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「人生が始まる」2025/01/12(日)の日記
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・鍋の数だけ雑炊がある。
・久々に快活CLUBへ赴き、ふつうの軽音部を4巻まで読んだ。あの、短絡的な感想で本当にごめんなさいなんですけど、めちゃくちゃおもしろいです。
・私が軽音楽部出身というのもあるのかもしれないけど、この漫画がすごい!にランクインしているし、その経歴を抜きにしてもおそらく相当おもしろいのだと思う。軽音部出身者はその「おもしろい」に「あったあった」要素が追加されるのだと思う。
・別にめちゃくちゃ突出した「おもしろい」があるわけじゃないのに、妙にリアルで、でもリアルにはないだろうな、みたいなのもあって、それらを全部含めておもしろくて、もう夢中です。存在は知ってたんだから、もっと早く読んでおきたかった。
・リアルにはないだろうな、は読んだ人ならわかると思うけど厘ちゃんです。アイツはヤバい。ヤバいけど分かるんだよな、この人は化けるから崇拝して然るべき、みたいな人を見つけて、その人に絶対について行かんとする人。軽音では分かんないけど、エレファントカシマシがそうらしいです。メンバー全員が宮本浩次さんを崇拝している。
・この中に出てきたので初めて知った曲も何曲かあって、それらを追っているのもまた面白かった。まだまだ追いたいぜ。
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・私はこの日初めて、この目で、ZAZEN BOYSというバンドの演奏を観るという名目で、向井秀徳(敬意を込めてあえて敬称を略させていただく)という男を目撃した。それはあまりにも衝撃で、これまでの人生で待ち望んでいた瞬間だった。私の人生はまたここから始まったのではないかと錯覚した。
・赤いテレキャスタータイプのエレキギターを買ったこと、VOXのアンプを買ったこと、その理由にた向井秀徳が存在しており、ギターにちゃんと興味を持つ原点にはNUMBER GIRLが存在していた。私の場合、透明少女ではなく日常に生きる少女だったのだけれど、そんなことはどうでも良い。憧れが目の前で輝いているさまは、感動なんていう騒ぎではなかった。
・向井秀徳は、ある曲を、開催地、味園ユニバースに準えて曲紹介してくださった。味園ユニバースは、今年の5月ごろに老朽化を理由に取り壊されることが決定している。元はキャバレーとして運用されていた非常に煌びやかなところで、古くはピンクレディーや和田アキ子なども公演を行なった、非常に歴史高いところだ。対バン相手(こちらのバンドが主宰のイベントなのだが)のMONO NO AWAREの玉置さんがダンサーを何百人という規模で募集している、という看板を裏で見つけたという。非常に楽しげなところだ。
・そんななか、向井秀徳は、我々の中に幽霊、亡霊がいると言い出した。しかし、その亡霊たちは皆、楽しそうだという。それらは歴史の一部そのものであり、味園ユニバースだけにとどまらない歴史の中に生きたあらゆるモノたちを身をもって体現しているようだった。
・そこから演奏された永遠少女は、いままでのどんな曲よりも鋭敏で、優しくて、鈍重で、私の胸の奥底へ突き刺さってきて、染み渡ってきて、私にはどういう処理もできなかった。ただ、私の人生と、私もこの足で踏んでいたであろう歴史を感じて、これまでこの地に足を運んできた人々との繋がり、そこに私もいるということ、その私にもまた歴史があったということ、それらが全てつながり、私の目にはいつの間にか涙が溢れていた。これ以上の体験はこれからはもうなかなかないだろうと確信した。
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・もちろん、その後のMONO NO AWAREの演奏も楽しくて素晴らしかったし、アンコールで登場した黄色いフード姿の向井秀徳のパフォーマンスも非常に楽しかったが、この日初めて目撃したZAZEN BOYSの演奏は一生忘れられない。味園ユニバースという地で演奏があったことに意味があったと思う。玉置さんの「舞台裏の例の看板などで歴史を感じた」旨のMCでなおのことそう思った。
・バンドがやりたくなった。これは紛れもなく、憧れを目撃できたのが大きい。向井秀徳という存在にはいくら感謝しても仕切れない。
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・焼きそばうめうめ。