ドラマのようにはいかない
青春ドラマのように思いっきり喧嘩した後に仲良くなる。なんてことは無い。あり得無い、ある訳が無い、ぼくの場合は。
兄弟とか親子喧嘩でない限り、友達と呼べるような人じゃない限り、そんなヤツと仲良くなることは無い。
決着がつくわけでもないし、相手を認めるなんてこともない。恨みとか憎しみしか残らない。ぼくの場合は。である。
職場で人間関係のトラブルがあったとき、「お互いに言いたいことを言えよ」と間に入った人がいた。社長だけど。
でも、そんなことしたらみんな辞めてしまうんじゃないかとぼくは思った。
案の定そうなった。ぼくはみんなと同じ考えだったことに安堵して、社長とは考えが違ったことにため息をついた。
「話せば分かる」と言う人はおおむね一方的に話をするだけの人で、いくつかの話をまとめるとか落とし所を見つけるような人ではない。そういう人のほうがトラブルメーカーであって、そのことを自覚していない。
ぼくは喧嘩は嫌いだ。
兄弟喧嘩はよくしたけど、血縁関係のないヤツとの喧嘩は少ないと思う。あっても子どもの時のことだ。
自我同士のぶつかり合い。お互いが正しいと思ってのことだから、何も生まれないし何も解決しない。
大人になって(いつから大人になったんだろう)他者との喧嘩はしていない(夫婦喧嘩は別にして)。というか避けている。
大声を出したり暴力的な言葉で相手を威嚇する人がいるけど、同じように返していたら何も終わらない。
同等の立場だと思うから喧嘩になるのだ。
相手は自分の意見を通そうとしているのだ。それが通らないと怒るのだ。そういう対象はおおむね子どもだ。幼稚園児だと思おう。思うことにしよう。
幼稚園児と大人が喧嘩することがあるだろうか。幼稚園児が一方的に喋って大人はそれを受け止める。それでいい。
世の中には大人のフリをした幼稚園児が沢山いるのだ。
それを見極めるのが、大人だ。