極北の大地と幻の魚〜道北イトウ遠征釣行〜2日目
2024年10月中旬 北海道猿払村
丸一日釣りができるのは2日間しかない、その最初の一日。なおかつ、この日は金曜日。平日である。川に立つアングラーは比較的少ないはずだ。実際、すでに引退しているのだろうか、年配のアングラーが多め。「意外と人少ないんですね」とおっしゃっていたが、平日だからです。しかも、翌日から3連休。雰囲気が一変することが予想できた。
【タイミング】朝夕のマヅメか、潮位の変動か
今回の滞在中、2回お話させていただいた、関西から長期で来ているという方、Hさん(仮名)は別の川でもすでにイトウを釣ったという。移動手段はおそらくフェリー。関西のナンバーだったからだ。長期滞在ならフェリー移動で自家用車を持ってくる方が有利だろう。無職になったらやってみたい。
Hさん(仮名)はたびたび道北を訪れているらしく、時間帯や天候、そして何より潮などと連動する魚の動きをかなりの精度で把握しているようだった。
朝マヅメがいいとされることが多いが、Hさん(仮名)曰く、それは居着きのイトウの話で、潮その他の条件次第で日中にメータークラスが釣れたりすることもあるという。上げ潮や荒れた天候で、海からまとまった数のイトウが入ってくることがあり、その群れに当たれば釣るのは難しくないというような話だった。
この日、日中はだらだらと上げる潮だ。
朝イチを外し、午前中いっぱい何もなし。ただし、場所によっては小魚が跳ねたり、大きめの魚のもじりが見える。Hさん(仮名)始め、何人かのアングラーとお話させていただいた情報を総合すると、水面から背ビレを出して泳いでいるようなのはイトウではなく、ジャンプしたり、小魚を追っているのがイトウだという。そして、そうした有望そうな反応があったのは、色々見て回った限りは1箇所のみ。
【作戦】居着きのイトウに狙いを絞る
イトウの動きをたった1日や2日で読むのは難しいと思った。居着きの魚になんとかして口を使わせるような釣りをするしかなさそうだ。
午後は夕方5時半頃までやりきった。手がかりは乏しいが、3日目の朝は賭けるしかない。2日目までに「気配」や「雰囲気」を感じた「ある場所」に朝イチから入ることにした。
お昼はホタテ丼を食べた。猿払村はホタテで有名で、ホタテ漁や養殖で稼ぐ人が多く、日本一平均年収が高い村としても知られているとか。ホタテってあまり好きじゃないような気がしていたのだが、歯応えが絶妙で実に美味しかった。