LINE公式アカウント | “7つ”の機能紹介とその特徴、効果
LINE公式アカウントを運用していると、機能が色々あって何を使うべきか困った事は無いでしょうか?
このコラムでは、特に効果的な7つの機能とその活用法に焦点を当て、具体的な実績も交え解説していきます。
7つの機能について
7つの機能紹介
LINE公式アカウントは、顧客とのコミュニケーションを強化するために多様な機能を提供しています。ここでは、その中から特に重要な7つの機能を紹介します。
PUSH配信
最も基本的でありながら強力な機能です。ユーザーに直接メッセージを送信することで、即時の反応を促すことが可能です。カスタマイズされたメッセージを利用して、性別や年代などのデモグラフィック情報に基づいたターゲティングが行えます。リッチメニュー
アカウントページの最下部に表示されるナビゲーションバナーです。このメニューを通じて、ユーザーは様々なリンクや機能にすぐにアクセスでき、非常に高いユーザーエンゲージメントを実現します。あいさつメッセージ
新規ユーザーが友だち登録を行った際に自動で送られるメッセージです。この最初のタッチポイントでユーザーの関心を引き、エンゲージメントを高めることが重要です。キーワード応答
ユーザーが特定のキーワードを送信した際に自動で応答する機能です。このインタラクティブな要素は、ユーザーに対してパーソナライズされた情報を提供するための効果的な手段となります。プロフィール
ユーザーがアカウントに初めてアクセスした際に表示される情報です。魅力的でわかりやすいプロフィールを設定することで、ブランドやサービスの魅力を伝え、信頼を築くことができます。VOOM(タイムライン)
ユーザーとのコミュニケーションを深めるための無料の投稿機能で、テキスト、画像、動画を使ったリッチなコンテンツを展開することができます。ステップ配信
一定のトリガー後、自動で定期的にメッセージが送信される機能です。この継続的なコミュニケーションは、顧客との長期的な関係構築に寄与します。
次からは、各機能について運用の観点から以下5つの要素を交えて解説していきます。
情報量
インタラクティビティ
タイミングのコントロール
パーソナライゼーション
フォーマットの種類
PUSH配信について
PUSH配信の特性を詳細に分析すると、以下の五つの側面がその効果を大きく左右しています。
情報量
PUSH配信は、一回の通知で複数の吹き出しを送ることが可能です。これにより、一度に多角的な情報を提供し、ユーザーの関心を引くことができます。例えば、新製品の紹介、割引情報、イベントのお知らせなど、異なる内容を一緒に送ることができます。インタラクティビティ
PUSH配信は単に情報を送るだけでなく、受信したメッセージに対するユーザーの反応を促す仕組みも整っています。例えば、PUSH配信したバナーと自動応答を連動し、チャットボット形式でやり取りを促進する事が出来ます。タイミングのコントロール
配信タイミングは細かく設定できるため、ユーザーが最も反応しやすい時に情報を届けることができます。例えば、特定のイベントの直前や、購買意欲が高まる週末など、効果的なタイミングでの配信が可能です。パーソナライゼーション
ユーザーのデモグラフィック情報や過去の行動データを活用して、ターゲットを絞ったパーソナライズされたメッセージを送ることができます。これにより、各ユーザーに合わせたカスタマイズされたコミュニケーションが行え、エンゲージメントの向上が期待できます。フォーマットの種類
PUSH配信では、テキストだけでなく、画像、動画、カルーセルなど、多様なフォーマットを使用することができます。これにより、視覚的にも魅力的なメッセージを作成し、より高いユーザー体験を提供することが可能です。
リッチメニューについて
リッチメニューは、LINE公式アカウントのインタフェースの一部として常設されるバナーであり、その設計と機能性がユーザー体験に大きな影響を与えます。
情報量
リッチメニューは最大6つまでのリンクエリアを持つことができ、各リンクを通じて多様なサービスや機能に簡単にアクセスすることが可能です。そのため、プロモーション要素の強い訴求とカスタマーサポート関連の訴求を一緒に組み合わせる事で、購買を促す役割とユーザーに便利な役割を同時に実装可能です。インタラクティビティ
設定されたバナーには自動応答の機能も組み込むことができ、ユーザーが特定のメニュー項目を選択した際に即座に関連情報を提供することが可能です。これにより、ユーザーのアクションを促し、ブランドとの接触数を上げる事が出来ます。タイミングのコントロール
リッチメニューは常時表示されるため、特定の時間に依存せず、ユーザーがアクセスしたいときにいつでも利用できます。これにより、ユーザーの利便性が向上し、任意のタイミングで情報やサービスを探索することが可能になります。パーソナライゼーション
一般的に、リッチメニューは全ユーザーに対して同じ内容が表示されるため、個々のユーザーに合わせたカスタマイズは限定的ですが、ユーザーの行動や選択に基づいて動的に内容を更新することで、ある程度の個別対応を実現できます。フォーマットの種類
リッチメニューは主にバナー形式で提供されるため、視覚的に魅力的なデザインを採用することが重要です。クリアでインパクトのある画像やカラースキームを使用することで、ユーザーの関心を引きつけ、クリックを促すことができます。
あいさつメッセージについて
あいさつメッセージは、LINE公式アカウントとユーザーとの最初の接点となる重要な機能です。
情報量
ユーザーがアカウントに友だち登録した際に送られるあいさつメッセージは、初回のコミュニケーションであるため、情報を簡潔かつ魅力的に伝える必要があります。通常、数個のメッセージバブルを通じて基本情報や特典、利用方法などを紹介します。インタラクティビティ
このメッセージには、ユーザーが反応しやすいようにクーポンやアンケートなどインタラクティブな要素を含めることが推奨されます。これにより、初回接触のタイミングからエンゲージメントを高めることが可能です。タイミングのコントロール
あいさつメッセージはユーザーがアカウントを追加した直後に自動で送られるため、タイミングの制御は出来ません。パーソナライゼーション
通常、あいさつメッセージは全ての新規ユーザーに対して同じ内容が送られます。フォーマットの種類
テキスト、画像、動画など複数のメディアを使用することで、あいさつメッセージをより魅力的で記憶に残るものにすることができます。視覚的要素はユーザーの興味を引きつけ、情報の理解を助けます。
キーワード応答について
キーワード応答は、ユーザーが特定のキーワードを入力した際に自動で反応するLINE公式アカウントの機能です。この機能は、インタラクティブなユーザーエクスペリエンスを提供し、顧客サービスの効率化に寄与します。以下に、キーワード応答の主要な特性を詳述します。
情報量
ユーザーからの特定の問いかけに対して、詳細な情報を提供することができます。これにより、ユーザーは必要な情報を即座に得ることが可能となり、サポート体験が向上します。インタラクティビティ
キーワード応答は、ユーザーとの対話を模倣することで高いインタラクティビティを実現します。ユーザーの問いに応じて自動で反応し、さらなる情報提供やアクションの提案を行うことができます。タイミングのコントロール
この機能はユーザーがキーワードを入力した時点で起動するため、ユーザーのニーズに対応する形になります。これは、タイムリーな顧客サポートにおいて極めて重要な要素です。パーソナライゼーション
ユーザーの入力に基づいて応答をカスタマイズすることが可能で、個々のユーザーに合わせたパーソナライズされた対応を行うことができます。フォーマットの種類
キーワード応答はテキストだけでなく、画像、動画、リンク、カルーセルといった様々なメディアを使用して情報を提供することができます。これにより、よりリッチなコンテンツを提供し、ユーザーのエンゲージメントを高めることが可能です。
プロフィールについて
プロフィール機能は、ユーザーがアカウントに初めて接触する際に表示される情報であり、ブランドの第一印象を形成します。以下に、プロフィール機能の主要な特性を紹介します。
情報量
プロフィールには、基本的な連絡先情報、ブランドの説明、商品やサービスの概要など、企業や組織についての重要な情報が含まれます。ユーザーが求める基本情報を簡潔にまとめ、アクセスしやすい形で提供することが重要です。インタラクティビティ
この機能は基本的に静的なコンテンツで、インタラクティビティはありません。タイミングのコントロール
プロフィール情報はユーザーがアカウントを訪れた際に常に表示されるため、コントロールはできません。
それ故に更新も忘れやすいので、常に最新の情報を提供することが求められます。パーソナライゼーション
プロフィールは全ユーザーに対して同じ内容が表示されます。フォーマットの種類
プロフィールページでは、テキストと画像の構成になります。
VOOM(タイムライン)について
VOOM(タイムライン)は、LINE公式アカウントが無料で投稿できる機能で、拡散性があり、”いいね”などユーザーの反応が可視化されます。
情報量
VOOMでは最大1万文字までのテキスト入力が可能で、詳細な情報を提供することができます。また、画像や動画も投稿できるため、情報の視覚的表現も強化されます。インタラクティビティ
投稿に反応する形でのいいねやコメント、共有が可能であるため、ユーザー間での情報の拡散が期待できます。タイミングのコントロール
VOOMの投稿はユーザーの行動に依存せず、公式アカウント側で投稿タイミングを自由に設定できるため、特定のイベントやプロモーションに合わせた情報発信が行えます。パーソナライゼーション
VOOM投稿は全ユーザーに対して一律の内容が表示されるため、個別のカスタマイズは限られます。フォーマットの種類
テキスト、画像、動画といった基本的なメディア形式を使用できるため、多様なコンテンツを作成することが可能です。これにより、情報の表現力が高まり、ユーザーの興味や関心を引きつけることができます。
ステップ配信について
ステップ配信は、ユーザーが特定のアクションを起こした際に、事前に設定したタイミングで自動的にメッセージが送信されるLINE公式アカウントの機能です。このシステムを利用することで、顧客との継続的なエンゲージメントが可能となります。以下に、ステップ配信の主要な特性を詳述します。
情報量
ステップ配信では、複数のメッセージを段階的に送ることができます。これにより、情報を一度に大量に提供するのではなく、ユーザーが消化しやすい形で徐々に伝えることが可能です。インタラクティビティ
この機能はユーザーの反応に基づいて次のステップのメッセージが変わることもあり、ユーザーとの対話を模擬するインタラクティブな要素を含んでいます。ユーザーの行動や選択に応じて内容を変更できるため、カスタマイズされたエクスペリエンスを提供することができます。タイミングのコントロール
基本的にはあいさつメッセージの後に自動的に送られるメッセージになります。
ユーザーが初めてアクションを取った後の特定のタイミングに合わせてメッセージを送る設定ができ、配信タイミングは事前の設定に合わせて最適化されるという形になります。パーソナライゼーション
ユーザーの属性や行動に基づいてメッセージをカスタマイズすることが可能です。これにより、各ユーザーに最も関連性の高い情報を提供することができ、より個別化されたコミュニケーションが行えます。フォーマットの種類
ステップ配信では、テキストだけでなく画像、動画、カルーセルといった多様なメディア形式を用いることができます。これにより、視覚的にも魅力的なメッセージを構築し、より効果的なユーザー体験を提供することが可能です。
機能毎の効果
ファッションブランドにおける、機能別のセッションとトランザクションの実績
ファッションブランドにおけるLINE公式アカウントの各機能の実績を検討すると、セッションとトランザクションにおいて異なる効果が観察されます。
PUSH配信
セッション数では最も効果が高いとされています。プロモーションや新製品の発表など、即効性が求められる情報の発信に優れているため、多くのユーザーがサイトを訪れる結果となっています。
ただし、トランザクション数においては、リッチメニューの後に位置しており、直接的な購買への影響は意外にも他の機能が高い傾向にあります。リッチメニュー
トランザクション数で最も高い成果を上げています。ユーザーが直接商品ページへアクセスできるリンクを含むため、効率的な購買促進が可能です。セッション数も多く獲得できPUSH配信に次いで二番目に位置しています。キーワード応答
トランザクション数でPUSH配信に次ぐ位置にあります。ユーザーからの具体的な問い合わせや興味に応じたカスタマイズされた返信が可能で、それが購買へとつながりやすい環境を作り出しています。
まとめ
LINE公式アカウントの各機能がマーケティング効果に及ぼす影響についての考察をまとめると、特定の機能が顕著に成果を上げていることが明らかになります。
PUSH配信とリッチメニュー
これらの機能は多くのアカウントで高い効果を示しており、ユーザーのエンゲージメントと直接的なトランザクションの促進に寄与しています。PUSH配信はその即時性により、リアルタイムでのアクションを促す一方で、リッチメニューは直接的な商品やサービスへのアクセスを提供し、ユーザーの購買行動を効率的にサポートしています。キーワード応答
正しく設定された場合、キーワード応答は顕著な効果を発揮します。この機能を通じてユーザーの具体的な要望に応じたカスタマイズされた対応を行うことができ、高いユーザー満足度とエンゲージメントを実現します。あいさつメッセージ
新規ユーザーとの最初の接点として機能するあいさつメッセージは、コンバージョン率を速やかに向上させる効果があります。このタイミングでの印象が強く、ユーザーの関心を確実に捉えることができます。プロフィール
アカウントのプロフィールを充実させることで、訪問者に対して必要な情報を提供し、信頼感を構築します。これにより、「ちょこちょこ」とコンバージョンが生じることが観察されています。VOOM(タイムライン)
VOOMはコストパフォーマンスが低い傾向にあるとされていますが、投稿数によっては一定の効果を得ることができます。情報提供の幅を広げる利点はあるものの、その効果は限定的であると言えます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回はLINE公式アカウントを運用するにあたって重要な機能をご紹介しました。
ある程度効果の高いPUSH配信やリッチメニューをベースに、他の機能の特性も活かして、効果を高めてみてください。