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アイドルが共同生活⁉日本では浸透していない文化をバーチャルアイドルが実践!ミクストガールズの新展開が面白い

韓国ではアイドルが宿舎で共同生活を行うことが一般的だそうです。理由としてはタレント側からすると生活を共にすることでより親しくなる効果があり、マネジメントする側からするとメンバーのスケジュール管理やその他様々な面での保護がしやすくなるからとのこと。こうしたメリットを聴いてみると納得という感じです。

ただ、日本ではこういった共同生活をするアイドルグループというのは、創作の世界でしか聴かない話。その背景にはお国柄の違いなどがあると思いますが、とにもかくにも珍しい事象です。今回、そんな共同生活に、とあるバーチャルアイドルグループが取り組むことになりました。

そのグループ名は“ミクストガールズ”。何度か私のnoteでも取り上げている、今、飛ぶ鳥を落とす勢いのグループです。

今回は、ミクストガールズが2024年9月以降に見せる新展開について書いていければと思います。バーチャルアイドルグループとしてはもちろん、一般的なアイドルグループとして見ても面白い試みなので、ぜひ読んでみてください。


バーチャルでありながらリアルをクローズアップ

まず、先ほど書いた共同生活について詳細を。ミクストガールズは8人のメンバーが所属していますが、4人ずつ2組に分けて共同生活をスタートさせるようです。ミクストには個性豊かで様々な特性を持ったメンバーが揃っているので、どんな模様になるのか非常に楽しみ。日常的に行っている配信でも変化がありそうです。

個人的に面白いなと思うのが、バーチャルアイドルグループという存在でありながら、リアルでの共同生活をクローズアップしているところ。文字だけを見ると矛盾しているように思いますが、日本ではどちらかと言うとアイドルの共同生活という事象がフィクションの世界で用いられるものであるということを考えるとしっくりきます。ミクストメンバー達が見せる共同生活での様々な出来事でさえも、まるでアニメのエピソードのように発信していくことで、よりバーチャルアイドルとしての輪郭を作り出していく。そのような発想なのでしょう。これまでのバーチャル界では見られなかった新しい形と言えそうです。

開始時期は今のところ未定も重要なターニングポイントに

そんなドキドキワクワクな共同生活ですが、今のところはいつスタートするかは未定だそう。メンバーをどう分けるかも決まっていないそうです。

ただし、このメンバー分けはミクストガールズのグループ内ユニットの分配にも繋がっているそうで、そういった意味で重要なターニングポイントとなります。今後、ユニットとしての活動が並行してスタートするとなれば、また新たな展開となるので、MIDD(=ミクストファンの総称)としては要注目です。

配信形態にも変化が

大きな展開としては共同生活が最もホットだと思いますが、その他に注目したい事象として配信形態の変化も挙げられます。

これまでミクストガールズは毎日20時から23時の間、1人が1時間ずつ担当し、1日につき3人でリレー配信を行っていましたが、この9月からは新たに“朝枠”、“昼枠”、“深夜枠”が追加される形となりました。これは形式上はゲリラ的な扱いとなるらしく、リレー配信と違い、毎日確実に行われるわけではないようですが、これまで見られなかった時間帯での配信はメンバー・MIDD共に新鮮であり、新たな刺激として機能しています。

また、これらのゲリラ枠の特徴として「1時間の時間制限が無い」ことが挙げられます。先程書いたようにこれまでのミクストガールズの配信はそれぞれが1時間ずつ担当する形でのもの。つまり、長時間の配信は行えなかったのです。メンバーは1時間内で面白い配信を見せられるようにと工夫していましたが、どうしてもクリアまでにある程度時間のかかるゲーム等はプレイすることが出来ませんでしたし、長い時間プレイすることで面白くなるゲーム(スプラトゥーンのフェス配信など)も1時間で断念せざるを得ませんでした。それが今回、リレー以外の時間という条件はあるものの、長時間配信が出来るようになったのは非常に大きいと思います。耐久配信など行うメンバーも出てくるかもしれません。

短い時間だからこその良さも

一方で、長時間配信が出来るようになったという話題の後で恐縮ですが、短い時間の配信だからこその良さもあることは強調しておきたいです。これまでのリレー配信はVtuber文化に初めて触れるという方でも見やすくまとまっており、“追いやすさ”という点では完成された形。それだけに、今回の変革でもリレー配信を残したのは英断と言えます。長時間配信が解禁されたということで、暫くはメンバーの間でも、比較的長めに続ける配信が増えてくると思いますが、リスナー視点での見やすさも意識した、マンネリを感じさせない内容を期待したいですね。この辺りは試行錯誤していくべきことだと思います。

これまで触れてこなかった層の獲得も狙える

もう1つ重要なこととして、新たなリスナーの獲得も挙げられます。配信が出来る時間帯が増えるということは、これまでミクストに触れてこなかった層にも届く可能性があるということ。20時から23時はいわゆるゴールデンタイムであり、多くのリスナーが配信をチェックする時間帯ですが、当然、世の中にはその時間には配信が見られないという方もいます。そういった意味ではこれまでミクストに触れてこなかった方、または時間が合わずにリアルタイムで配信を見られずにいた方にもミクストの配信が届くのは大きな変化であり、更なるファン層の拡大が狙えそうです。メンバーがどのような手法でどんな配信を見せてくれるのか、注目です。

きちんとしたロードマップの元に行われるマネジメントでアイドルらしいアイドルへ

ここまでミクストに起きた新たな展開について書いてきましたが、ここからはミクスト運営のマネジメントのうまさについても語っていきたいと思います。

まず、冒頭で書いた共同生活についてですが、これはミクストが活動を開始する前から決められていた展開だそうです。決して行き当たりばったりではなく、きちんとしたロードマップを描き、それに沿ってマネジメントしているというのは、ミクスト初期から感じていたことですが、割りとその場その場で方針を転換しがちなバーチャル界では珍しく、しっかりとしたビジョンを持った運営陣であると言えるでしょう。

配信時間の拡充についても、恐らくはメンバ・リスナー共に配信に慣れてきたタイミングで行うことは予め決められていたと考えられ、実際の様子を見て調節しながらビジョンを実現していくマネジメントは見事と言う他ありません。メンバーのこと、リスナーのことを第一に考えていることも様々な場面で感じますし、安心してミクストを応援できる環境を整えてくれていると思います。

また、そういった所謂“Vtuber的”な展開だけでなく、本業とも言えるアイドルとしての活動にも積極的なのも好印象。

最近はアイドルと言いながら実際の活動を見ると特に他のVtuberとやっていることは変わらなかったりする方が増え、アイドルという言葉の価値、重さに疑問を持ってしまうこともあるのですが、ミクストに関してはそういったこともなく、アイドルとしてもしっかり応援することが出来ます。

デビュー翌日に公開されたオリジナル曲に始まり、7月20日からはメンバーを2人ずつ4組に分けた歌ってみたを連続投稿。さらに8月最終日にはデビュー前以来となる全員集合での歌ってみたも投稿されました。まだまだ先の話ではありますが、デビュー1周年にはライブイベントも計画されているそうで、Vtuberとしてではなくアイドルとしての活躍を期待している方も満足できる活動内容となっています。今後は、前述したようにユニットに分かれての展開もあるようなので、グループ全体だけでなく、ユニットでのオリジナル曲も期待できそう。これまでの活動を見るに、そうした期待を抱くにふさわしいと言えます。

これからもVtuber的な活動、アイドルとしての活動を両立し、そこに共同生活というスパイスを加えながら、魅力的な活動をしていってほしいですね。

最後に

今回はミクストガールズの新たな展開について書いてきました。長年Vtuberを追いかけていると、重大発表と題した配信を前にしても、ある程度想像がつくパターンが多かったのですが、今回の共同生活は全く予想がつきませんでした。何しろ日本のアイドルグループでは馴染みが無いことなので、恐らく大多数の方がサプライズとして受け取ったのではないでしょうか。

ミクストとしては、これをただの話題作りではなく、きちんと活動に繋げる出来事としていってほしい。そして現状の運営の働きを見ると、それは信頼し、任せても良さそうです。

たくさんの驚きや期待感を提供しながら成長していくミクストガールズ。これからも目を離すことは出来ません。ぜひとも、最終的な目標である東京ドームでのライブイベントに向けて、さらに応援するリスナー=MIDDが増えていくことを願います。

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