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jamming O.P. 新作音源「hope」をリリースします 第2回


jamming O.P.
[hope]

2024.12.18 digital release

1.till i fall asleep
2.greece sundown
3.charge
4.miles away
5.where you wait


太田垣です。
hopeリリース記念コラム第2回を執筆していこうと思います。
よろしくお願いいたします。
はりきっていきましょう。

■hope 制作の経緯vol.2


前回は「2024年中に新作を作ってリリースしよう」というところまででしたが、これが2月の話です。
Eat Up The O.P.が終わったタイミングですね。

前回お話しした通り2024年は我々結成20周年の年になります。
10周年にあたる2014年は、ファーストアルバム「broken words refuse me」をリリースし、翌年1月までかけてツアーを回ったタイミングでした。
ということで、前作リリースからちょうど10年のタイミングでもあります。
今も昔も各々の仕事や生活の中で、皆のタイミングが合うところでライブをやるというスタンスで活動しており、年に数本、むしろ1本できれば御の字みたいな時期もあったりで超マイペースであります。
そんな我々ではありますが、なんとなく20周年ということもあったので何か記念になるようなことをやってみたいなという思いは活動再開からぼんやりありました。
例えばちょっと大きな会場で友達のバンドいっぱい呼んで小さなフェスっぽいことやりたいなとか、少ない本数で久しぶりにツアー行きたいねとか、練習終わりのミーティングで話したりしていました。

ミーティングという名の

そんなタイミングでチャックの「今年新作出します宣言」があったので、よいきっかけになったということは間違いないと思います。
「じゃあ今年は新作の制作に全振りしますか」という2024年jamming O.P.の大方針ができました。

実は去年の秋ぐらいから、既に書いてた曲のメロディラインを整える作業を滝とちょこちょこやっていました。
新曲(と言いつつかれこれ10年近く前に書いた曲になります)の歌メロは滝と分業したりして、ちょっとずつ準備はしていました。

まずはアレンジを固めること、ガイドラインとなるデモを作るプリプロ作業からです。
前作bwrmは学生時代から書きに書き溜めた若者パッションをぎゅんぎゅんに詰め込んで骨身に染みこむほど演奏していた曲ばかりだったのでプリプロは必要なかったのですが、今作については一部を除いてライブで演奏したことない曲多めということもあり、レコーディングの為、そしてその後のライブでの演奏に向けてこの作業は必須であります。

とはいえ、全員で集まってスタジオで作業する時間は我々にはありません。
休日や仕事後に集まって草野球的に活動している今のスタンスではなかなか難しいのです。
そこで、今回は滝がDTMで一旦全曲打ち込んで全体像を把握するという作業を採用しました。
滝からデモが送られる度に、楽曲に対する解像度ががつっと上がります。
そこから各々アレンジやフレーズの細かい部分を詰めていくという作業が春~初夏まで行われました。

僕は出張が多い仕事なのですが、今年は移動の楽しみの一つが新作の滝作デモを聞きながらアレンジに思いを馳せるという時間でした。
7月にwhere you waitのデモが送られたちょうどその日、豊田市に出張に行っていたのですが地獄のような猛暑の中屋外でお客さんと打合せ後、熱中症でふらふらになりながら名鉄でデモを繰り返し聴きながら帰りました。
生まれて初めて経口補水液飲みました。

そして各々が自分のパートを詰めて、バンドでスタジオに入って実際に演奏してみる作業を行うのですが、ここでもメンバー全員多忙に次ぐ多忙という状況は変わらず、なんとレコーディングに入るまで全員が揃ってのスタジオ練習ができませんでした。
若かりし頃はそんな状況に焦りを感じていたかもしれませんが、おじさんになった今は逆に開き直り「まあ仕方ないよねぇ」という心の余裕もありつつ、とにかくやれることをやってしまはなくてはいけないので、レコーディング完了というゴールに向かって走り、走れない時は歩いたりしながら少しずつ工程を積んでいきました。
そんなこんなでアレンジが固まったのが梅雨明け頃。
いよいよレコーディングです。

レコーディングの初日は8月24日でした。
まずはチャックのドラムトラックから録音です。
ドラムの機材を車に積んでチャックをピックアップし、横浜市緑区鴨居にあるスタジオあぢとに入りました。

今回のドラムセットは、元HEREの故宮野さんから滝が受け継いだCANOPUSです
宮野さん見てましたか?
バシバシ鳴ってました
ありがとうございました
まさにレコーディングスタジオという雰囲気です
大好き

今回ドラムのトラックはあぢとにて1日で録りきりました。予定よりもちょっとオーバーしつつ、なんとか一日で録りきりました。チャックさんお疲れした。

レック後、機材を積んだ車を自宅に止めた後、僕の近所の行きつけの居酒屋でチャックと二人打ち上げをしました。
その前の日、僕はそのお店で人生で初めてマイボトル(金宮)をキープしたのですが、そのボトルをチャックにホッピー2杯(激濃いめ)で30分ぐらいで空にされ、もう二度とボトルキープしない、万が一してもチャックを連れてこないと固く心に誓いました。

今気づいたんだけど、チャックさんの短パン前作レック時に履いてた
赤い短パンじゃないか?※前回参照
もしそうなら物持ちいいなあ

ドラムトラックを録り終わると、次はベースとギターです。
前作bwrmの時も同じやりかたで制作したのですが、スタジオで実際に音を鳴らしながら録音するという一般的な方法ではなく、ラインで録り貯めて最後にそれをスタジオでアンプから鳴らして録音するという、いわゆるリアンプという手法を採用しました。
竿もののラインレコーディングは滝がエンジニアを担当しました。
9月いっぱいぐらいかけて、ちょこちょこと弦楽器隊で集まり少しずつライン録りしていきます。
仕事終わりに集まって20時ぐらいから始めて、日付が変わるぐらいまでレコーディングします。
チャックも来ますが、彼は既に今作においては仕事が終わってるのでガンガン飲みながらレコーディングを見学します。
うらやましい。
滝に関しては重ねるフレーズも多く、皆のライン録りのエンジニアから自分のギターダビングまで大車輪の大活躍でした。
本当に凄かった。
あらためてすごいギタリストだなあと実感しました。

そして今作のたじくんのベースラインが本当にいいのです。
毎回そうなのですが普通そんな発想しないよなというフレーズなのに歌や全楽器とバシッとアンサンブルが重なる、これぞたじくんというベースラインばかりです。

そして、もう一つ今作の特徴だと考えているのですが、割と全編に渡って入っているアコースティックギターが、僕的にとてもオーガニックな印象です。
録り終わってから完成した音を聞いて、すごく思いました。
前作は滝渾身のストリングスが大フューチャーされてましたが、今作はアコギにも注目して聴いていただけると幸いです。

そんなこんなで弦楽器のライン録りは終了、次は歌録りです。
そうです、僕です。
仕事後に都内某所のスタジオにて3日間かけて録音しました。
歌録りも引き続き滝がエンジニアです。
あいかわらず本当に器用かつ熱量がすごいです。

ボーカルブースです
老眼が始まった&夜中は疲れで目がかすんで歌詞が読みづらくて、
ああ歳をとってしまったなあと実感しました

基本的に僕は普段在宅勤務なのですが、レコーディングが近づくと、昼休みにはご飯食べたら家の納戸に籠って声出しをしていました。
自室で歌ったら家の外にダダ洩れなので納戸なのですが、当然エアコンないのでめちゃくちゃ暑かったのを覚えてます。
10月あたりまで夏日が続いた、今年の秋の思い出です。

自宅の納戸です
中は散らかってるので見せられません

そしてまだ1歳の息子が保育園からがんがん風邪をもらってくる問題が割と深刻でした。
かなりタイトなスケジュールでレコーディング工程を組んでいたこともあり、歌録り当日声が出なかったら僕のせいで今年リリースできなくなるかもしれないので、体調管理は超シビアでした。

今作の作詞について、ジャミングは英詩なのですが、文法チェックやアレンジ作業はチャットGPTが大活躍でした。
凄い時代になったなあと考えつつ、チェックしてくれるたびにAIがいちいち歌詞に対する感想をつけてくれるので、これがけっこう楽しみでした。

とか
とかとか

そして歌録りも終わり、滝も自身のパートを録り終えて歌録りは完了です。
次の作業は、ライン録りしたベースとギターのリアンプです。
リアンプは横浜市内某スタジオで行いました。
自分たちのライン録音をアンプに突っ込んで爆音で鳴ってるところを見る、という一見すると不思議な光景です。
機材トラブルもありつつでしたがこちらも無事に終了です。

僕のアンプですフェンダースーパーソニックヘッド&オレンジのPPC412です
爆音です
クリーンパートはスタジオにあったフェンダーデラックスリバーブを使わせていただきました
極上のトーンでした
欲しいなあ
たじくんのアンプです
SWRのヘッドにメサブギーの1発網キャビです
キャビは滝の私物です
たじくんも爆音です

スケジュール都合上滝のリアンプは別日になりましたが、こちらも後日無事終了。
遂に今作のレコーディング作業が完了しました。
8/24から開始して約2ヵ月間の工程でした。

レコーディング完了後はミックスとマスタリングです。
ミックス、マスタリング共に前作と同じエンジニアさんにお願いすることにしていました。
絶大な信頼と人的なグルーブが合ったので、全会一致でした。
ミックス作業もレコーディング同様かなりタイトなスケジュールで、かなり無理なお願いを多々したのですが、完ぺきに仕上げてくださりました。
本当にありがとうございました。

最後に、僕はジャケットデザインの作業が残っていました。
1案目はメンバーに鮮やかかつ爽やかにに却下され、2案目が採用でした。
締め切りがタイトだったので1案目は割とパワープレイで作業したのですが、冷静になって比べるとと2案目のほうが全然よかった。
メンバーの皆ありがとう。
ジャケットと作品タイトルについてはあらためて書こうと思います。

そんなこんなで、すったもんだありましたが何とか年内リリースするという大きな目標を実現することができました。
これは僕達だけでは決して達成できなかったことです。

ドラムレコーディングをやってくださったスタジオあぢと、リアンプをやった横浜市内某所スタジオの方には、遅い時間まで無理を聞いていただきました。

僕達だけでは出せない表現を引き出してくださったミックス・マスタリングエンジニアさんにも本当にお世話になりました。

そして、前作に続いてリリースに関して様々なマネージメントをしてくださったSazanga Recordsには、どうしても年内にリリースしたいという僕達のわがままにつき合ってもらい、そして実現していただき心から大感謝です。

最後に、まだ小さな息子を家に残して夜中にせっせとレコーディングに出かける僕を、チクチクとお小言を言いながらも送り出してくれた妻にも、配信開始日にはケーキを買ってお礼を言おうと思います。

本当にたくさんの方に支えていただき、10年ぶりの新作をリリースすることができます。
皆さん、本当にありがとうございました。
そんなこんなで、僕達だけではない、たくさんの方の思いが詰まった新作「hope」が12/18にリリースされます。
皆さん是非聴いてください。
よろしくお願いします。

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