テレワークゆり物語 (60)在宅勤務なら「帰宅難民」も「出社難民」も無縁
「在宅勤務」なら、災害時でも「帰宅難民」「出社難民」にもならない。
当たり前のことだが、いま、あえて主張したい。
2021年10月7日午後10時41分ごろ、千葉県北西部を震源とする地震が発生。首都圏で震度5以上の地震は、東日本大震災以来である。
テレビのニュースで映される、夜中にタクシーの行列に並ぶ人たち。
SNSでは「帰宅難民」というワードがランク入りした。
2011年の東日本大震災を思い出す。日中に地震が発生したため、多くの人が都内の会社で勤務中だった。交通網はストップし、夕方、一斉に、自宅へ帰るために動き始めた。内閣府推計の統計によると、帰宅困難者は、約515万人だったそうだ。
今回の地震発生は、夜遅くだったため、帰宅困難者数は、それほど多くなかったかもしれない。
しかし、東日本大震災時の経験を忘れてはいけない。
あの日、会社やホテルに泊まった人もいたが、歩いてでも自宅に帰る人が溢れた。危険を顧みず、自宅に向かうその思いは
少しでも早く、家族のもとに・・・
特にこのとき、子どもを保育園に預けて働いて母親たちは、大変な思いをして「お迎え」に行った。15時間歩いてやっと保育園にたどりついたお母さん。保育士の先生のひざで不安そうに待っていた子どもの顔をみて多くの人が思った。
すぐに迎えに来れなくごめんね。そばにいてあげられなくてごめんね。
東日本大震災後、都内企業の正社員を辞めて、家の近くのパートに転職したお母さんがいた。
あの頃、もっともっとテレワークが広がっていたら・・・
でも、テレワークは、この10年で、大きく変化した。
昨晩から今朝のSNSのツイートには、「テレワークで良かった」。という声がたくさん寄せられている。
今こそ、コロナ禍を経験し、多くの企業、多くの働く人がテレワークを実施してきた、今からこそ、心から叫びたい。
可能な方は、今日は在宅勤務をしてください。
気象庁は「今後、1週間程度は最大震度5強程度の揺れを起こす地震に注意してほしい」と呼び掛けている。
もちろん、仕事の内容で、テレワークができない方もいるだろう。しかし、コロナ対策でできていた人は、できるはず。
ひとりでも多くの人が、電車に乗らない、出社しないだけでも、コロナの感染対策はもちろん、万一の場合の「帰宅難民」や「出社難民」を減らすことになる。
朝から運転再開見込みがニュースに流れているが、2年前の台風15号のときの駅の大行列を思い出してほしい。
災害時、電車はいつもと同じ本数をすぐに運行できない
そして、今回、
昨晩の今日だと、パソコン等の準備がなくて「急なテレワークは無理」
という企業の方、テレワーク環境の整備を、いまいちど、「緊急対応可能」な形に見直しを実施していただきたい。
#冒頭の図は、9/8-10/8の30日間、「テレワークで良かった」とツイートした数のグラフ。災害時こそ、ありがたさを感じる。
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