【プロジェクト計画書作成編】リスクの明確化と対策をお忘れなく(前編)
ボクの普段の仕事は、ザックリいうとWebサイトの構築、システム開発などのプロジェクトマネージャーとしてプロジェクトを設計したり管理・進行を15年以上行っております。
プロジェクトの規模としては、数千万円~億単位のものまで様々で、期間としては数か月~年単位のプロジェクトが多いです。
今回は、プロジェクトマネージャーの業務としてプロジェクト計画書を作成することがあると思います。そこで、プロジェクト計画書を作成する際に最も重要なプロジェクトのリスクについて(前編)(後編)で記事を書きます。
今回も備忘録として残しておきますので興味がある方は、参考にしてみてください。
プロジェクトにおけるリスクとは何か?
構築プロジェクトを進行していくうえで、リスクの洗い出しと周りへの周知はとても重要な業務です。
この工程で手を抜いてしまうと、大きなトラブルに発展してしまい、プロジェクト進行どころではなくなってしまいますので、しっかりとプロジェクト開始時にリスクの明確化と対策を計画して、請負の場合は、クライアントへ丁寧に周知させて、ルールを定めておきましょう。
プロジェクトのリスクを洗い出す際は、大きく下記の3つに分けてリスクを洗い出します。
①プロジェクト進行リスク
②技術的リスク
③契約上のリスク(請負の場合)
(前編)
①プロジェクト進行リスク
プロジェクト進行においては、下記のリスクが考えられます。
要件変更
予算オーバー
スケジュール遅延
リソース不足
<要件変更>
どんなに要件を固めたといってもプロジェクト進行中に必ずと言っても良いくらい起きるのが要件変更です。
なので、要件変更のリスク対策としては、最初にしっかりと要件の明確化と変更が起きた際のルールを明確にして、周知することです。
これを、怠ると言った言わないの大きなトラブルに発展する事があるので、プロジェクト計画書を作成するときに、重点的に計画を立てましょう。
<予算オーバー>
予算オーバーは、様々な要因で発生します。
要件変更、開発メンバーによる要因(体調不良・退職・スキル不足など)、プロジェクトオーナーによる確認遅延など、常に予算へ影響するリスクは潜んでいます。
そこで、プロジェクト計画を立てる際の対策としては、いくつかの策を講じる必要があります。
予算に予めバッファを積む
開発側の要因による予算オーバーが発生した場合のルールを定める
トラブルの際に説明ができるように、工数管理のルールを定めておく
プロジェクトオーナー側の要因による予算オーバーが発生した場合のルールを定める
<スケジュール遅延>
スケジュール遅延も様々な要因で発生します。
プロジェクト計画時に見えなかった技術的要因、コミュニケーションによる要因、要件変更による要因など、常にリスクが潜んでいます。
そこで、プロジェクト計画を立てる際に下記の内容を明記しておきましょう。
スケジュール遅延リスクがある旨を周知して、段階的リリースなどコンチプランを予め定めておく
スケジュール遅延は、リソースや予算にも大きく影響する事を周知しておく
<リソース不足>
昨今では、エンジニアは売り手市場ということもあり、なかなか、スキル面などで希望の人材を確保するのが難しい状況となっております。
また、プロジェクト進行中においても、開発メンバーの体調不良・私的な事情・退職など、プロジェクトに影響するリスクが常に潜んでいます。
そこで、プロジェクト計画を立てる際に重要なのは、高スキル人材を確保できる前提ではなく、低~中スキル人材でも進行できる計画を立てましょう。
また、リソース確保についても計画し明記する必要があります。
自社ですべてのリソースを確保できる前提ではなく、予め外部(派遣、パートナー会社など)のリソースも検討する前提で計画を立てたほうが無難です。
※請負にて開発する注意する点としては、プロジェクトオーナー企業によっては、セキュリティーの観点から委託先の何次請けまでしか許可できないといった制約があるので、事前に確認しておきましょう。
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