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「天国を美しく撮る」2024/11/06(水)の日記


・また神戸どうぶつ王国(以降、こべど)にきてしまった。けものフレンズコラボ最終日、そして、ド平日である。つまり、いろいろあって回りやすい!

・再びこべどにやってきたわけは、それはもちろんけものフレンズコラボ最終日なので、売り切れていたせいで先月ゲットし損ねたアクリルキーホルダーを入手するという目的が念頭にあるわけなのだが、それに加えて動物園、特に神戸どうぶつ王国の魅力に取り憑かれてしまったみたいだ。

・神戸どうぶつ王国が他の動物園と大きく違う点は、旧名が神戸花鳥園というだけあって、室内に飼育されている鳥たちのその種類数えきれないほど居り、何といってもその距離が非常に近い。比喩でなく踏んづけてもおかしくない場所に平気でじっとしていたりするので、園内には鳥を蹴らないように喚起する注意書きが散見される。本当にそれくらいの距離なのだ。

・屋外で飼育されている鹿やカピバラ、リスなども、ある程度網や柵などで囲われたところに居て、目と鼻の先どころかそのエリアは触れることさえも許可されているほどなのだが、それは「ふれあい」を冠したブースなどで割合見られるものだと思う。だが、触れてはいけないにしろ、公園を闊歩する鳩や雀が如く、蹴ってしまってもおかしくない位置に日本における野生では一切観測できない鳥たちがいる空間。これを動物の国と言わずして何と表現しようか。

・国は100歩譲っても、王国とは何だ、王がいないではないかと思ったそこのあなた、王は存在します。この国にはハシビロ王が君臨しています。その証拠がハシビロ王のロイヤルセット、ハシビロ王ケーキとハシビロコーヒーなのです。写真にはハシビロまんもあるね。かわいいね。

・ハシビロまん……お前、本当にハシビロか……?


・前回訪問した2週間ほど前にほとんどのエリアは観てしまったので、今日はショーをできる限り全部観ようと意気込んで、園児や学生がパフォーマンス会場の観客席にずらっと列をなすなか、私はポツンと1人で意気揚々と持参したサブ端末を使って録画や録音をしていく。一丁前に「おお〜」とか声も出してみる。楽しい。レッサーパンダを除いて全部観た。おもしろい。

・今回私が動物を撮影したのはあくまでサブ端末にしているiPhone12だが、やはりそれでも画質の限界を感じるところもあり、ショーではさすがにいないけど、園内を周遊中にそれとなく周りに目をやるとガッツリ本格的なカメラを構えている人たちが散見される。その気持ちがだんだん分かってきた。

・神戸どうぶつ王国という動物たちの天国にやってきたカメラマンたちは、彼らから提供される癒しと引き換えに少しでも彼らを美しく撮影し、少しでも彼らの魅力を伝えんとして日々奮闘するのだ。帰宅してから見返すための自分用でも同じことである。より美しく、綺麗に映るように努力する。全ては、動物たちのために。その気持ちがだんだんよ〜くわかるようになってきた。


・コビトカバ。カバカバトークというショーの間だけ展示室脇についた扉から顔を出してくれて、そこからずっと葉っぱを食っている。かわいい。

・世界三大珍味といえばキャビア、フォアグラ、トリュフと割合知られているが、世界三大珍獣と言われるとパッと出てこないどころかそもそも知らない人の方が多いような気がする。コビトカバは世界三大珍獣の一種らしい。あと二種、オカピはまだわかるとして、ジャイアントパンダだと聞いた時は「絶滅が危惧されているとはいえあまりにメジャーだなあ」という所感を得た。


・そういえば、お昼ご飯にはハシビロ王ロイヤルセットとハシビロまんの他に、ツシマヤマネコ米を使用しているとんちゃん丼も食べた。食い過ぎ。

・動物たちのためにとことん行動すると決めたら、もうとことん行動してやる。食べることでツシマヤマネコのふるさとを守れるならわけもない。

・こういう「動物のためになっている」ということが目に見えてわかるメニュー、とてもありがたい。まだツシマヤマネコ米のメニューあるので、また食べに来ますね。高いからパスしたプレートランチ系とか。

・そうは言いながら、昼食に迷いあぐねて仕事中の友人に「どれがいいと思う?」という激烈迷惑LINEを送って、それに律儀に返してくれた友人に従って買ったという経緯もある。こんな大人になっちゃだめだよっていう大人にまっしぐらでなって来ている。


・その友人と、帰りの電車でバッタリ出会った。前の方の車両に乗っていたらしく、連結部分のドアが開いたと思ったら見慣れた顔が現れた。

・偶然空いた席に隣同士に座り、退勤直後の友人を労るように写真を何枚か見せたりしながら、数駅だけ時間を共にする。少し笑顔が見えてよかった。


・そういえば帰りに、けものフレンズ3の加帕里夜市(ジャパリよいち)の元ネタと言われている元町の南京町に寄ったんだった。何も食べてはいない。

・今度ここの食べ歩きだけしに来てもいいぐらいお店が多かった。平日でこの人の多さだから、休みの日はものすごい人なんだろうな。怖い。


・「シビル・ウォーアメリカ最後の日」を観た。一日中動物園の中をうろつき回って身体中が疲弊しきっているはずなのに、驚くことに一瞬たりとも眠たくなる瞬間はやってこなかった。緊張感という緊張感がとめどなく、そこら中に張り巡らされていたのである。

・A24制作ということを知らずに観に行って、ミッド・サマーやボーはおそれているを作ったスタジオであることを一切思わせないほどに、そのメッセージは率直であり、その描写は、音は、あまりにも直接的なものだった。反戦というメッセージをA24が率直に伝えようとするとこうなるのか、と非常に納得した。

・言葉で説明できる映画なのだが、言葉を介して人に伝えるということが野暮だということを感じたのでこの辺で終わっておくが、ひとつだけ。鑑賞したまさにこの日、ちょうどアメリカ大統領戦の開票が行われていた、ということを帰りの電車で気づいて、とんでもない恐怖を覚えたのだった。


・かなしそう

・うれしそう

・食べもので遊ぶなと思ったそこのキミ!これを見なさい!

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