【二重整形】埋没の抜糸の実態を美容外科医が解説
今回は、二重埋没法手術における、埋没糸の抜糸についてです。皆さん、二重埋没法を受けるにあたって手術のことはよく調べる方も多いと思いますが、埋没糸の抜糸についてまで調べる方は少ないですよね。そもそも調べようと思っても、クリニック側が抜糸について情報提供することはほとんどありませんから、抜糸についての情報を見つけること自体が難しいのではないでしょうか。患者さんが納得した上で埋没法手術を受けていただきたい、今回そんな思いからこの記事書きました。
そもそも、①どんな場合に抜糸が必要なのか、②どうやって抜糸をするのか、③抜糸のダウンタイム、④誰にやってもらうのが良いか、⑤抜糸して元に戻らない場合、の5つのテーマに沿ってお話していきます。最後までご覧頂ければ嬉しいです。
①埋没糸の抜糸とはどの様な場合に必要なのか
埋没糸の抜糸が必要な場合は大きく分けて2つで、デザインを修正したい場合と合併症を起こした場合です。デザインの修正に関しては広くする場合は抜糸不要なのですが、思ったより広くて狭く直したいという場合、抜糸が必要になります。この場合、抜糸後に1ヶ月間待ってから再度埋没法で修正することになります。
また、埋没法の合併症には、糸の露出、感染、シコリ、ラインのガタツキ、アレルギーなどがあり、いずれの場合でも抜糸をしなければ治らないので抜糸が必要になります。埋没法の合併症について興味がある方は、こちらのリンクから御覧ください。
②埋没糸の抜糸はどうやって行うか
埋没糸は、皮膚の下に埋まっているので、抜糸をするには皮膚に穴をあける必要があります。当院では、1点の抜糸につき1.5㍉ほどの穴を開けて埋没糸を抜糸しています。クリニックやドクターによっては大きく切開して抜糸する場合もありますので、埋没法を受ける際は抜糸の方法についても確認したほうが良いでしょう。1.5㍉の穴で抜糸する場合は、キズあとが全然残らないので、万一抜糸が必要になった場合でもキズが残る心配はいりません。当院での埋没糸の抜糸について興味がある方は、手術動画のリンクを貼っておきますので御覧ください。
わずか1.5㍉の穴から埋没糸を探し出して抜糸する動画
https://youtu.be/SkY-73C9dyQ
③ 抜糸のダウンタイム
ダウンタイムは腫れや内出血が完全に無くなるまでの期間で、1ヶ月間とご説明しております。従って、再度埋没するとしても原則的に1ヶ月間腫れが引くのを待って頂くことになります。
ただし、内出血が出るかどうか、強い腫れが出るかどうかは、抜糸の難易度や切開の大きさ、また術者の技量によってかなり差があります。埋没糸がすぐに見つかって、1.5㍉の穴からすぐに抜糸できれば内出血も出ないし、ほとんど腫れないです。逆に手術から年単位で経過してから抜糸する場合は、糸の色が透明になってしまい、抜糸が困難になります。その様な場合は腫れが強く出る場合もあります。
④抜糸は誰にやってもらうのが良いか
これは、10人美容外科医がいれば、10人とも同じことを言うと思います。それは、埋没手術を行った医師が抜糸するのが1番良いということです。抜糸で1番重要なことは、「糸玉の位置をいかに正確に把握するかということ」です。どこに糸玉があるのか、何個糸玉があるのか、1番正確にわかるのは手術した医師です。どこに糸玉があるのかわからない状態で皮膚を切開してしまうと、糸玉がなかなか見つからない、抜糸ができないということになりかねません。従って、最も腫れずに、小さい切開で、確実に抜糸できるのは、手術した医師ということになります。
でも、「抜糸を他の医師にやってもらいたい」という相談はネット上でもよく目にしますよね。医師との信頼関係が崩れてしまったり、実際に抜糸を依頼してもやってくれない医師が多いからです。そういう場合は、最低限、糸玉がまぶたの表にあるのか裏にあるのか、どんな術式なのか、糸は何本埋没されているのか、手術を受けたクリニックに確認しましょう。そして、他院抜糸の経験が豊富な私のような医師に抜糸を依頼することをおすすめ致します。
⑤抜糸したけど元に戻らない場合
よくネット上で、「デザインが気に入らなくて、術後数日で抜糸したけど、元の状態に戻らなくて不安です、癒着してしまったとういことでしょうか?」というような相談を目にしますよね。
まず、術後数日は必ず腫れがあるので、もし理想通りのデザインだったらその手術はデザインにおいて失敗しています。その後必ず幅が変化するからです。従って、修正目的での抜糸はダウンタイムが終了して幅が完成した状態になってからするべきであり、本来患者さんが希望しても抜糸は引き受けない時期になります。
また、仮に抜糸をしたとすれば、手術前の状態に戻ります。もし、抜糸から何日経っても元に戻らないとすれば、抜糸が出来ていない可能性が極めて高いです。なぜ、こんなことが言えるかというと、私自身が埋没糸の抜糸をたくさん経験しており、それこそ術後数日から10年以上経過したものまでありますが、抜糸後にラインがそのまま残ってしまったという患者さんを見たことがないからです。また、他院で抜糸したのにラインが残っているから見てほしいと言われた患者さんは、100%糸が残っていて当院で抜糸後にラインが消失したことが何度もあるからです。抜糸が出来ていないのに抜糸が出来ましたと言われて料金を取られたケース、糸が癒着していて取れないと言われたケースなどもあります。そもそも、つるつるの糸が人体の組織と癒着して取れないなんてことはあり得ないことであり、単に糸を見つけることが出来なかった言い訳に過ぎません。実は、患者さんにこの様なウソをつかなければならないほど、埋没糸の抜糸というのは極めて難しい技術なのです。
医師に抜糸を依頼する際に重要なのは、依頼する医師が埋没糸の抜糸の経験が豊富であるということです。そして、抜糸後に糸玉のついた糸を、埋没した糸の数だけ見せてもらうことです。誠意のある医師であれば、何も言わなくても必ず抜糸後に糸を見せてくれます。見せて欲しいと言って見せてもらえなかったり、糸の数が足りなければ、抜糸ができなかったか不十分であった可能性が高いと思って良いでしょう。
いかがだったでしょうか?今回は、二重埋没法手術における、埋没糸の抜糸についてのお話でした。最後までご覧いただきありがとうございました。
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【参考動画】
二重埋没法の抜糸の実態を美容外科医が解説
https://youtu.be/8_F6KLHd_bE
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