町田市長選挙・市議会議員選挙の結果について
2022年2月20日に施行された町田市長選挙の結果は以下の通りになりました
市議会議員選挙の結果は以下の通りです。
党派別の票各候補者の合計で、
自民31568票 公明19021票 共産16545票 維新14474票 立民11294票
都ファ2406票 生活ネ2221票 となりました。
まず、市長選で4番手となった清原氏はガチのリベラル志向の方で、立憲民主党や日本共産党などの左派系野党から支援を受けましたが、市議選における左派系の票(立民+共産+生ネ)の合計得票からは7000票以上減らす結果となりました。一つには、無党派層からの得票が極めて低かったことが推察されます。そして二つには、市議選では立憲民主党の候補者に投票した方々が市長選では相当数現職に投票したことが考えられます。参院選では、蓮舫氏や塩村氏に入れた、あるいは小選挙区では伊藤氏に入れたけど、都知事選では小池氏に投票しましたという方々を振り向かせるには至らなかったということですね。ただ、立憲民主党は一昨年の目黒区長選挙では多選現職に対して、トップ当選を果たしている女性区議の方を擁立して善戦した過去もありますので、今回の候補者のタマの弱さはどうしてもあるのだろうと考えられます。そして、市議選の東候補の得票数が前回から4割減しているところを見ると、議員個人の頑張りはあるかとは思いますが、それでもやはり衆院選以後の立憲民主党の退潮傾向を表してしまっているのではないかと思います。衆院選比例得票率との比較をされている方もおられたようですが、それだと清原氏が1位の計算になりますので、今回の結果を見る限りあまり相関がないことがわかりますね。
続いて、市長選で3番手の奥澤氏は日本維新の会の公認候補の方ですが、市議選の維新公認候補の得票の倍以上の得票を獲得しており、無党派層からも多くの票を得たと推察されます。また、コロナ渦以後の兵庫や長崎の県知事選挙ではアラフォー世代の知事が誕生するなど、年齢が重要な要素になってきており、39歳である奥澤氏はその流れにハマっている候補者であるといえ、特にほかの得票上位候補が60代以上であるため、年齢という面では大きなアドヴァンテージがありました。その点も無党派からの支持を得やすいということだったと考えられます。そして市議選では矢口候補が前回から5000票以上得票を伸ばしました。これは議員個人の実績はもちろんあるにしても、立民と支持率で肩を並べる維新の現状も反映しているのではないでしょうか。しかし、自民党にはまだまだ及ばない状況です。
各社の世論調査では参院比例の投票先で維新が立民を少し上回っている傾向にがありますが、今回の市議選の得票数を見る限りではその傾向に合致していますね。
2番手に入ったのは自民系の吉原氏ですが、こちらも市議選の自民公認候補得票合計から5000票ほど票を伸ばしました。これに関してはアンチ現職票が一定数は入ったということでしょうか。
そして当選したのは現職でした。
公明党の支援を得、連合の支援を得、小池都知事の支持も得て組織的にも鬼に金棒の盤石の戦いぶりでした。高齢多選は批判の的になりやすいですが、大きな失政がなかったことも大きいでしょう。
総じて今回の町田市長選挙・市議会議員選挙は各社の世論調査の傾向通りの結果になったのではないでしょうか。立憲民主党の退潮傾向と日本維新の会の伸長傾向は分かりました。共産党も公認候補を落とすなど綻びが見え始めています。公明党もさすがの票割りではありますが、全体数では投票率に比して得票数は減少しており、どちらも支持者の高齢化がうかがえる結果となっています。
7月には参院選挙が行われますが、町田市長選挙とはまた状況が違いますので、あまり参考にはなりませんね。