kintone気をつけようシリーズ ガバナンス 編②

お前誰?

トヨクモ株式会社の前CTOとしてフォームブリッジやkViewerなどkintone連携サービスの開発をしてきました。2014年の制度発足時からのkintoneエバンジェリストで、(自称)kintoneやkintone連携サービスのセキュリティ、パフォーマンス、カスタマイズなど高度な技術領域に詳しいマンです(^^)
今はトヨクモクラウドコネクト株式会社の取締役をしております。

これなに?

「kintone気をつけようシリーズ」では、セキュリティやパフォーマンスなどのkintoneやkintone周辺サービスを使う上での気をつけた方がいい点を発信していきたいと思っています。
今回はkintoneのガバナンスについて考慮事項をまとめる第2回になります。


kintone利用戦略(方針)

kintoneをどう活用していくかは、文化・社内体制・ユーザー数・活用範囲が各社で違うため、バラバラになりやすいです。サイボウズ社発行のkintoneガバナンスガイドラインでは、kintoneより上位のビジネス戦略やIT戦略を策定し、その戦略に沿ったkintone戦略を策定し、活用範囲を定めていく流れが記載されています。
ただ、kintoneガバナンスを策定する前にすでに活用が進んでいる場合がほとんどかと思います。そのため、方針を決めるより今すぐリスクを塞ぐ即効性のあるガバナンスが求められる場合も多いでしょう。さらに、明確なビジネス戦略やIT戦略を定義・実行できている会社は方針も策定しやすいですが、不明瞭な状態ではどうしたらいいかわからないかもしれません。

優先度の整理

まずはkintoneガバナンス策定における課題と優先度を整理しましょう。
そもそもビジネス戦略やIT戦略に沿ったしっかりとした書面でなければ社内承認がおりず、kintoneガバナンスを策定できなのであれば、時間をかけて方針からしっかりと検討することの優先度が高くなるかと思います。
すでにkintoneがどんどん活用され、現状のkintoneの利用に大きなセキュリティの不安があるのであれば、方針ではなくルールの策定と運用の優先度が高くなるかと思います。

方針策定のポイント

kintoneガバナンスガイドラインの「kintoneガバナンス方針策定のポイント」には、「kintoneの役割、利用戦略、利用パターンに伴うリスク」を想定して検討するように記載されています。サービスコンセプトの思考がわかりやすい私の解釈としては、「誰の」どんな「課題」を解決したいのか(コンセプト)決めることが方針策定の土台になると思っています。コンセプトを定めることで、kintoneガバナンスガイドラインに沿って策定しやすいかと思います。

まとめ

kintoneは自由度の高いローコード・ノーコードツールのため、放置していると治安が悪化し無法地帯と化します。適切な法(ガバナンス)と法を守らせる治安維持部隊(承認体制と監査体制)を整備することで、安全安心にkintoneの自由度の高さをフル活用した運用ができると思います。
kintone利用戦略(方針)を策定するには、優先度を整理し、方針をどのレベルで策定しないといけないのか、優先的に検討が必要な他の方針や社内調整は何なのか整理しましょう。そして方針を策定するには、コンセプトを明確にし、自分も社内の他のメンバーもブレないようにすると良いと思います!

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