テレワークゆり物語 (131) 奈良高校ホームカミングデーで感じた「学ぶ場」の大切さ
高校時代は、たった3年。還暦を迎えた自分にとって、20分の1でしかない。
でも、そこは、忘れがたい思い出が詰っている、大切な『場所』だった。
私が3年間通った奈良県立奈良高等学校は、新大宮駅と近鉄奈良駅の間、奈良市法蓮町にあった。新大宮から高校までの道のりには、歴史溢れる場所が点在していた。
「あった」と過去形なのは、2022年4月から、別の場所に移転されたから。卒業した学校が無くなる。初めての経験である。
2022年10月30日。「奈良高等学校ホームカミングデー」が開催された。閉鎖されていた母校の校舎が、卒業生や在校生に公開される最後の日だ。
北海道北見市に住み、奈良の実家にほとんど帰らなかった私だが、親の介護で、ここ数か月は奈良に戻っている。この日は仕事関連の予定が入っていたが、どうしても行きたくて、また無茶をしてしまった。
懐かしい校舎は、42年前とほとんど変わっていない。
真っ先に向かったのは、私の青春の場、体育館の地下にある「卓球場」。
残念ながら、立ち入り禁止だったが、背伸びして入り口だけ撮影した。
そして、教室の窓から見えた若草山と大仏殿。
そして、校門にある思い出の「さくらの木」。
そして、3年の時のクラスメイトが開いてくれた「プチ同窓会」。
そして、「プチ同窓会」では、当時の卒業文集のコピーをもらった。
すっかり忘れていたが、あまりにも自分らしくて笑ってしまった。
「プチ同窓会」を中座して、次の仕事の場所へ慌てて移動。
校門からバス停まで必死で走って駆け降りた。
デジャブ。
あの頃も、いつもバス停まで、必死で走っていた。
高校生の頃から、成長していない自分を見つけた。
この一日で、あらためて感じたこと。
卒業して40年以上経っても、学校は大切な思い出の『場所』。
オンライン授業や教育のデジタル化が進んでも、学ぶ『場』の大切さを忘れてはいけない。