見出し画像

お金の真価に迫る、「共同幻想」とは何か?

今回は、今の私たちの生活に欠かせない「お金の価値」の由来について考えてみたいと思います。
お金の価値はどこから生まれるのか?
私の考えでは、お金の価値は「共同幻想」という概念によって産み出されると考えています。人々が集団で「お金」というあるモノの重要性を認識することで、通貨の価値が生まれるのです。この共鳴が、お金の有効性を決定するのです。

1.古代貨幣「ヤップ島の石貨」はなぜ価値があったのか?

例えば、ヤップ島の伝統的な「石貨」は、相互の錯覚によって形成された価値の表象のひとつです。この石貨は、千年近くも前から通貨として使われていました。
当時、人々は鉄器や貨幣を使わず、代わりに、硬い石を使って貨幣を作り、取引をしていました。石貨は、直径60センチから1メートルほどの大きさで、数キロ単位で存在していました。

これらの石貨は、一族や部族によって所有され、受け継がれると同時に、その社会的地位や経済力を示すモノとして機能したのです。富と地位の証であり、家族や部族の重要な財産とみなされ、結婚や葬儀などの大きな儀式に利用されていました。

つまり、これらの石貨の価値は、島民の間で共有された信仰と認識から生まれたものであることがわかります。

2.お金の機能は、貨幣や紙幣以外でも成り立つ

また、仮にお金の価値が共同幻想から生まれるものであれば、必ずしも貨幣や紙幣といった通貨のようなものである必要はないのです。
例えば、戦時中には、刑務所の中でタバコが貨幣の役割を果たしたという話があります。

このように、お金の機能は、人々の「共同幻想」によって形成されるものであり、必ずしも通貨に限定されるわけではありません。

3.テクノロジーが実現した新しい「お金」

そして、最近注目を集めている仮想通貨・ビットコインやNFTも、「共同幻想」から生まれた価値が顕著なものです。
仮想通貨は、中央集権的な機関や規制当局を必要としない分散型の取引台帳であるブロックチェーンで取引されています。このテクノロジーによって、取引の透明性や信頼性が保証されています。
つまりは、Aさんが仮想通貨を所有していることを、Bさん、Cさん・・・と多くの人が、認めているのです。

人々がその価値を認め合い、その所有を認め合っているからこそ、成り立っているのだと思います。

4.最後に

以上から、お金の価値は、人々がそのものに対して認め合う「共同幻想」から生まれると言えるのではないでしょうか。石貨からたばこ、紙幣や仮想通貨まで、お金の形態は様々存在していましたが、その根底にあるのは人々の信頼や価値観です。
お金が「共同幻想」であるとしても、それが人々の経済活動において重要な役割を果たしていることは疑いのない事実です。お金は、交換や投資、貯蓄など、人々の多様な経済活動に不可欠な存在です。
毎日使っているお金、その価値はどこから生まれているのか、考えてみるのも面白いですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!