いざ旗揚げ
やると言ったはいいものの、何せ制作面のやり方がわかりません。
本当にわかりません。
つらい。
自分が過去に出演した舞台を思い出しながら、あ!これ必要だなとか、もうこんなレベルです。
びっくりするくらい周りに質問しながら準備していた気がします。
何をやるのも質問質問質問。
制作についてくれた女の子がついに
「田谷野さんに何か言ったら全部、いいよーって言うから不安になる」
「だってわからないんだもん」
本当にこんな会話をしていました。
辛くなったら、いつも心に太陽を持つんだ、、、と自分に言い聞かせながら
だけど、何となく自分の想像が形になっていくことに内心ワクワクしていたし、勢いで行っちゃえ!みたいな初演ならではの怖いもの無しな自分もいました。
いざ稽古開始
稽古しまくるぞー!
「いつも心に太陽を」は男だけのキャストで、とにかく体力勝負の作品です。
膨大なセリフ量。
腕立て伏せの体勢からクロールの動きをし、舞台上を動き回りながら長台詞を言うシーンなんかは、冗談抜きに目の前に星が見えます。
どうやって真夏にこの芝居を乗り越えるか、、、
男だけの若い僕らが行き着いた答えは当然
鍛えまくって飯食うぞ!
でした。
冷房を止めて、とにかく稽古。
謎にモモ上げやバービージャンプや腹筋のトレーニングを挟む。
汗をかいた量を謎に競い合う。
汗をたくさんかいた奴が偉い。
稽古が終わったら肉を食べる。
...ドラゴンカンパニー(第6回公演)の殺陣稽古で冗談で冷房止めたら林田葵が
「懐かしいっすねー。えへへ」
って言ってました、、、
毎日毎日、稽古場の畳が(当時は区民館の畳の部屋で稽古してました)汗でシミだらけになるので、区民館の方によく
「畳の上で飲み食いして飲み物をこぼさないでください!」
と勘違いした説教をされていました(その後誤解は解けて、めちゃくちゃ応援してくれてましたありがとうございます)
「コース台の数に役者の数が足りません!」
「どうしよう、ぬいぐるみ置こうか!」
「ちゃんさん!熱くなりすぎてギターでセリフ聞こえません!」
「まだ客席あいてます!」
「よし、街にチラシ配りに行こう!」
何かもうめちゃくちゃなことをしていましたが、みんなで本番に向かって全力で駆け抜ける日々はとにかく輝いていました。
一座の原点はここにあるんだなと振り返ってみて思います
そんな充実した日々を過ごしていましたが、
こんなにやること多いんだったらもう主宰はやめよう。
たやのりょう一座って名を打つのも恥ずかしいけど、一回きりだけだしいいか。
と、内心決めている自分もいました。
...次回はいよいよ早稲田へ
あ、今はこんな稽古のやり方はしていないです、ご安心を、、、
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