メキシコ旅行6日目


メキシコ旅行6日目はテオティワカン遺跡へ。


朝9時くらいにホテルを出てまずは朝食を。泊まっていたホテルの近くには大きな病院があったのだけど病院で働く人向けなのか病院前に色々と屋台が連なっていた。その中で惹かれたのが青いトルティーヤのタコスを出す店。青いトルティーヤはその名の通り青いトウモコロシの粉で作られているのである。これまでタコスを頼む時はなんとなくわかっているスペイン語を頼りに半分適当に頼んでいたのだけどこの店においては目の前でどの肉にするか見せて聞いてくれたのでとてもわかりやすかった。選んだのは牛と豚。そこにマッシュポテトとサボテンが加わり、人生初の青トルティーヤとサボテンを同時に達成した。


この旅行中一番旨かったタコス

食べてみるとこれまでメキシコに来て食べた中で一番美味しかった。この後も何度かタコスを食べたわけだけどここがぶっちぎりでトップだったと思う。


空腹を満たした後はメトロに乗って北バスターミナルへ。La Razaという駅で乗り換えるのだけどももう何度か乗り換えたので地元くらいの感じで乗り換えられる。北バスターミナルに着いたらバスチケットのカウンターでテオティワカン行きのチケットを購入。ここも日本円で200円くらい値上げしていたな…。チケットを手に入れたら乗るバスを探す。これまで乗っていたのは二等車だったのでそこそこ良いバスだったのだけども今回乗るのはローカルなので乗る場所がよくわからなかった。外国人カップルが前でチケットを買っていたので彼らに着いていったところ普通に間違えており、近くにいた係の人に助けてもらって3人は無事バスに乗り込めた。


テオティワカンは遺跡と行っても1時間くらいで着く距離感なので音楽を聞いていたら割とすぐに着いた。面白かったのがこのバスは途中で流しのミュージシャンみたいのが乗ってきて好き勝手演奏してチップをせびってくるのである。運転手が許容しているのも謎だし、これで生計を立てられているのかも気になる。音楽を聴いていたので演奏は聴かなかったけどこの流しのミュージシャンのおっちゃんも初めてバスで演奏する時にはガチガチに緊張したのかななどと気になった。


テオティワカンに着いたらまずはチケットカウンターへ。ここも見事に値上げしてました。入るとお土産屋が連なっており色々と面白いものが沢山売っていた。黒曜石がこの辺りの名産らしく、黒曜石を使ったネックレスなんかは綺麗だった。


お土産屋街を抜けると太陽のピラミッドが登場。凄まじいスケール感に圧倒された。コロナ前は登れたらしいのだけどコロナのせいなのか急な階段から落ちた人がいたからなのか登れなくなっていた。そこから少し歩くと月のピラミッドが現れた。月のピラミッドも同様に登れなくなっており残念。


太陽のピラミッド

月のピラミッドを正面に見て左にはケツァルパパロトルの宮殿が。当時の神官の住居らしく中に色々と壁画が残っていて面白かった。(語彙力)



残すはケツアルコアトルの神殿なのだけども見渡してもどこにも見当たらない。メキシコの観光紹介サイトを見ると太陽のピラミッドの奥にあると書かれていたのでとりあえず歩き続けたところ結構離れた場所に現れた。どうやら通常はケツアルコアトルの宮殿から入るのが一般的だったようなのだけどバスの止まったところが悪かったのか太陽のピラミッドから見ることになったようだ。


ケツアルコアトルの宮殿は彫刻があったりとRPGに出てきそうな感じだった。



一応ここだけ登れるようになっていて登ったところから見るテオティワカンの遺跡群は美しかった。


この時点で結構疲れていたので帰ることに。通常エントリーポイントであるケツアルコアトル前の入口から出た。テオティワカン遺跡、遺跡なのに商売っ気のある土産物屋が行商していてスクエア的なものを持っていてクレジットカードも使えるのである。街中のタコス屋なんかでは使えないのにここで使える意味がわからない。


太陽のピラミッドあたりで売っていた10ペソのキーホルダーがいい感じだったので帰りに買おうと思っていたらケツアルコアトル側の商人は誰も同じものを持っていなくてメキシコ土産は一期一会なのだなと思った。


出口から出るとバス乗り場があるはずなのだけども見つからず困っていたところ一人の男性が声をかけてきた。警戒していたのであしらおうとしたら観光ガイドの人でバスの乗り場を教えてくれた。というかバスが来たら手を上げて止めるスタイルとのよう。それに従って来たバスを止めてメキシコシティへ。帰りのバスも例の通り流しのミュージシャンが乗ってきたのだけども行きはギターで弾き語りだったのに対してこちらは爆音でバックミュージックを流して歌うスタイルでギターはほぼ弾いているフリだった。ズルい男である。


こうして北バスターミナルに戻ってきた。観光サイトにテオティワカンと国立人類学博物館をセットで見ると良いと書かれていたのでその教えに従うことに。調べたところイダルゴ駅からバスを乗れば近くまで行けるとのことだったので、イダルゴ駅まで行き、近くのモールに入っているマクドナルドでメキシコ限定メニューを食べた。そこまで辛くは無かったのだけどパテがジューシーで美味しかった。



マクドナルドを出てバスに乗ろうとするもののメキシコのバスに乗るためにはメトロカードなるものが必要なのである。現金は対応していない。


調べるとバス乗り場の券売機で買えると書かれていたもののGoogleMapの示すバス停では何度試せど買える感じがしない。諦めて1つ前のバス停に向かうとそこで無事に買うことが出来た。そしてバスに乗り込み目的地に向かうはずと思いきや何故か見た景色に戻ってきた。メキシコのバス、難しすぎる。


この時点で博物館の閉館まで1時間を切ろうとしていたので潔く諦めてPCRを受けに空港に向かうことにした。


空港に向かう電車、途中で車両トラブルかなんかで20分ほど動かない状態が続いており、ストレスも相まってなのか体温が上がっている感じがしてこの後のPCRが陰性になるか心配だった。そして空港の最寄りで降りたものの出口を間違えたようでかなり遠回りをしないとならないかつ腹痛に襲われて辛かった。途中空港直結の綺麗なホテルがあったので宿泊者のフリをしてトイレを拝借した。メキシコのトイレは便座が無かったりするのだけどもさすがホテルだけあって日本と変わらないくらい綺麗だった。


こうしてなんとか難を逃れて空港の6番出口付近のPCR検査場へ。



ここは日本大使館のPCR検査リストにも載っており日本のフォーマットでPCRの結果を出してくれるのである。カウンターでPCRを受けたい旨を伝えるとパスポート番号とメールアドレスなどの記入をして、検査場へ。実は初のPCRで痛いという情報なども聞いていたので身構えていたのだけども全く痛くなくすぐに終わった。お値段は14,000円くらいなり。果たしてこんな検査に感染対策としての意味があるのかと思いつつもやらないと帰れないので仕方ない。


そしてこの日はメキシコの独立記念日前日だったので祭典が開かれるソカロ広場へ。ここが誤りの始まりだったことをこの時はまだ知らない。


ソカロの前の駅で降りてひたすら歩いていくと凄まじい人の列が連なっていた。



皆祭典を見に行く人の列である。ここから入るのは無理だと思い、横目に見て酒でも飲んで帰ろうかなーと思っていたら別の入口を発見。そしてあまり混んでおらず警察にカバンの中身を見せたらすぐに入れてもらえた。中に入っていくと祭典を待つ人が大勢おり、とりあえず何か始まるまで待つことにした。2,30分ほど待つとバンドの演奏が始まり会場はヒートアップ。



メキシコの民族音楽×バンド演奏的な感じのバンドで演奏は結構上手かったのだけどもいかんせん知らないバンドだったので3曲くらいで飽きた。脚もかなり疲労感が来ていたので帰ろうと思い出口に向かおうとしたところ凄まじい人の行列が…!


とりあえず行列に並ぶものの山手線乗車率200%が延々と続いているような状態で圧死するかと思った。とりあえずカメラをバッグに戻したのだけれどもなかなか進まない中でLINEの通知が来たので見るためにスマホを取り出してポケットに入れていたのだけども列を抜けると無くなっていた。恐らくスられたのだど思う。


幸いなことにもう一台スマホを持っておりメキシコのSIMが刺さっているので旅行に大きな支障は無いのだけども日本の楽天モバイルのSIMが刺さったスマホなので諸々再発行やらなんやらが非常に手間である。データは全て消去するようリモートで設定したしどっちみち消されると思うので問題ないはずだけれども音楽を入れていたSDカードまで消えたのが痛すぎる。そして自宅に帰る道で使えるスマホが無いことも。


意気消沈しつつもそこそこの距離を歩いてホテルの最寄りの路線が通っている駅まで歩き、疲労困憊していたので近くのOXXOでサンドイッチとコーラを買って部屋で食べた。寝る前に調べたのだけどもクレジットカード付帯の保険の携行品損害にはスマートフォンは含まれないらしく完全に自腹で買い直さないとならないようで悲しかった。ネットサーフィンとSNSが出来ればいいので3万円くらいのAndroidを使っていたのでそこまで金銭的な痛手は無いので良かった。これが15万円とかのiPhoneだったら発狂していたと思う。そして会社の携帯を持ってくるか悩んだけど置いてきて大正解だった。精神的な意味でも。


来るまでは首絞め強盗に遭ってカメラもパスポートも全て奪われたらどうしようなどと心配していたのでスマホくらいで済んだのはラッキーだったのだ、メキシコに来なかったら日本で刺激の無い日々を過ごしていたのだと自分を言い聞かせて就寝した。


ちなみに盗られたスマホは1ヶ月ほど前にも日本で無くして見つかったものだったのでどっちみち無くなる運命だったのだと思う。とりあえず使えるスマホがあるので帰ったら再発行したSIMを刺して凌ぎつつ新しい端末を選ぶことにしたいと思う。


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