牡牛座21度「開いた本の一行を指し示す指」 #サビアンシンボルのタロットワーク
ビブリオマンシーを連想させるシンボルです。書物を無造作に開き、自然に指を置いた文章からメッセージを受け取るという占いです。本はその人が生まれた民族や社会の文化全体の象徴です。それに心を開き、自分の小さな意志を大きな全体の意味や運命に進んで従わせれば、全体の中の一部、たまたま指差した一行にもメッセージがあると発見できます。開かれた心を持った人は、自分が起こした出来事の中から自分自身を識別するサインを受け取れるのです。
これはキリスト教なら聖書、イスラム教ならコーランのような、古くから受け継がれてきた伝統的な文化資産です。受け継がれてきたものがあるからこそ、それに立脚してメッセージを引き出せるのです。本を開くことはその文化に対し心を開くことでもあり、そうすることができれば洞察力が刺激されシンクロニシティがやってきます。
20度で空の雲という自然界からのメッセージを受け取れる感性を手にし、21度では本という文化的価値観の中からメッセージを受け取ります。直感を言葉という形で受け取れるようになった、とも言えるかもしれません。
このシンボルからはタロットも思い起こされますね。リーダーはタロットという昔から伝えられてきた文化を尊重し心を開いているからこそ、出てきたカードから個人にとって重要なメッセージを受け取ることができる。
スプレッド
1.本
2.指
3.一行
本は集団の価値観です。私たちもその一部である「文化全体」を示します。
指の持ち主はその本を開き、自分の小さな意志を進んで全体の大きな意味と運命に従わせるように望みます。本を開き指差すとは自分が発生させた出来事で、その行為によって本からメッセージを引き出します。指のカードは「自分が文化全体に心を開いて起こした出来事」です。
一行のカードは、本全体、集団の価値観全体の中の一部から引き出された「サインやメッセージ」です。そのサインによって、指の持ち主は自分自身を識別することができます。
リーディング結果
1.本:ソードエース
2.指:ワンド2逆
3.一行:カップ4
ソードエースの本、文化的知性全体。自分自身もその一部である全体的な知性そのものです。
ワンド2逆の指、迷いを持ったエゴを捨てる。小さなエゴのレベルでの「あれかこれか?」という意志を捨て、進んで自分もその一部であるソードエースの大きな意味や運命に自分の存在を従わせる、という行為。
カップ4で指し示された一行は、感情的な追いつき。全体の一部だから、とわかっているので退屈ではあるものの心の落ち着きがある。エゴの迷いを捨てたからこその落ち着きでもありそうです。
こういう配置(本の上に指と一行がある)でカードを並べてみて気付いたことがあります。文化全体の中の一部なのは、指も一行も変わらない。どちらも全体の中の一部だと考えてみてもいいかもしれません。だからこそ、その一部同士が呼応して、理解のできるメッセージが現れているようです。
みなさんのカード
20度
19度
ワークについて
一つ一つの度数にもそれぞれの物語が現れ、また連続でやっていくとその中にリンクも生まれ、さらにそれぞれの人が別々の物語を綴っていくのに全体としてはサビアンの流れに沿って進んでいる・・・というのがおもしろいです。
前後の度数で同じカードが出たときは、その人にとってなにか重要なプロセスなのではないか?という考え方。
牡牛座1〜20度
yagiさんが牡牛座1〜20度までのスプレッドを引いた記事を書いてくださっています。まとまると迫力がすごい!
自分もサビ研の音声教材を聞き直しながら日々ワークを進めています。音声教材はサークルに入らなくても単発記事で購入できるので、タロットワークをやりながらもっとサビアンへの理解をより深めたい方はおすすめです。試聴もできるよ!
サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。自分なりの解釈もしています。
このワークについての詳しくはこちら。