えなく楽しそうで幸せそうで、ついついずっと見てしまいます。

自分も同じエリアは、自転車や徒歩の旅で通ったので、何気ない細道であっても、「あそこではないか!?」と予想をすると、それが当たっている時もあり、さらに嬉しくなります。

 ◇ ◇ ◇

動画も終わりに近づきます。

ゴール直前の琵琶湖に到達します。

今まで、BGMでフランスの曲や英語の曲が流れていたのが、突然日本の80'sの曲で、世界中でヒットしている曲が流れて来ました。

「ああ、走った日本にリスペクトしてこの曲を選んでくれたんだ!」

と、心が熱くなってきました。

この曲が流れている間は、ちょっと今までと映像の雰囲気が微妙に違います。

なんか、映画の1シーンのようです。

彼等の動画は、京都に着き今までのツアーを振り返る、小さな講演会でのメッセージのシーンで終わり、この曲も終わりました。

こんなに日本をリスペクトしてくれてありがとう、そんな気持ちで見終わり、仕事に戻りました。

 ◇ ◇ ◇

Spotifyで自分のプレイリストをシャッフルで流していると、先ほどの曲が偶然流れて来ました。

その時、漠然と動画を観ていた時に感じていたんですが、「やっぱりそうだったのか!?」

と思うことがありました。

この曲は、好きな人を思う切ない歌です。

動画の最後の方の、二人の後ろ姿を思い出しながらこの曲の歌詞に集中して改めて聴くと、今この瞬間を大切にいっしょに生きる、パートナーとの時間を日本で、自転車で過ごしたんだ、と胸が熱くなりました。

この曲は、これからも何度も聴くと思います。

そのたび毎に、きっと彼等の動画の、幸せで満たされた表情を思い返すんだろうと思いながら、天ぷらを揚げ始めました。

 ◇ ◇ ◇

三十分くらいあるのですが、もし良ければ。