自民党総裁選挙の最新情勢
9月29日の自民党総裁選の投開票まで1週間を切りました。中盤に差し掛かった現在の情勢を見ていきます。
まずは国会議員票の状況です。現在の国会議員の動向は以下の通りですが、新たに旧竹下派の中谷真一議員(山梨1区)が岸田氏支持を表明し、最新の情勢は岸田101人 河野91人 高市75人 野田21人 残り94人
(細26人 麻10人 竹20人 二14人 岸0人 破4人
原4人 谷G2人 菅G1人 無13人)となっており、岸田氏が一歩リードしています。
河野氏は、ここから二階派、石破派、そして自身が所属する麻生派の議員を中心に支持を広げる可能性があります。実際に新たに、谷公一議員(二階派)、山下貴司議員(石破派)が河野氏支持を表明しました。
岸田氏はすでに自派閥からの支持をまとめていますが、さらに旧竹下派や細田派、谷垣グループを中心に支持を広げるとみられます。参院竹下派に影響力があるとされる青木幹雄氏ですが、ご子息の青木一彦議員と同じく影響力を持つとされる石井準一参院議員は岸田氏支持、谷垣グループ特別顧問の谷垣禎一も岸田氏支持を表明しています。
高市氏は態度不明者が最も多い細田派を中心に支持を広げるとみられ、まだ伸びしろがあると思われます。特に、安倍前総理は自身で電話をかけて回るなどの力の入れようで応援されているということで、どこまで支持を広げるか注目されます。
野田氏は推薦人の20人から支持を広げることができていないとされています。
続いて党員票の動向です。本日、毎日新聞の調査結果が発表されました。
先週末に行われた調査を総合すると、河野氏4割台、岸田氏約2割、高市氏2割弱、野田氏1割未満といった感じでありましたが、この毎日新聞の調査を見る限りでは、岸田氏がやや支持を伸ばしているとみられます。
また、県連の幹事長クラスでは岸田氏への支持が最も多いという調査もあります。
これらの調査結果を総合すると、当初は河野氏が2位にダブルスコアの差で党員票でリードするとみられていましたが、実際はそこまで差がつかない可能性が大きくなってきました。高市氏も岸田氏との差を縮めることができていないと思われます。
週明けには党員票の大勢が判明するとみられていますが、岸田氏が党員票でも善戦しているとみれば、勝ち馬に乗ろうとする議員が岸田氏支持に雪崩打つのではないでしょうか。最終的には国会議員の4割程度まで支持を広げる可能性があります。現在は、1回目の投票で河野氏1位、岸田氏2位となり、決選投票の2位3位連合で岸田氏が勝つという大方の見立て通りに進んでいます。
これらのことを踏まえると、現時点では岸田氏が極めて優勢であると考えられます。