ディズニーから一歩もでずに笑いを考えたいのです2
私はある企画に参加しようと、いや、させられている。
真顔で文字を書いて笑わせる1グランプリだ。
ちなみに主催者は渡邊さんと〇〇について思うことさん。いや、熟読すると、どうやら渡邊さん単独犯らしい。
この名前は後程出てくるかもしれないから、覚えておいて損はないだろう。
この企画のことばかり考えていて、ネクタイにオシッコがかかりそうになったり、ラテアートを崩さず飲むのが好きなのに崩して自己嫌悪に襲われたり、うっかりの連鎖に襲われている。
そもそも私の笑いへのスタンスだが、お笑い芸人のようにセンスや努力がないことはもちろん。職場にて数人で集まっている中でボソっとつぶやき、投げっぱなしで終えることがしばしば。上司である私に対して、部下たちから苦いがつく笑いを一応はしてもらっているが、その的中率は10回に1回ウケているかなというのが体感だ。
さて、この企画の締切は3月14日である。
実はこれが非常に大きな問題だ。
ちょうどその頃、家族でディズニーシーに行く予定である。子供はシーは初めて、私も妻も20年振りくらい。お互い、その当時の彼氏彼女を思いだしているだろうが、ふれないのが大人のマナーだ。
もし、それまでに投稿が間に合わなかったら、楽しい楽しいディズニーシーにいる最中、ずっとこの企画のことを考え続けねばならない。
妻や子供に「何ぼーっとしてるの?」と話しかけられ、「あぁ…ちょっと仕事で難しい案件があってね…。ごめんごめん、仕事は忘れるよ」と嘘をつかねばならない。
コツコツ毎日ジェンガのように積み上げている家族との絆が崩れるようだ。まあ、ジェンガならいずれにせよ、いつか崩れてしまう。例えが悪かった。今のはなしにして頂きたい。
さて、万が一、このように投稿が間に合わなかった場合、どこでこの企画を考えることができるか、シミュレーションしておこうと思う。備えあれば憂いなし。
まずは車の中。
我が家では、運転はここ数年、妻しか運転していない。以前、私は保育園の駐車場でスライドドアを擦ってしまい、数十万の修理費に対して自動車保険を使った。そうすると翌年から保険料が上がるのだが、罰として1年間、お小遣いを5000円引かれてしまった。
妻は悪くない、悪いのは私だ。ただ妻は鬼の末裔かもしれないと本気で思った。
あれだ、滅しそこねた鬼だ。
もっぱら車の中での役目は、You Tubeミュージックを使い、DJ転調として、子供の好きなポケモンソングをかけたり、子供が寝てからは妻の好きなBUMP OF CHICKENや髭男をかける。その合間にこっそりTMネットワークのGet Wildをかけるのがルーティンだ。
というわけで、子供の歌が終わると拍手したり、妻の眠気を察知し、テンポの速い曲を流したりと、接待先の空いたグラスを確認するレベルで気を張っているため、車の中では企画のことを考えるのは諦めよう。
園内に入れば、きっと何かヒントがあるはず。ネタになりそうな人を探し続けよう。とはいえ、どこでこのnoteを見られ、ハッキングされ、住所を特定されるかわからない。止めておこう。
そして、とにかく待ち時間が長い乗り物を選ぶ。この待ち時間はシンキングパラダイスのはず。ここだな、ここで企画のことを考えるしかない。しかしファストパスがどれだけ邪魔してくるかがネックだろう。さらに子供の身長がほとんどの人気アトラクションの基準に満たないこともネックだ。
後は子供がミッキーや他のキャラクターとの対談をしている最中か。写真を撮りながら、企画のことを考えればいい。
ただ、子供はディズニーのキャラクターに興味がないのがネック。例外はくまのプーさんにでてくるピグレットは好きだ。
ピグレットに会えるといいな、と伝えたが、多分シーにはいない。
子供も痛い、私も痛い、そう…心が。
結局ディズニーシーを回っている間、企画につかえるようなネタも見つからず、進捗が芳しくない時はホテルでの時間が勝負だ。疲労と戦いながら企画のことを考え続ける。恐らく、そのまま眠りにつくだろう。
翌朝、妻が子供がそばにいない時を見計らって、
「いつもならどんなに疲れてても求めてくるのに、昨夜はこっちのベッドにこなかったよね。ちなみに寝言言ってたよ。ワタナベさん、ごめんなさいって…。で、ワタナベって誰?」
「先生だよ…」
というのが考えられる最悪のケース。
やはりホテルで企画を考えるのも、リスクが高すぎる。
結局、無理なんだ、デズニーに行きながら、世界中の猛者が集うこの大会に出場しようだなんて。
そうだ、いいことを考えた。締切を4月14日と間違えたことにしよう。
真顔であやまろう。許してもらえるかしら。
終
…では、審査にいきましょう!
転調さん、この作品どうでした?
そうですね〜、
第一回目の大会と考えると、勢いのほしい大切な一本のはずですが、少し弱気だったかなと。
TMNとか、ポケモンとか、広い世代に訴えようという姿勢は評価できるんですが、鬼と滅を使いましたよね?これはベタすぎて、減点対象かもしれません。
全体的にオールドスクール的というか、ストリートだとかっこいいかもしれませんが、こういうコンテストだと高得点がでにくいと思います。
とはいえ、一本目をとにかくやりきったことは素晴らしいです。
次の組も楽しみですね。