コミュニティ運営で大事にしたい価値観

コミュニティ運営で大事にしたい価値観9つ

チャーリーです。

コミュニティの運営で気をつけていることってなんですか?と聞かれたときに回答した内容、せっかくなのでnoteにも投稿しておく。「ビジネス図解研究所」というコミュニティを1年運営する中で考えていた価値観の集まりです。あくまで個人的に大事にしたいと思うことなので、人によって違うとは思います。なにかの参考になればと。

1. 人に期待せず、仕組みに期待する

期待したことが達成されないと、人はがっかりする生き物で、それが対立を生む原因にもなるので、何かの期待がみたされなくても、それは仕組みへの期待がまちがっていたんだ、と認識することがだいじだと思ってます。例えば、期日どおりに言われた課題があがってこない、みたいな話も、僕はその人がわるいんじゃなくて、期日を守れるための仕組みが揃ってなかったんだ、って考えます。どうしたらその人がもっと期日を守りたくなるだろう、って考える。もしくは、そもそも期日を守るという期待自体が間違いかもしれない、もっと違う仕組みはないか?みたいなことを考えます。どこまでいっても期待は仕組みに依存させる、のがポリシーです。

2. 上下関係はなし

上下関係のような仕組みが適している会社もあるとは思いますが、コミュニティでは特に、上下関係は適していないと思います。なぜなら、わざわざ自分の意志で参加しているくらい、自発的な参加が基本なので、命令系統みたいなものが本来必要ないからです。やりたいことをやりたい人がやればいい。ただ、やりたいことをやるための環境は整えるべきだと思います。

3. 価値観>情熱>スキル

コミュニティのメンバーとの価値観が合うことが、コミュニティを運営する上ですごく大事なことだと思います。価値観さえ合えば、そこから自然と情熱が生まれていき、情熱が生まれれば、そこから自然とスキルが身についていくからです。スキルから入り、情熱を身につける、というパターンももちろんあるけど、価値観が合っていない形で情熱を持つと、向かう方向性が違うので食い違いが起こり生産性がさがってしまいます。そのためには、価値観をできるだけ共有する必要がありますね。こうして言葉にすることもそうですが、最近ビジネス図解研究所では、ミッションとバリュー、なるものを決めたりしました。それもこの価値観の一貫です。

4. ほめるよりもありがとう

基本的には僕はほめることはしません。ほめるっていう行為は、いいときももちろんあります。ただ、ほめるのは、目上のひとが目下の人に対してしてしまうように受け取られやすい性質があると思います。目上の人に、すごい、よくできたね、なんて言わないですよね。それよりも、感謝を伝えます。感謝は常に対等です。これは、上下関係を暗に産まないためにもだいじなことだと思っています。

5. 心が動く瞬間を大事に

なにより、コミュニティにおいては、人の心がポジティブに動く瞬間が大事だと思っています。これやりたい!とか、感動するみたいなことが、コミュニティにとって求心力になると思うからです。ビズケンでは、お互いに心が動くものを会議の場でシェアしあっていたりします。

6. 逆説的なことをする

コミュニティは、強制ではないので、せっかくならみんながやりたいって最大限思うことをやるべきだと思います。そのためには、コミュニティの中でも、逆説的なことをやるべきだと思っています。つねに、逆をいく発想をする。それが、やりたいにつながり、心が動く瞬間につながるなと。

7. 正論より感情を大事に

ついついものごとを前に進めるときには、論理的な正しさを主張してしまいがちになります。ただ、正しいからといってものごとが前に進むわけではない。そこには、人の気持ちがあります。感情が反発してると、正しくても前も向きづらくなってしまう。なので、まずは相手の心により沿って、その人が何を不安に感じてるのか?みたいなことを、コミュニケーションの中で気にかけるようにすることが大事だと思っています。

8. 本音をかくさず伝える

本当は言いたいのに言えない、すべきだと思っているのにしない、みたいなことってコミュニティ内ではよくあります。それは、言うのがこわい、とか、時間がなくてつい言わないとか、いろんな事情があるけど、言葉を引っ込めてしまうと、それはのちのち対立を生む原因になります。言うべきことを言わないと、言うべきことを言わなかった自分の良心が傷つきやすくなります。そうすると、自分をまもるためにも、人は自分を正当化した目でものごとをみるようになる。例えばよくある話だと、ゴミ捨ての話があります。オフィスで働くときにゴミ箱がいっぱいになってるみたいなことありますよね。それを、その場ではぎゅっとゴミを入れて放置するとする。そうすると、自分はこれだけ遅くまで働いてて疲れてるから、捨てなくてもまあ今回はいいかと思ったりする。それが、正当化する目線でものごと見始めるという状態。そのあと、そのくらいで留まればいいですが、人によってはだんだんと、なんでゴミ箱があんなにたまってるんだ、誰か取り替えてくれなかったのか、とか、本来ゴミを捨てるのは総務のしごとじゃないのか、みたいな感じで、自分が正しいことを立証するために、相手を非難しなければならない状況になっていきます。これが、対立構造のはじまりです。こういう状況になると、非難されている側の方はその空気に敏感に気づきます。自分が非難されている感じがすると。そうすると、お互いがお互いを非難する構造にはまっていきます。さらにそれが続くと、あいつはだめなやつだ、と烙印を押してしまいがちになる。そして最後は人格攻撃になって破綻に向かっていきます。こうならないためには、そもそも最初に、小さなことでも本音をいいあうことが大事だと思っています。

9. なにを言っても許される環境

本音をかくさず伝えていくためには、究極なにをいっても許される環境が必要です。言いたいことを言ったら、非難されるみたいな体験が一回でもあると、人は萎縮してしまって、本音を言えないようになっていく。なので、なにをいっても、失敗しても、ゆるされる環境をつくっていく必要があります。そのためには、人に期待せず、仕組みに期待することが必要です。どこまでいっても、人がわるいのではない、その人をそうさせる仕組みに原因がある、と考えるということです。1にもどってきた。

ここまでがコミュニティを運営する上で9つの大事にしている価値観でした。

ちなみに、最近、こんなようなことを考えながら、コミュニティのミッションとバリューなるものを決めました。以下です。

特に、なぜこのバリューになったのか?については、この記事の9つの価値観にあらわれています。9つを集約したような形になっているからです。

どんな価値観でコミュニティをつくるか、はコミュニティによって様々ですが、大事なのは、どんな価値観なのか?を具体的にことばにして、共有できている状態だと思います。価値観をシェアして、その価値観にあう人がコミュニティを推進していく。仲良しこよしになる必要はないけど、価値観の相違は悲劇を生むし、人はそうかんたんに変わらないので、じぶんの価値観はどんどん表明して、価値観マッチングしやすい状況にしていきましょう。

以上です。


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