見出し画像

実務未経験スタートのフリーランスWEBデザイナーが高単価案件受注のためにやるべき事

元WEBデザイナーが、デザインの仕事についてつらつらと書いていきます。今回は実務未経験でフリーランスWEBデザイナーになった人が案件単価を上げるにはどうすれば良いのか?というお話です。WEBデザイナーを目指したい人、WEBデザインを学んでいる人、就活中の人、フリーランスデザイナーを目指している人、駆け出しデザイナーに読んでいただければ幸いです。


個人事業主のお財布に頼っていたのでは、案件単価は上げにくい

実務未経験からいきなりフリーランスとしてキャリアをスタートさせたWEBデザイナーの多くは、個人事業主や小規模の企業をメインの顧客として事業戦略を立てているかと思います。

一方、個人事業主、小規模企業の多くは、毎月のお小遣い程度の価格感で稼働してくれる、安くて便利なデザイナーを探していると考えられます。ココナラ、クラウドソーシング系のサービスで仕事を発注しているクライアントには、そういった人達が多く見られます。

そもそも広報・宣伝費に多額のお金を費やせるほど、事業の運転資金に余裕のある個人事業主、小規模企業はそう多くはいないでしょう。

個人事業主、小規模企業からの依頼ばかりをあてにしていたのでは、案件単価はなかなか上げられないでしょう。かといって、売り上げを伸ばすために稼働率を上げるにも、デザイナー1人だけのリソースでは限界があります。

稼動率が上がりすぎるのを抑制しつつ売上高を上げるためには、単価の高い仕事を抱えている客層との繋がりが必要になってきます。

WEBデザイナーなら、開発案件に積極的に関わるべき

WEBサービス、WEBアプリを開発している事業会社やシステム開発を請負う制作会社も、意外とデザイン案件を抱えている事があります。

案件単価も広告系の仕事と比較して、求められるデザインのクオリティの割には高額に設定されていることが多いようです。プロジェクト全体の予算は決まっているけれど、デザインにかかる予算の設定がされていない場合もあり、デザイナー側から提案するデザイン費用の見積を広告案件より高めの設定にしても、すんなりと通ったりします。

ただし、開発絡みの案件はフロントエンド・バックエンド両方の技術、バックエンド開発の業務フローに関する知識や、最近ではUX/UIに関する知見を求められる事が多いので、デザインだけの実績、広告系の制作実績しかないと受注するのは難しくなるでしょう。

WEBデザインを主に仕事をしていて、フロントエンド、バックエンドの技術・知識にもそれなりに自信があるなら、システム開発を基幹事業にしている会社、開発も請け負っている制作会社等に積極的に営業してみると、意外なところから高額な案件が舞い込んでくる事があるかもしれません。

広告系の高単価案件を望むなら、広告代理店、制作会社との繋がりは必須

開発案件に関われるほど技術力・知識に自身がない人は、バナー、LP、ホームページといった広告系の仕事が中心になると思いますが、広告系の仕事のうち、案件単価が高いものは大抵、広告代理店、制作会社といった企業が抱えています。

企業が広告を打つ際は広告の制作だけでなく、広告媒体の出稿枠を押さえる必要があります。そのため、企業広告の仕事は広告枠の買い付けから制作まで、一手に引き受けている広告代理店に集中する傾向があります。広告に掛ける予算を潤沢に持っている大手企業は、広告を打つために必要な業務を一括で大手の広告代理店に外注する事が多いです。

また、大手企業の案件は企業コンプライアンス、情報セキュリティの関係もあり、広告代理店や制作会社といった企業を仲介せずにフリーランスに直接発注したり、クラウドソーシング等を経由してフリーランスへ発注するという事は、よほどのことがない限りありません。

インターネット広告、WEBサイトの制作案件に関しては、大手企業でも広告代理店を経由せず、制作会社等へ直接依頼する事もありますが、そのような案件でもフリーランスへ直接依頼する事は滅多にないでしょう。

上記のような事情があるため、単価の高い広告案件のうち、フリーランスが受注する場合の商流は

・広告主(企業)→ 広告代理店 → 制作会社 → フリーランス
・広告主(企業)→ 広告代理店 → フリーランス
・広告主(企業)→ 制作会社 → フリーランス

のいずれかになるのがほとんどです。

フリーランスという立場で広告系の仕事を請負う際、高単価案件を受注したいのであれば、広告代理店、制作会社との繋がりを持つことは必須といえるでしょう。

潤沢な予算を持っている相手と繋がるためには回り道も時には必要

実務未経験でフリーランス開業してしまったデザイナー最大のウィークポイントは、広告代理店、制作会社等、高額案件を抱えている所との繋がりがなく、仕事をもらえる伝手も信用もないところではないでしょうか。

広告代理店、制作会社といった企業に営業をかけても相手にされないのであれば、案件単価の高い仕事を請けていそうなフリーランスのデザイナー、アートディレクターといった人達と繋がる事を検討してみましょう。

そういった人達に自身の実力を認めてもらえれば、広告代理店、制作会社に紹介してもらえたり、仕事の手伝いを頼まれたり、案件を引き継ぐ形で譲ってもらえたりする事もあります。

また、フロントエンド周りの技術がわからないフリーランスのグラフィックデザイナーがWEB制作の仕事を抱えていて困っていたり、フリーランスのコーダー、フロントエンドエンジニア、システムエンジニアといった人達が、協業してくれるデザイナーを探している事もあります。

とはいえ、そのような人達との人脈があっても、彼らが抱える案件を担うのに足る実力と信用が無ければ、仕事を紹介してはもらえません。

広告系の仕事なら基本的なデザインスキル以外にも、訴求力、演出力、表現力が必要になりますし、開発案件ならHTML、CSSはもちろん、Javascriptを含むフロントエンド技術、バックエンド開発に使われる言語の知見、開発フローの理解、サーバー関連の知識等が必要です。

高単価案件を受注するためには、案件を抱えているであろう人達、業者との繋がりを作る事と同時に、そのような人達が必要としているレベル感のスキル、知識を得ること、信頼を得られるだけの実力を身に付け、成果物や効果計測のデータ等で証明する事にも注力しましょう。

いいなと思ったら応援しよう!