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舞台挨拶『KUNI 語り継がれるマスク伝説~謎の日本人ギタリストの半生~』佐藤監督「人の良さが原点としてある」 伊藤政則「人間的にいいやつ」「KUNI」の魅力的な人間性に納得

3月18日、ミステリアスな仮面をかぶり、L.A.メタルブームに沸くミュージックシーンのど真ん中でギタリストとしての地位を築き上げた謎の日本人ギタリストKUNIの軌跡に迫るドキュメンタリー映画『KUNI 語り継がれるマスク伝説~謎の日本人ギタリストの半生~』が上映され、佐藤功一監督音楽評論家の伊藤政則が舞台挨拶を行いました。

企画経緯について佐藤監督は「KUNIと僕は歳も近く、ポール・スタンレーが好きであり、KISSの『デトロイト・ロック・シティ』からハードロックの扉を叩いた。私は今年の1月にTBSを定年退職し、KUNIも来年還暦を迎える。彼の映画を作るのは今しかないと思ったし、このチャンスにKUNIを紹介しようと思った」と述べた。
 
KUNIを昔から知る伊藤は「KUNIで映画を作ろうと思ったのが凄い。しかもTBSのバックアップで制作されると聞いて本当にビックリした」と驚愕。劇中では伊藤からの様々な貴重な証言もあるが「僕が登場しすぎている感もあるけれど、きっとKUNIも喜んでいると思う」と作品の完成を祝福していた。
 
さらにKUNIからのビデオレーターも上映された。KUNIは「L.A.で活動した1980年代から現在までを追うこのドキュメンタリーを通して、若い方々にもこんな人がいたんだと思っていただけたら」とメッセージを寄せた。
 
ちなみに佐藤監督がKUNIと初対面したのは、2016年開催のメタルフェス・ラウドパーク16というが「実はその時はKUNIさんの偉業を知らず、KUNIさんの演奏中はトイレタイムにしていてライブは見ていない。あとでKUNIさんには怒られました」と苦笑い。これに伊藤は「え?KUNIのラストライブを見ていないの!?嘘でしょ!?」と衝撃的告白に目が点状態も「KUNIはあれが最後のライブと言いながらも、しばらくして『オズフェストに出られないかな?凄いメンツを集められるよ』と電話が来た」とKUNIの衰えぬやる気を報告していた。
 
そんな謎の日本人ギタリストKUNIの魅力について伊藤は「人間的にいいやつで、悪気がないけれど金魚のフンみたいなところがある。呼んでもいないのにミュージシャンのレコーディングの場にいたりして(笑)。人間関係を作るのがとても上手い」と評価。佐藤監督は「この映画をきっかけにKUNIのことを知ってもらい、彼がまた改めてギターを持って復活するかはわからないけれど、僕はその日を待ち望んでいます」と期待した。
 
また佐藤監督は「一つの質問をすると話が色々な方向に広がるので、KUNIのインタビュー収録には時間がかかる」と撮影時の苦労を打ち明けると、伊藤も「彼は流れるように喋って話がどんどん飛んでいくので編集点が付けづらい。でもそれがKUNIというキャラクター」と笑顔。佐藤監督が「KUNIさんは人の好さが原点としてあるような人」と評すると、伊藤は多くの海外ミュージシャンたちが本作の撮影に協力していることに触れて「じゃなければここまで豪華なミュージシャンは集まらない」とKUNIの魅力的な人間性に舌を巻いていた。

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