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目指せ余暇人!/サーフィンとスノボと蜂蜜

「養蜂家」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
伝統的な職人、自然に囲まれた生活、あるいは蜂蜜のように穏やかな人柄でしょうか?いえいえ、謎が多すぎてイメージが湧かないというのが正直なところでしょうか。

今回ご紹介するのは、そんなイメージを覆す、若き養蜂家です。


彼は、尾瀬で山小屋に荷物を運ぶ歩荷の家系に生まれ、尾瀬を誰よりも大切に思っている一人ではないでしょうか。ハワイに行った際に、地元のサーファーが養蜂をしていることを聞いたことに触発されて、日本のスノーボード発祥の地と言われる尾瀬で養蜂を始めました。

「冬は雪深く、養蜂の仕事はオフシーズン。だから、思う存分スノーボードを楽しめるんです!」

そう笑って話す彼は、まだ30代前半ながら、養蜂歴は10年以上。抗生物質を使わない自然な養蜂で、尾瀬の豊かな自然が生み出す個性的な蜂蜜を生産しています。

尾瀬は、標高が高く多雪地という厳しい自然環境でありながら、多種多様な高山植物が咲き乱れる場所としても知られています。彼は、そんな尾瀬の麓、群馬県片品村を拠点に、ミツバチたちと生活しています。

ミツバチたちの食料となるホーリーバジルを育てるハーブ農園も作り、自然のリズムに寄り添いながら、ミツバチと共に生きる彼の姿は、まさに「自然体」という言葉がピッタリです。

彼の作る蜂蜜は、尾瀬の雄大な自然と、若き養蜂家の情熱が詰まった、まさに「尾瀬の恵み」と言えるでしょう。

そんな彼の生き方に憧れて、養蜂を志す若者が彼の下を訪れます。彼はそうした若者に養蜂を教え、各地に帰しています。
ご存じのとおり、蜂は植物の受粉を助けています。農作物の受粉ばかりに目が行きがちですが、野山全体の受粉に関わっています。彼は、日本の養蜂家が増えることで、自然全体の恵みが増えると熱く語ってくれました。

そんな彼が、神奈川の地でミカンの花の蜂蜜づくりを計画しています。
サーフィンとスノボと蜂蜜
この不思議な組み合わせの中で、若者の新しい暮らし方が始まっています。